1997 Columbia International festival
がきんちょの春休みが終わる土日にインターナショナル・フェスティバルなるものが開かれた。「スペイン語のセニョーラ・スタイアーズがグアテマラのコーナーにいるって言ってた」という。そう言えばこの春休みは動物園に行ったきりで、他にはがきんちょにとって良い事なんかなかったわけだから、お祭りくらい行ってあげなきゃ・・・!
10月にステートフェアが開かれるフェア・グラウンドのビルが会場だ。土曜日に大人4ドル、子供(6ー12才)1ドルを払えば、日曜日には手のスタンプを見せればただで入れるという。我が家は11ドル払って中に入った。
子供は2階でパスポートなるものを受け取り、鉛筆とキャンディーを貰う。パスポートにはフェスティバルに参加した各国についての問題がある。答えを書いてスタンプを集めると何か貰えるそうな。「全部じゃなくてもいくつか集めれば何かくれるって言ってた!」こう言う時一番しっかりしているのはかおである。
みーはもちろん字は書けない。ひらがなで「いずみ」それからローマ字は"Mi"と書けるだけである。それでもこの辺りじゃ、優秀な方なのに、中にはちゃんと答えが書いてないといってスタンプをくれないひともいる。スペルが違うとイチャモンをつける族もあって母は右往左往する。(大部分の人は答えが書いてなくてもスタンプをくれた)スタンプはその国の言葉で「こんにちは」やら「ようこそ」などと書いてあるものが多い。アフリカの国はフランス語、南米はスペイン語が多く、がきんちょは不思議がる。フランス語のボンジュール、スペイン語のブエノス・ディアス、韓国語のアンニョンハセヨ、中国語のニーハオ、ドイツ語のグリュース・ディッヒとイスラエルのシャローム。これらを読めた母はがきんちょの賞賛を一身に集めた。もっともいくつかは勘によるものである。
スタンプをいくつか集めると「おなかがすいた」。並んで何種類かの食料を調達すると「おしっこ」。席についたときには食料はすでになく、母にはもう買いに行く元気も残っていなかった。おとうが買ってきてくれたのは正体不明の物。パイの生地と思しき物が見える。私には直感でこれは甘いお菓子だとわかったが、目の前に出されるものをそのまま口に運ぶだけの生活が長いおとうには知る由もなかった。その甘さは想像を絶するほどで、さすがの母もその日胸ヤケに悩まされたのであった。
それにしても、たまに人混みに出ると恐ろしく疲れる。私にはこの後マクドナルドのプレイ・プレイスで遊びほうけるがきんちょの体力が信じられない。