No fooling!  



 「風が強くて肌寒い。うそじゃないよ!」これが今日の新聞の天気予報である。

 そう、今日は4月1日、エイプリル・フールなのだ。おとうはさっそく寝ているがきんちょの所にいって、「学校に遅れるぞ!」と言った。今週は春休みなのだけれど・・・。起きてきたのはかおだけだった。そして、そのかおも「ミセス・マンレーが4月1日にお父さんかお母さんが学校があるって言うかも知れないけれど、エイプリル・フールだからねって言ってた。」という。がきんちょを引っ掛けるのは難しい。

 去年、ちーはミセス・クインのウソに引っ掛かった。毎朝、学校につくと黒板に書いてあるHomeroom workをしなければならない。ちーはそのころ、やっと英語がわかってきたところで、1問目から必死でとりかかった。その日は特に問題が多くて、他のクラスメートもわき目もふらずに勉強をしていた。ミセス・クインが笑いをこらえ切れずにいることなど、気づきもしなかったそうである。そして、ようやく最後の問題を読んでみると、「今日はこれらの問題をしなくてもよろしい!」とあったのだ。「ががが、がーん!」と持っていた鉛筆を落として思いっきり驚いたちーにミセス・クインは「誰か気づいたかな?」と言った。その時になって、ようやくみんなミセス・クインに騙されたことに気づいたのだった。

 今年は春休みでちーもがっかりしている。今年は騙されない自信があったんだそうな。そう言えば、去年のんを送って帰るとき、私に「靴の紐がほどけてるよ!」とご丁寧に教えてくれたヤツがいた。ちーのクラスメートだったジェーソンだ。私が足元を見ると「エープリル・フールだよ!」だって。今日が春休みでがっかりしているのはちーやミセス・クインだけではなさそうである。