CitiBankに口座をつくる


帰国が決まって最初に考えたことは、帰国するまでは円安が続き、帰国してからニューヨークの株が暴落し、円高になることであった。そう旨くいくはずはないけれど、日本に戻った後もドルの隠し口座を持っておくのも悪くはない。種々の精算にも便利である。

NationsBankでも、日本に居ながら現在の口座を維持することができると確認が取れたが、日本で有名なCitiBankに作っておくことにした。この辺じゃあ、CitiBankなんか電話帳にさえ載っていないので、インターネットで調べてみたが、どうしても見つからない。それもそのはず、スペルはCitiが正しいのだ。

インターネット上で口座が開けるのかと思ったら、Emailを送ると電話がかかってきた後で、申し込み用紙が送られてくる仕組みだった。適当に記入して大枚一万ドルのチェックを同封した。何かの事故が起きないか不安だったので、チェックの残高に注意していたが一向に一万ドルが引き落とされる気配がない。2週間程してCitiBankから電話があって、ノンタが電話代の請求書をFAXした。住所の確認の為だそうだ。チェックはそれからすぐに引き落とされた。

さらに2週間ほどして、サインが足りなかったとかで、追加のサインを送る羽目になった。さらに1週間して申し込みから20日以内に手続きが完了しないと口座を無効にするという警告のレターが来た。冗談じゃあない、もう丁度20日だ、これでは電話をしなくてはいけない。回答は、確かに一万ドルはデポジットされているので、レターを無視してくれだった。

ところが、キャッシュカードも届きStatementも送られて来たのだが、肝心のキャッシュカードで現金が引き出せない。Online bankのソフトからもパスワード・エラーになってしまう。いったいどうなってるんだ!? カスタマー・サービスに電話をしたらおねえさんが、これはXXさんが処理中なので彼に聞いてくれ、とのこと。その怪しい彼に電話をすると、全部の資料は揃っているのでしばらくすれば使えるようになるはずだ、とのこと。

しかし、相変わらず事態は変わらない。そういえば、チェック・ブックも送られてこない。またまたカスタマー・サービスに電話をすると、「PINが届いていない」、と言われた。「そんなはずはない、この間聞いたら全部揃っていると言われた」、といい返すと、「とにかくPINが必要だから、返信用の封筒には住所等何も書かず、PINを書いて送ってくれ、と念を押された。用紙はさすがにFedExオーバーナイト便で送られてきた。PINは口座のプロセッシング・センターとは別の所に送付する仕組みなので、外部からは安全だが、内部にいる怪しい彼に対しても安全なのだろうか。

しばらくすると、無事にキャッシュカードは使えるようになった。この辺りでは、某ビデオ屋の中にしかCitiBankのATMは無いので、ビデオ屋に通いつめる結果となったが、めでたし、めでたしだ。Online Bankingの方は、PINも原因していたのであろうが、カード番号のインプット自身も間違っていた。2月始めに申し込んでから、すべてが完了するまでに3ヶ月近くかかってしまった。唯一の救いは、Savingの利率がNationsBankよりも高い事くらいか。