わき見運転
普通の市内というか町中というか、確かサウスカロライナの運転教則本ではアーバン・エリアと書いてあったような気がするが、そういう所でも35マイル、約56キロのスピード制限だからうっかりするとスピード感覚が麻痺している。
スピードを感じるのはブレーキを踏む時である。思ったより前の車に接近してしまい、ハットすることはよくある。これが景色のいいところや日本で見慣れないものがあったり、地図を見ながら初めての道を運転するとわき見運転となってとても危険である。
これはナイヤガラの滝に行った時のことである。橋の下を船が通るため、橋がグーっと上に持ち上がっているところに遭遇した。カチドキバシとかオープン・ブリッジとかいう奴である。通りが少ないが時間がかかるため渋滞ができたがみんな車から出たりして、思ったよりデカイ汽船が通り過ぎるのを見送った。元に戻った橋を車で渡る時、なぜか橋のつなぎ目がどうなっているのかが気になって、ボンネットのすぐ近くばかりを見ていた。
突然、視野に赤いライトが飛び込んできた。直前の車がブレーキを踏んで急停止した。不意をつかれて一瞬、ぶつかる、と思ったが間一髪でセーフ。すぐにルームミラーで後ろの車が停まれるかをチェックした。後ろからの追突に備えるためである。
後ろもギリギリ止まれたが、その後ろが駄目そうだ。キーーッとタイヤが鳴っている。もう、アーーっと言うしかない。後ろが追突されたらその勢いでこっちにもぶつかるかも知れない。そんなことを考えた一瞬が結構長かった。
わき見運転はやめましょう。