土地勘
家の広告の見方や評価の仕方がわかってくると、次に問題になるのは環境である。どの地域の環境がいいかは現地の人に聞くとして、地理的な基礎がないと広告を見ただけでは場所がわからない。何せ、City の次はいきなりストリート名である。道の名前とその場所を覚えなきゃいけないのだ。これは大変だ。地図を眺めていても仕方がない。車で実際に運転して覚えよう。
そんなわけで、出張もそろそろ終わりに近づいた頃、コロンビア界隈をドライブした。30分もあれば、端から端まで横断できる区域を半日で150マイル運転した。やっぱり狭い町だ。 どこも同じような雰囲気だ。主な道はみんな通ったことになるが、覚えたかどうかは定かではない。
一般に危ない地区がコロンビアにもある。この辺で危ないとされているのは、貧しい地区である。黒人、白人の分類よりも、貧しいか貧しくないかの分類の方が、危なさを判断する上で正しいそうだ。貧しい地区にも行ってみたが、ちょっと見ただけでは雰囲気の違いを感じにくい。しかし、よーく観察すると、歩いている人が多かったり、家の塗料がはげていたり、車のさびたようなのが茂みに放置されていたり、庭(ヤード)の手入れの悪さに気がつく。ここでは貧しくても庭はあるんだな。
一年前に発砲事件があった高校にも行った。それ以来、金属探知機を設置したと新聞に出ていたから驚いてしまう。建物そのものは立派で、とても発砲事件があった高校とは思えない。どうやったら、良い環境を探せるのだろうか。あるいは悪い環境にあたらなくて済むのだろうか。やっぱり現地の人に聞いてみるしかないだろう。土地勘があれば、それだけ話が解りやすいということだ。