無断使用



月食や彗星などの写真を撮るところまではいいとして、問題なのはその後である。

現像。これは一番の問題だ。これに失敗すれば、すべては水の泡だ。失敗するはずないと思うかも知れないが、一番多いのはフィルムをカットする位置を間違えられることである。月と土星が泣き別れになったり、星が写っている真ん中を切られたりする。指紋をつけられるのも困る。ひどいのはプリントに影響が出るし、そのうちカビがはえてしまう。

一番、金を使うのがプリントである。露光時間のわずかな違いで、色や淡い光りの写り方が変わってくる。フィルム上のほこりや小さい傷も没の対象である。そんなわけで、まず全自動のプリント処理をする大きなラボでは対応できない。小さな庶民的な写真屋を探すか、大きな天文サークルに所属して自分ですべてをやるしかない。

幸い、いい写真屋を見つけたので、そこのなじみ客になりつつある。で、意外な事実が発覚した。その写真屋に勤めているジョンに皆既月食の写真をあげたことがあった。何とジョンはホームページを持っていて、その一素材として私の皆既月食の写真を使っていたのである。これは、サウス美人の写真を載せているホームページである。背景にいっぱい写っている丸い物がよく見ると皆既月食の写真なのである。ちなみにこの月食は96年9月26日のもので中秋の名月であった。残念ながら日本に住んでいる人には、逆立ちをしても見られなかった。悪しからず。ついでに、彼のホームページは、http://www.netside.com/‾tarbaby