しゃぶしゃぶ
私の実家に滞在している間、おとうは「しゃぶしゃぶ!」「しゃぶしゃぶが喰いた
い。」を連発していた。この暑さのさなかにどういう事だろうか。しょうがなく、しゃぶしゃぶ用の肉を買いに出かけた。デパートの肉売り場に行ったら、相変わらず牛肉が高いのに驚いた。サウスカロライナの8倍も10倍も出せないって。もっとも、アメリカにはしゃぶしゃぶにするような薄切り肉はないけれど。
豚のしゃぶしゃぶ用の肉と野菜をどっさり買って帰る。車がないので、重いのを両手に持って歩いて帰るのよ。自転車って言う手もあるのだけれど、ここ何年かで実家のある街はすっかり変わってしまって、迷子にならない保証はないのよ。
とにかく暑くってしゃぶしゃぶ所じゃない。冷しゃぶをする時間的余裕もなくて、ただ、冷め始めたしゃぶしゃぶという中途半端な料理になってしまった。それでも食べ物にうるさいはずのジイジイは喜んで食べてくれた。おとうも静かに食べていたからおいしいと思ってくれたに違いない。がきんちょもたくさん食べて、肉が足らない程だった。(私の口には入らなかったのよ。)まあ、しゃぶしゃぶなんて料理の腕はまったく必要としないものだから、おいしかったのかも知れないけれど。
それにしても驚いたなあ。しゃぶしゃぶ用の肉が、重ならないように何枚かずつ広げたままラップに包まれているんだもの。おとうも「相変わらず馬鹿なことをしてるんだなあ、日本は!」とぶったまげていたっけ。