1998年10月、11月

　台風10号の進路を睨みながら、10/18（日）〜19（月）と、定山渓自然の村でキャンプをしてきました。キャンプと言ってもコテージを利用しての１泊なのでキャンプのまね事の方が正確かもしれません。

　出発する時はまだ小雨だったのですが、途中から本格的な雨になってしまいました。予約の前に下見に行っていたので、食卓テーブルの所で備え付けの卓上コンロを使える事は分かっていたものの、そこは両側の壁がないので風が強くなると困るなと不安を憶えながら現地に向かいました。

　自然の村の駐車場に着くと、通常はここから10分程リヤカー等で荷物を運ばなくてはいけません。しかし、今日は雨が強いので奥の管理センター横の駐車場まで行って良いと言う事で（車イス使用者等も駐車場の守衛さんに言えば、この駐車場を利用させてくれるようです）、すれ違いの出来ないような細い道を入って行きました。

　受付を済ませ、荷物をリヤカーに乗せコテージに向かった時、鋪装していないため雨でぬかるんでいる『風の広場』を通ってしまい大失敗。車イスを思い切り汚してしまいました。

　コテージは、定員５名収容の居室が中央の食卓テーブルを挟んで１棟のコテージになっています。下図の──の部分に下にチェーンの重りを入れた厚いビニールのカーテンが付いており、少々の雨風は防げる様になっていました。おかげで次第に強くなってくる風もあまり気にせず、簡単な夕食を作り食べる事が出来ました。

                      ↓ビニールのカーテン
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┃　　居室　　┃　┌─┐　┃　　居室　　┃
┃　　　　　　┃　│テーブル　　　　　　┃
┃　　　　　　┃　│　│　┃　　　　　　┃
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　食事が済むと、集合住宅しか知らない子供たちは２階で寝るんだと大喜びでコテージのロフトに寝袋を持ち込み寝床作りです。１階が２段ベッドになっている普通のコテージと違い、この障害者対応タイプのコテージは、１段のベッドとベッドにも出来るベンチなっています。

　私は１段ベッドに寝たのですが、このベッドは落下防止の為か通路側に枕木のような10cm角程の木が取り付けてあり乗り移りの邪魔になります。それで、頭部と足下にある30〜40cmの空きを利用して乗り移りました。寝袋をひいた上を移動するのは難しい物がありましたが、枕を２つプッシュアップ台のように使う事で横になる事が出来ました。なおコテージには、レター型の寝袋、枕、マットが常備され、寒い場合は毛布も借りる事が出来ます。これに寝袋用シーツと枕カバーを１名分200円で借りるようになっています。またFFファンヒーターも付いていますので、寒い時はいつでも使えます。備え付けのマットですが、１cm程の薄い物なので床擦れなどになりやすい方は、マットを持参した方が良いかもしれません。私はベンチにあった座布団を３枚利用しました。

　夜はトランプなどで過ごし早々に寝る事にしました。午前４時頃子供たちがトイレに起きだし、天気はと窓から外を見ると満天の星で、あまりの星の多さに驚いてしばらく大はしゃぎ。札幌から車で30〜40分の距離ですが、全く違う星空を見る事が出来ました。

　翌日は素晴らしい天気。今年の秋は少し暖かく定山渓の紅葉はもう一つらしいのですが、朝日に映えた山の紅葉は見ごたえがありました。

　パンにカップスープ、それにボイルしたソーセージと言った簡単な朝食を済ませると、ようやく体が目を覚ましました。

　お腹が一杯になると子供たちは竹馬コーナーで竹馬に挑戦です。初めは全然乗れず竹馬が悪いと怒っていた２人は、しばらくすると１歩２歩と歩けるようになり、ますます面白くなったようなのでそのまま遊ばせておきました。

　コテージの横にコンクリートブロックが10個程置いてあって、かまどになっています。このかまどで炭に火を着け何をしたかと言うとじゃがいもをホイルで包んで焼き芋です。小１時間程で焼き上がり竹馬が上手になった子供たちと熱々にバターを付けて食べました。

　帰る時間になって少々感傷的になっていたようですが、「また、来ようね」と約束。寝袋やシーツを畳みコテージの掃除と後かたずけをして村を後にしました。

　と、これであとはまた来年のはずだったのですが、強力な子供たちの希望で11月21日〜22日の予約状況を聞いてみると、なんと予約が取れてしまいました。

　今年の秋は暖かく雪も遅いだろうと思っていたのですが、数日前から天候が一転し札幌市内も数センチの積雪になってしまいました。行くか止めるかずいぶん悩んだのですが雪のこんな機会も滅多にないだろうし、自然の村も数十センチの積雪があるが除雪していると確認出来たので、行く事にしました。

　自然の村に着くと30センチ〜40センチの積雪、通路を除雪してあるもののやはり車イスの前輪が雪に埋まって動きにく、少々苦労してコテージにたどり着きました。中に入るとそのまましばらくみんなでFFストーブのとりこです。

　その夜は、雪も上がり素晴らしい星空。部屋の灯を消して窓越しに星三昧、流れ星も見る事が出来ました。しかし、この流れ星を真美は見のがしてしまい悔しがっていました。

　翌日、朝のうち雪が舞っていましたが、しばらくすると雪が止み素晴らしい天気になり銀世界を満喫する事が出来ました。

　楽しんで帰ってくると夜のうちに降った様子で市内も定山渓とあまり変わらない積雪になっていました。今年の冬は長くなりそうです。