釣り座に恵まれまずまず、平潟沖マダラ

1年ぶりの白子です


  1. 日時:2004年10月2日(土)
  2. 場所:平潟沖
  3. 参加メンバー:鯛介、球磨吾郎、kinme
  4. 時間:午前7時00分〜午後1時30分頃(実釣)
  5. 潮時:中潮


釣行記

[船宿] 平潟港 第三隆栄丸
[釣り座] 左舷ミヨシ2番(乗船13名)
[道具] 竿 DeepCruiser255(300号負荷)
    リール CX−4HP
    ライン PE8号 800m
[仕掛け]
    錘 350号
    幹糸20号 枝間1.2m
    ハリス12号 60センチ
    捨て糸 10号 1.2m
    針 ムツ針19〜20号

[出発時間] 自宅 12時30分
[港到着時間] 3時
[餌]サンマ切り身(半身を縦に2等分)化学調味料漬け、冷凍マイワシ、イカ肝
[乗船料] 20000円(氷、赤染めイカ餌付き)
[関連スケジュール]なし

毎年恒例で行く釣りモノがいくつかある。例えば、春の土肥沖マダイ、秋の新島、冬の石花海オニカサゴ等々。今回もそのうちのひとつである平潟沖のマダラ釣りである。

●餌の準備は万端
実は恒例となっているのは球磨吾郎さんの取材に同行してからであり、今回もその取材なのである。なのでお誘いは球磨吾郎さんから。この週末前の平日に台風が日本を縦断し、一時は釣行を諦めかけたが、思ったよりも台風が早く通過。無事決行となったのである。なんせサンマ餌の仕込みは前週末の日曜日。サンマ(1尾80円)を18尾買い込み、15尾を事前仕込み(科学調味料加工)、3尾を丸のまま冷凍で持参。他にこの日のためにとっておいたスルメの肝付きゲソなども密かにクーラーに忍ばせる。

前日に近所のスーパーに寄ると、大羽イワシが5尾100円で売っていたのでこれを2パック購入。イワシにばかり食った時合というのを以前に体験しているので、この餌はなるべく持参するようにしている。

さて、今回の同行者は球磨吾郎さんの他にkinmeさんこと仁田さん。12時半頃に球磨吾郎さんの車で迎えに来てもらい一路平潟港へ。車中、釣りの話で盛り上がりながら港に3時に到着。4時集合なので1時間ほど車中で仮眠。4時過ぎに女将さんが軽トラックで現れて準備開始。釣り座は両ミヨシとその隣ということで、球磨吾郎さんが左舷ミヨシ、私が2番、kinmeさんが右舷ミヨシに陣取った。船中、右舷7名、左舷6名のほぼ満船状態で4時半に出船。我々は前部キャビンに雑魚寝して釣り場到着を待った。

●漂流?
出船して30分ほどしてエンジンがスローに。あれ?こんなに近いはずないよなぁ、とそのまま寝つづけるが、時折エンジンを回しては異音と振動が伝わってきて何やら不穏な空気が流れた。あぁ、そういえば数年前、とび島丸で帰りの石花海の真中でペラにロープが絡まって動けなくなり、港まで曳航されたことがあったなぁ。今回は行きだから、もし同じようなことだったら釣りは無理だなぁ、などと考えているうちに気になって、外に出て操舵室を覗いてみる。すると、助手の船長の長男がウエットスーツを着込んでいるところ。あぁ、やはりトラブルなんだ。うまく対処出来ればいいけどなぁ、と思いつつどうしようもないので再びキャビンで寝る。途中、水中メガネがないと騒いでいたが僚船に借りて事なきを得た様子。そして、船が停止してから1時間ほどでエンジン再始動。そのまま走り出したところをみるとうまくいったみたいだ。一番安堵したのは、取材目的の球磨吾郎さんのようだ。

●船中1号も
そのまま普段よりもスピードを上げて1時間ほど航行、7時前に漁場に到着。カッパを着込んで準備を開始。仕掛けをセットし、持参のサンマ身餌と船宿至急の赤染めのイカタンをセットして投入を待つ。「いいかい?それじゃトモからやって」の合図で本日の釣り開始となった。



ところが、私の左隣の胴の間の2名のおじさん達は準備が間に合っておらず、今回の投入はパス。私も無事仕掛けの投入に成功。水深190mほどで着底。糸ふけをとって、底を50センチほど切ってアタリを待つ。待つこと数分、私の竿先に船中最初のアタリが来た。朝は食いが良いだろうと思って、仕掛けを2mほど伸ばして追い食いを待つ。1〜2分待つと、次のアタリか、さっき掛かった魚のアタリかは分からなかったが、竿先に引きが伝わる。これを合図に巻き上げ開始。やはり船中1番である。

時折ぐんぐんとひっぱるその竿先の様はマダラのそれに間違いない。待つこと数分、仕掛けが上がってきた。助手の人がギャフを持って待機。仕掛けを回収しはじめると白い大きな影、マダラだ。「あぁ、サメだ、サメ」と助手が叫ぶ。なんと2m近いサメが私の仕掛け周辺を泳いでいる。助手と私で懸命に仕掛けを回収するが、下から2番目についていたこのマダラは哀れなことに、下半身1/3ほどをこのサメに齧られてしまった。おそらく5kgはあったであろう型だけに惜しい。更に見ると一番下の針と錘がなくなっていた。きっともう1尾ついていたが、このサメにやられたのだろう。



そういえば、昨年も船中1番の獲物を上げたはいいが、やはり船べりでサメに背身を齧られたっけ。「最近はサメはいなかったんだけどな」と助手の人。2年連続で同じ目にあうとはなかなかないことであろう。結局この流しは球磨吾郎さんにもアタリが到来し、5kg級をゲット。その魚を持っての記念撮影のモデルは私であった。

●渋いのかな
一時間遅れでの開始となったわけだが、朝の時合は続いているはず。なのだが、この最初の流し、次の流しとも、船中誰かの竿にアタリが出る程度で、全体に食いは渋い。あまり潮が流れていない様子だ。そんな中、球磨吾郎さんは流しの度にアタリを出して数伸ばしている。釣り座が良い、ということあるのだが、竿が長くて柔らかく、アカムツ釣りもそうだが、こんな竿の方が置き竿であれば様子が良いようだ。更に球磨吾郎さんの秘密はグッピーベイトか?蛍光色でない赤のグッピーベイトを装着した仕掛けを使っていて、どうもこれも効果があったようだ。



型は全体に3kg級主体であったが、右舷トモで大型(8kg級)のダブルがあったらしく、球磨吾郎さんが撮影。大き奴はオスが多いし羨ましい。深場釣りベテランのkinmeさんもこの状況に苦戦し焦っていたそうだが、9時にやっと1尾目ゲット。その後は順調に数を伸ばしていったのはさすがである。

●やっと2尾目
私も9時過ぎに約2時間ぶりにヒット。このアタリが出る瞬間と、巻き上げている途中の竿先の動きがたまらないのである。そして3kg級の無傷のマダラをゲット。このとき球磨吾郎さんとオマツリ。球磨吾郎さんにもアタリが出ていたらしいが、オマツリが解けたときには魚の気配はなくなっていた。きっと私の仕掛けにオマツリしたのを勘違いしただけだろう、ということにしておいた。


10時には潮が止まった感じで沈黙の流しが続く。釣り場はだんだんと深くなっていき、最後は280〜300mダチと、この釣りで最も深い場所での釣りになっていた。実は左舷トモ2番の人は電動リールに3000XHを使っていて、果たして底は取れていたのか、心配でああった(実際、その人はほとんど釣れていなかった)。

通過した台風のウネリが朝は残っていたが、後半は少し吹いてきた南風からのウネリに変わってきた。海は凪で晴れ。日差しはさほど強くないので防止も不要。やっと釣りやすい季節になってきた。実は油断して、日焼け止めも塗らなかったので、週明けから顔の皮が剥けてきてしまったのだが。

●秘密は
午前中で球磨吾郎さんは7尾。kinmeさんも着実に追い上げてくる。私は何とか3尾、いや2.7尾か?私は「テル岡元」のグッピーベイト仕掛けを使っていたが、kinmeさんによれば針が小さいのではないか、とのこと。船宿仕掛けはムツ22号なのだそうだ。



●イカ肝作戦
午後、やや食いが戻ってきた様子で、コンビニ食を済ませて気合を入れなおす。見ていると一番下の針に食ってくるころが多いし、ここで特餌のイカ肝を使う作戦に出る。「カンパチじゃねぇんだからなぁ」と球磨吾郎さん。すると、この流しでアタリが出て無事3kg級をこの肝餌でゲット。「球磨吾郎さん、肝作戦成功です!」と見せびらかしてみると、苦笑する球磨吾郎さんであった。



私の隣の人が釣って、船中ボウズも解消したようだ。今日は前の方が有利(南風だから)で我々3名で船中釣果の6割くらいを稼いでいるような感じである。取材も成功で言うこと無し、あとは釣ったマダラのオスの割合だけが気になる。

終盤戦、ピンク蛍光色のグッピーベイト針に食ってきて、球磨吾郎さんと7対5にまで追い上げる。このkinmeさん6尾。竿頭争いはこの3名に絞られている。13時を回ったが、朝のことがあったので、船長は残業してくれている様子。13時半頃に球磨吾郎さん1尾追加で8尾。そしてオーラス前の流し、一荷を達成すれば同点と張り切ったところでアタリが到来。仕掛けを伸ばして追い食いを待つが、駆け上がっている様子でどんどん糸がフケてくる。結局根掛かりが怖くなり、適当なタイミングで仕掛けを回収。これで8対6。



そしてオーラス。誘いも入れてがんばるもタイムアップ。そんな中、kinmeさんが粘り腰の1尾を追加。結局球磨吾郎:kinme:鯛介=8:7:6と1尾差ずつの結果となった。

<釣果>
マダラ 2.5〜4.2kg 5尾、サメの餌食(推定5kg)1尾



帰りは航程90分ほど。キャビンで十分な睡眠をとることが出来た。帰港して、清算(乗船料20000円)。ちなみに仕掛けは1組600円だそうだ、ドリンク剤に梨などを頂き、クーラーに追加で氷をつめて4時過ぎに港を出発。交代で運転しながら、三郷付近の2kmほどの渋滞を抜けて、自宅には18時半頃に到着出来た。

釣ったマダラはさばいてい見ると、6尾中2尾がオス(4kg級)であり、かなりの量の白子が取れた(4人前のナベ2回分程度)。もちろん肝も美味しく頂いた。白子はだいぶ熟しているように見えた。やっぱり釣ったマダラの白子は絶品で、もう1回釣りに行ってよいと嫁さんの許可も出ている。この釣りに年に一度は行きたいというせるじおさんを誘って、秋が深まったあたりで再チャレンジしてみようと思う。


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