スソながらも記録更新、平潟沖マダラ

まずまずでした


  1. 日時:2003年10月4日(土)
  2. 場所:平潟沖
  3. 参加メンバー:鯛介、せるじおさん
  4. 時間:午前5時40分〜午後1時40分頃(実釣)
  5. 潮時:長潮


釣行記

8月の末に、嫁さんが北茨城のマダラ釣りに行ってきた。頭がずっとツ抜けする状況であったが、この日に限って状況悪く、2〜3kgの型のものを3本の釣果に終わった。うち1尾はオスであったが、まだ白子は成熟しておらず、2人で小鉢に盛ったら終わり、という量。それでも、新鮮なマダラの白子は非常に旨く、そろそろ成熟してきた頃であろう。

●再挑戦

ということで、9月21日にマダラ釣りの予約を入れておいたが、あいにく台風がやってきて出船中止。その場で10月4日に延期の予約をいれておいた。今回は台風も来ず、秋の前線も大きく南下し、海上は凪予報。問題なく出船可能となった。もちろん、この釣行に備えて、サンマ餌やイワシ餌の仕込みは怠らない。特にサンマは、事前に塩や化学調味料加工したものより、現場でさばいた「血のしたたる」身餌がよい、という情報を得たので、丸のままのサンマも10尾ほど用意した。

今回の同行のせるじおさんに迎えに来ていただき、車を乗り換えて深夜12時半頃に東京を出発。北茨城ICまでは約90分。途中、コンビニに寄ったりして、2時半過ぎに平潟港に到着した。今回お世話になるのは第三隆栄丸。4時集合、4時半出船なので、しばし車中で仮眠。まだ港に釣り人らしき車は2〜3台しか集まっていない。仮眠中に3時過ぎに球磨吾朗さんから激励の電話。彼らは今日は館山でカワハギ&マゴチ釣りらしい。

4時頃になると、だいぶ車が増えてきて賑やかになってきたので、起き出して準備開始。荷物を車から降ろしていると、女将さんがやってきて、ほどなく船も岸壁に横付けされた。女将さんに名前を告げ、釣り座を左舷胴の間に指定される。「以前、球磨吾朗さんと一緒に来たことがある」と言うと「どっかで見た顔だなと思ったのよ。もっと来ないとね」と笑いながらの営業トークも忘れない、いい感じの女将さんである。

キーパーを取り付け、竿とリールは船べりにくくりつけて後部キャビンへ。航程1時間以上とのこと。キャビンは絨毯ばりで毛布と枕が用意されている。ほどなく出船。キャビンも満員になり、しばし眠りに落ちる。5時40分過ぎに目が覚めて、そろそろ準備しようとキャビンを出ようしたところで、船長から起床の合図があった。トイレを済ませてカッパを着て釣り座へ着いたところでエンジンスローになった。

●凪ぎ
海はウネリもほとんどない凪。海岸線が見えるので、さほど沖には来ていないようで、平潟からそのまま北上してきたようだ。前回は、寝坊して準備するのが大変だったが、今回はテキパキとこなして、餌もつけて準備万端。他の人の準備完了を待って、船長から「トモからやって」の合図が出た。

今回のタックルは、ディープクルーザー255(300号負荷)にCX4-HPにPE8号800m。より取りリング、連結サルカンを介して、市販のマダラ仕掛け、幹20号、ハリス12号、ムツ針20号の5本針。錘は350号。まずは下3本は塩サンマと支給の赤タンの抱き合わせ。上はサンマと大きめの蛍光色のタコベイトを装着した。



トモから2人の投入が終わり、錘を投げる。無事仕掛けは海中に入り、ドラグをフリーにする。せるじおさんは仕掛け点検の最中であったので「せるじおさん、仕掛け入れて!」と促す。これも無事投入出来た。まもなく錘が底を打つ。水深は260mほどのようだ。

●出だしは好調
船の上下動で錘が底をトーントーンと打つようにタナを取るというセオリー通りにする。途中、オマツリしたかな?という感触があったが、辺りの人の竿先には変化がないので、そのまま続行。すると、竿先を叩くアタリが伝わってきた。これまたセオリー通り、竿先が大きく曲がらない程度に糸を出して追い食いを待つ。が、次のアタリが来ないので巻き上げ開始。竿先をグングン引っ張る様は間違いなくマダラ。この巻き上げの間のわくわく感と、バレるのではないかというスリルがたまらないのだ。

●間一髪
あと20mというところになって、糸がトモの方に流れた。トモの2人とオマツリである。助手の人がトモの人とのオマツリは解いてくれたが、隣の人とは道糸と仕掛けが絡んでいる。海面下にはタラの白い影が見える。そのまま助手の人が仕掛けを取り込んで、まさにタラのハリスに手を掛けたところで、ゆらっと黒い影が現れ、タラに食いついた。2mはありそうなサメだ。ほとんど海面から抜き上げる直前であったので、サメも全部を飲み込むことが出来ず、頭の後ろ側を齧り取って去っていった。何とか内臓部分は無事なので、肝や白子は無事なので、もちろんキープする。これはタコベイトの針に食ってきた。



次の流し、今度は、タナを取り直した直後にアタリ。無事3kg級をゲット。サンマ、イカの抱き合わせの餌に食ってきた。これも隣とオマツリしながら取り込んだものだ。最初の2流しで2尾ゲット。好調である。

●潮が変
が、この後はしばしアタリが遠のく。オマツリが多く、アタリがあって、仕掛けを延ばした人と絡むことが多くなってきた。「あんまり延ばすと前の方とオマツリするよ」と船長の注意。それでも船中ではポツリポツリとタラは上がっているようだ。1時間ほどして、「あたった、あたった!」の声。せるじおさんの竿にアタリが出て、せるじおさん、初マダラをゲット。ここで私にもひさしぶりにアタリ。一番下の針に同じく3kg級が食ってきた。

アタリの少なさに、船長はやや大きく移動。今度は根回りのようで、根掛かりが非常に多くなった。ここで、せんじおさんがポツポツと釣果を延ばす。タナは高めにして、根を乗り越えたところでアタリが出るが、底の取り直しで一度落としただけでも根掛かる。回りでも頻発。仕掛けが丈夫なだけに、はずすのにも一苦労する。はずしている間に、上の方の針まで根掛かりするようで、仕掛けを上げてみると、幹糸だけになった仕掛け、ということもあるほどであった。きっと、海底に崖があるのだ。



●根掛かり多し
仕掛けを失ったの機に自作仕掛けに交換。「潮の流れがおかしくて、まともに根にぶつかっていくから、根掛かりするんだ。でも、根を越えるとポツポツアタリが出ているよ」と船長。しかし私にはアタリ遠い。オマツリに巻き込まれたり、根掛かりになったりと実釣時間が短いのが理由であると思うのだが。

途中、トモの2人が錘落下途中に道糸が高切れ。「サメが回っていて切って行ったようだ」とのこと。あるいは、ミズフグが浮上してきていて、道糸にいたずらしているのかもしれないが。

「底を取るのが難しいか?」と船長が聞くので、「はい、根掛かりばっかりです」と言うと「ほんじゃ、違いところに行ってみるべ」と行ってまた小移動となった。今度は根掛かりは投入直後だけで、その後はそんなに根は粗くないようだ。



●?
今日はイワシ餌にはほとんどアタリなし。イカタンだけに人にもそれなりにアタリが出ているし、サンマも船上でさばいたものと、塩サンマで食いに違いもないようだ。ただ、せるじおさんにアタリが多いのは、もしかしたら、タコベイト付きの仕掛けを使っているせいかもしれない。で、自分の仕掛けにタコベイトをつけてもアタリが出るわけではない。他に原因があるようだ。
あっという間に昼頃。まだ4尾しか釣っていない私はスソの方のようで、船長が見かねたのか、タナ取りをやってくれた。その直後にアタリが出て1尾ゲット。微妙なタナ取りが必要なのか、たまたまなのか・・・?

この後のオマツリ解きの際に船長から「針が小さいよ」と指摘される。どうやら予備ハリスの中に16号の針(夜キンメ用)が混じっていたようだ。ということもあり、アタリも遠いので、せるじおさんが使っているタコベイト付きの市販仕掛けに交換して、気分を変えてみることにした。

●仕掛けか?
この仕掛け交換の直後、アタリが出て1kg級と小さいながらもマダラをゲット。この時点で予定終了時間13時に近い。私5尾、せるじさん6尾。何とか追いつきたい。

●ペラに
やはり潮具合は少しおかしいようで、投入直後に、隣の人の道糸がペラに巻き込まれた。これを助手2人で、船首から左右に分かれてロープを船底に通してペラに掛かった糸を回収。絡んだ分を切って、繋ぎなおすという作業を行っていた。この次の流しでは、今度は私の糸がペラに行ってしまった。同じ方法で、道糸を250m失うということは防げたが、道糸に継ぎが入ってしまった。

巻いて!の合図で巻き上げにかかると微かな生体反応。引きがないので、気のせいかな、と思ったが、途中から竿先が叩かれ始め、無事4kg級を取り込む。これでせるじおさんと尾数は並ぶ。やはり仕掛けが原因だったのであろうか。きっとそうだろう。



●ラストスパート
13時半を回ったが、「あと1流しやるよ」ということでこれが最後の流し。イカタンのパックの底の方に混じっていたイカの肝餌を発見し、を一番下の針に付け、逆転の1尾を狙う。

すると、着底直後にアタリが出るではないか。よっしゃ!と巻き上げにかかるが、最初にあった魚の生体反応がなくなった様子。「これ、魚いないよ」とがバレたようで、船長指示で再度落とす。するとなんとまたアタリが出る。追い食い狙うがバレる。そのまま落として待つと何と根掛かり。助手の人がはずそうとするも、何故か道糸がすぐそこで高切れ。船底にこすれたであろうか。船長も魚をバラした上に仕掛け一式を失って、顔が暗くなっていた私をみて「申し訳ないことしたね」と謝ってくれた。非常にいい人である。結局この流しは、左舷では私のみアタリが出た。これも肝餌の効果であろうか?

結局、定刻よりやや残業して、13時45分に終了となった。

<マダラ>
1.5〜4.0kg 6尾
(4.0kgはサメ被害のもので、齧られなければ4.5kgくらいだろう)

帰りもそそくさと片付けて、キャビンへ。1時間半ほどで港へ。途中、海上にくっきりとした虹が出ていて、他のおじさん達としばしぼーっと眺める。



帰港後は、お茶とドリンク剤とタオルを頂き、会計を済ませて東京へ。常磐道は途中やや混雑するところもあったが、概ね順調で、6時頃には帰宅。その日はせるじおさんも交えてマダラパーティー。せるじおさん提供のオスのマダラには、たくさんの白子が入っており、これを堪能。肝も相変わらず旨く、身も活かっていて旨い。幸せな気分でその日は床についた。



おそらく、今シーズンのマダラはこれにて終了。来年は初夏〜夏に1度、そして、白子が入る秋に1度、というスケジュールでまた平潟のマダラ釣りに訪れることになりそうだ。


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