喰い渋り、勝浦沖イサキ

お土産は十分でしたが


  1. 日時:2003年2月9日(日)
  2. 場所:興津〜海中公園沖
  3. 参加メンバー:鯛介
  4. 時間:午前6時30分〜午後12時00分頃(実釣)
  5. 潮時:若潮


釣行記

久しぶりに釣りに行くことが出来、かつ行く気になる週末がやってきた。この2月2週目の週末、土曜日は会社の別動部隊が作業中。特に私は呼ばれてはいなかったが、かつてかなり深く関わった仕事の部分でもあったので、念のため携帯片手に待機。結局土曜日は一度も連絡もなく、無事に作業は終了したようなので、日曜日は嫁さんの薦めもあって釣りに行くことにしたのだ。

●やはり寒イサキ
さて、どこに釣りに行こうと考えてみる。日曜日の釣りでもあり、遠くまで行って体力を消耗するような釣りをやるような元気まではなかったので、比較的近い場所で、出来れば夕方までには帰宅できるところ。南房のヤリイカが釣れ盛っているが、そろそろ下降線を辿るタイミングでもあり、そもそも予約が取れそうにない。ということで、ここは一番堅く釣果が期待できる勝浦の寒イサキに行くことにした。今シーズンはまだ「寒」イサキには行っていないのだ。

ということで、いつもの勝浦松部港の和八丸を予約。沖合を通過する低気圧の影響で日曜日は雨が明け方まで残るが後晴れの予報。北風は強そうだが、北風であれば釣り場は凪のはず。ということで、そそくさと家を1時過ぎに出て、港には3時過ぎに到着。ちょうどこのときは雨が本降り。カッパを着てもビショヌレになるほどの雨の中、両ドモと左舷ミヨシにはクーラーが置いてあったので、右舷ミヨシを確保。駐車場で5時半まで仮眠をとる。

●雨も上がって
5時20分に起きると雨は上がっている様子。既に和八丸23号船が岸壁に着けられているようなので、起き出して準備開始。車外に出ると北の強風が吹いているのが分かる。寒い中防寒着を着込んで船へ。コマセバケツは片舷7個しかなく、やはり予報が悪いせいか比較的空いているようだ。

若船長、親父船長と挨拶を交わし、例によってアオリイカ釣りの近況を聞く。今シーズンは昨年の台風のせいか、非常に模様が悪く、最近は出船していないそうだ。残念だが、今シーズンの先行きも暗いとのこと。
てなことをしているうちに出船時間の6時になり河岸払い。今日は助手に船長弟も乗船。開け始めた海を興津沖に向かって進んでいく。沖に出て行くにつれ、大きなウネリが沖から入ってきているのに気が付く。ちょうど風に向かっていく形でのウネリのため、思ったより海が悪い。

釣り場に到着してしばらく待機。僚船は10隻程度とやや少な目だが、有名どころの船はほとんど揃っていて、結構いっぱい乗せている船もある。寒イサキは人気の釣りモノなのだ。


そして、協定時間の6時半を迎え、指示ダナ33mで開始となった。今回のタックルはスラッシュシャクリ210に両軸リールにPE6号。金網ビシ60号に夢の天秤(イサキ、アジ用)を介してクッション1.5mm径30センチ。ハリス1.5号3ヒロ3本針。針はイサキ針を使用した。なお、コマセカゴは2003年1月から、プラビシならFLサイズ以下、金網ビシであれば、ヤマシタ製のスリム形のものしか使用出来なくなっていて、出船前に船長が各自のカゴをチェックして回っていた。。餌は船宿支給のイカ短とバイオベイト(白)を使用する。

●条件はよいが
水温は16度弱で、船長によれば昨日と変わらないそうだ。潮もぼちぼち流れている感じで条件は良さそう。だが、船中イサキが上がっている気配はない。小さく誘ってみたり、やや下目からコマセを撒いたりするが、どのパターンもダメ。

●右舷1号
黙々とコマセを打ち返すこと30分、潮周りの合図の間際にアタリ。慎重に巻き上げて右舷1号のイサキをゲット25センチ級とサイズ的にはイマイチであるが、これで気合いが入り直した。これを機に、ポツリポツリとイサキが上がり始めるが、全員に掛かるような流しはなく、トモの方でポツポツ、ミヨシの方でポツポツ、という感じ。



●底潮が・・・?
考えられるのはこの大きなウネリ。ウネリが入って濁りが入るとイサキの食いは良くなるはずだが、海面付近は濁っていないし、逆にこのウネリが底潮を悪くしてしまっているのではないか。後から船長に聞いてみたところ、水温や潮流は問題なかったので、やはり底潮の問題だろう、とのこと。底潮の水温が下がっていて、イサキが浮いてこないのであれば、底付近を集中的に攻めて喰わせる手はあるが、今日はその戦法を使うと、サクラダイ、スズメダイ、メバルの子といった雑魚の猛攻を受ける。底潮が悪い上に、流れていないようだ。

●ダブルも
それでも、時折出るアタリにじっくり追い食いさせてダブルを達成。その後は小振りな20センチ級のトリプルも達成。やっと活性が上がってきたかな、と思ったがこれも続かず。なかなかツ抜けが出来ないような状況が続く。今日はバイオベイトには喰い悪く、イカ短が良いようだ。活性のある朝にはバイオベイトが有効なことが多いが、今日はこのようなところからも厳しい日であろうことが分かる。

●海中公園沖へ
9時過ぎ、船長は船団を離れて興津沖から海中公園沖へ。タナはやや浅くなって、20m台に。このころにはウネリもだいぶ収まってきて良い凪になった。ところが、ここでも食いは悪く、同じように中型が忘れた頃に喰ってくる程度。ウイリー仕掛けも試してみるが、逆に雑魚を寄せてしまうようでNG。ここで市販のチヌ胴打ちの金針を使っている仕掛けに交換。

10時を回るとやや喰い上向いてきた。ダブル、トリプルが出るほどの喰いではないが、潮周りするたびにアタリが出るようになってきた。せっかく持ってきたのでオキアミを使ってみると、最初はこれに30センチ級の良型が喰ってきて、これが当たり餌か?と思ったが、その後はイカ短餌の人にも良型が喰っていたのであまり関係はなかったのだろう。



●金針も良い
この場所でやっとツ抜け。特に金の針(胴打ち)に食って来ることが多く、銀(白)針信者の私にはちょっとショック。次回からは金のイサキ針の仕掛けもたくさん作ってこよう。また、この場所では10センチにも満たないような子イサキも喰ってきた。ヒラメの餌にはちょうど良さそうな感じだが、このサイズが喰ってきてしまう、ということはまともなサイズの魚の活性が低いということだろう。

●終盤渋い
まずまずアタリが出ていたのも11時頃まで。その後は喰い渋り。朝固まっていた船団もこの頃には散り散りに。どこも模様は良くないようだ。北風も収まり、晴れてきて人間に対するコンディションは良好。でも、イサキの食いは渋い。

結局このまま最後の盛り上がりもなく12時に終了となった。

<釣果>
イサキ 20〜28センチ 14尾

竿頭は15尾だったそうなので、次頭であろう。「今期最悪の日」と船長。確かに20尾に届かないイサキ釣りは久しぶりだ。そうそう、アオリイカは今期は絶不調で、釣りモノメニューからもはずしているそうだ。ボウズ覚悟の了解があれば出られなくはない、ということであったが。どうやら、昨年に上陸した台風の影響でアオリイカ個体の数がかなり少ないそうだ。

さて、釣れたイサキはやはり脂がノリノリ。まだ最盛期の脂の乗りほどではないが、やはり刺身、塩焼きに旨い。これが食べたくて寒い中釣りにいくのだ。


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