ウネリに苦戦もまずまず、洲ノ崎沖クロムツ

まずまずでした


  1. 日時:2002年11月2日(土)
  2. 場所:洲ノ崎沖
  3. 参加メンバー:鯛介、他MLメンバー8名
  4. 時間:午後4時00分出船〜午後10時00分頃終了
  5. 潮時:中潮


釣行記

●久しぶりのクロムツ
久しぶりにクロムツを釣る機会に恵まれた。前回は2000年夏の林さん主催のOLMに参加。ハチビキの猛攻に晒されながらも何とか数尾の本命をゲットし、その旨さに感動。今年の初秋に西伊豆を旅行した際にとある居酒屋で出された大型クロムツの煮付けを食べて、「ああ、そうだ、こういう旨い魚があったっけ」と嫁さんと共に思い出す。そんな折りのOLM募集告知。「ムツは美味しいからいっぱい釣ってらっしゃい」と嫁さんも快くOLM参加を許可してくれた。

●特餌
いよいよOLMは明日という金曜日。天気予報によれば、どうやら西風が強く吹きそうな気配。「もしかしたら中止かな〜」と心配しつつも準備だけは前日に済ませて就寝。翌朝、7時に起きて天気を確認。やはり風が強そうだが、明らかに出船中止というほどのこともない。とりあえず荷物を車に積み込み、近所のスーパーに特餌の買い出し。目当ては生のシコイワシとヒイカだったが、両方とも入荷無し。変わりに小振りのヤリイカ(傷物)が20尾くらいで400円と安かったのでこれを購入。すぐ横に中国産アナゴの身と、ワカサギが売っていたのでこれもカゴに。締めて1000円分。根魚釣りはいろんな餌でやってみるというのが楽しみでもあるのだ。

そして11時頃に出発。途中GSで給油中に11時の予報を確認。風の予報は北に変わっている。これは行けるかな、と念のため今回幹事の大場さんと船宿にTEL。問題なく出船するということで、そのまま首都高に乗って一路勝山港を目指した。

今回お世話になる船宿は内房は勝山の萬栄丸。内房では唯一夜クロムツ釣りが許されてる船である。MLでも盛り上がったように、この釣りのファンは多い。たいていはその「味」に魅せられてのことであろう。あとは、夕方からの出船なので出かけやすいとか、仕掛けがシンプルで釣りやすいとか。

●道が・・・
途中の渋滞を考慮しての早めの出発であったが、さほどの渋滞もなく、途中コンビニなどに寄りつつも14時には勝山に到着。出船は16時、集合は15時なのでまだ十分な時間がある。勝山港に続く商店街を通り抜けるとそこが港なのだが、この日はその商店街のバーゲンとか何とかで通行止め。迂回路表示があったので、その表示板の前の左折出来る道に入ろうとするが、どうも表示板の誘導表示とは違うような・・・。いったんUターンして東京方面に戻り、最初の角を左折。狭い道を海の匂いを頼りに?進むと何とか港に到着。既に前山さんやアリパン、大場さんの姿がある。挨拶をして歓談していると、かみかわじさんと荒井さん夫妻も登場。まだ出船2時間前なのだが、何と集まりの良いことか。

ちなみに、迂回路表示板の前の道を左折してしまった前山さんは勝山の山中に迷い込み、大変な目にあったとか・・・。後で同じ被害者が数人いたことが判明した。このバーゲンは毎月やっているそうなので要注意である。

ほどなく皆さん到着し、わいわいやっているうちに時間は15時過ぎ。大場さんが音頭を取って釣り座の抽選。私は右舷トモを引き当てた。この釣り座は吉と出るであろうか・・・。釣り座の並びは右舷はMLメンバーのみでミヨシからかみかわじさん、前山さん、前山さん友人、大場さん、荒井さん夫妻、上甲。左舷の胴の間に前から榊原さん、西村さん、アリパンという順序になった。

●皆、特餌
根魚釣りでは、各自思い思いの特餌を持参して他人を出し抜いてやろう、という意気込みが大事である(本当か?)。このクロムツOLMでも、参加者の間で事前に特餌情報が飛び交ったりした。荒井さんもクーラーの中には3つのタッパーが。圧巻は西村さん。何とクーラーにはビニールに入った活きアナゴが。。。
最近活性の高い前山さんはこの釣りの前は乙浜でオニカサゴ釣り。しっかりなかなかのオニを4尾もクーラーに泳がせていた。以前、午前・午後出船の地区へ行けば必ず1日通しで乗っていた私のことを「鉄人」と言った人がいたが(体力的に、ということのようだったが・・・)それも前山さんを見習ってのことである。そういえば前山さんも昔は「サイボーグ」なんて呼ばれていたなぁ。

●天気はもちそう
ぼちぼち乗船して準備を開始。氷が配られて受け付けも済ませて16時を回ったがまだ船のエンジンが掛からない。聞けば、1人お客さんが遅れているらしい。その間に船長を囲んでいろいろと話を聞く。予報だとお客さんは出船出来るか心配してたけど、今は北風と西風がこの辺でぶつかって凪になっている。でも、そのバランスが崩れると強風が吹くとのこと。何とか最後まで天気がもってくれるとよいが・・・。
最後のお客さんが乗り込んだところでエンジン始動。だいぶ日が傾いた海に向けて出船。船首を南西に向けて走り出す。「今日は寒くなるよ」とのことで、カッパの下はTシャツに厚手のジャージ、それにフリースという厚着で臨む。

●雑談
隣に座る荒井さんとしばし釣り談義。荒井さんは初めての船釣りが夫婦でとびしま丸だったとか。その船で川口さんと出会ってしまったのが運の尽き。以来ご夫婦で結構マダイ釣りにハマっていたそうだ。特に奥様は川口さんの指導の甲斐もあり、3kgオーバーのマダイを上げているとのこと。ちなみに、うちの嫁さんも川口さんの指導で、戸田で5.3kgというマダイを上げているのだ。そういえば川口さんはマダイ行っているんですかね、と荒井さん。最近は公私ともに多忙で釣りに行く機会も少なかったようですけど、先日土肥でご一緒したときは5.8kgを上げてましたよ、と答える。ここのところはマダイよりもアオリイカにご執心のようですが・・・。

なんて話をしているうちに航程1時間ほどの釣り場に到着。ここは洲の崎の西沖らしい。ややウネリがあるのが気になるが、釣りに影響するほどではない。さっそく仕掛けを解いて、餌を付けて準備完了。ほどなくブザーの合図と「底から2mほどでやってみて。底を切らないと釣れないよ。錘が底を叩くようではダメです」という船長のアドバイスで開始となった。

今回のタックルは80-270のシマノ・アルゴスEv。これに電動丸3000XHにPE6号。幹糸10号、枝ス8号50センチ前後。幹と枝の連結には拠れ防止のためにクロスビーズを使用。針はムツ15号銀の3本針とした。錘は150号、餌は支給の冷凍のサバの切り身をまずは使ってみる。

●サメか?
1流し目は不発。潮周りして2流し目の17時半、まずは荒井さんがやや小振りながらも船中1号をゲット。これを皮切りにポツポツとムツが釣れ始めた。私も持参のイカ餌で本命をゲット。サメ多しという情報であったが、船長によれば最近はサメ被害も少なくなったとのこと。落ち着いて釣れるかな、と思っていたが、本命を掛けて巻き上げ途中に荒井さん奥さんとオマツリして巻き上げている最中、竿先がバタバタと大きく叩かれてフッと戻る。仕掛けを回収するとハリスが1本切れている。やはりサメがいるようだ・・・。

「掛かったら高速で巻き上げてね。少なくなったけどサメいるかもしれないから」と船長のアナウンス。ということで、アタリがあり針掛かりを確認したらドラグは目いっぱい締めて高速巻き上げ。ところがこれで2連続のバラシ。やや竿が固いのが原因か。やや高速巻き上げに作戦変更。この後、25センチから30センチ程度の型が多い中、6時過ぎに40センチオーバーのクロムツをゲット。このくらい型が良いのが揃うと良いのだが。



●イカ餌好調
サバが釣れた人は中乗りさんが切り身餌にさばいてくれる。左舷では時折ゴマサバが上がって新鮮な餌に化けているようだ。サバが釣れない私は持参のイカ餌を使ってみると、これがアタリ餌のようで、
サバ餌と組み合わせて付けてみてもイカ餌に喰ってくることばかり。買ってきておいてよかった。
「今釣れているからね。大島でだいぶ西が吹いてきたから、いつまで出来るかわからないよ」と船長の檄が飛ぶ。

●好調
6:30頃に本日初の本命ダブルを達成。だいぶ足下のバケツにムツが溜まってきた。いい感じである。だが、西風がだんだんと強くなってくるとウネリも大きくなってきた。しかも微妙にウネリが入ってくる方向と風の向きが異なっているので、船は終始横揺れ。荒井さん奥さんは船酔いでダウン。そして、いつの間にか右舷胴の間にも約1名、臼井丸でよく見るマグロが・・・。



しばらく釣れ続いた後、アタリが遠のき中だるみ。バケツのムツを処理して、コンビニで買ったパンで腹ごしらえ。後半戦に備える。ここで船長はスパンカーを畳む。アナウンスがよく聞き取れなかったが、どうやら右舷が好調だったようで、左舷にも釣果が回るように操船するためのようだ。



●ワカサギで良型
今度は持参のワカサギ餌を試してみる。そしてしばらくたった7時半頃、また時合が訪れた。仕掛けを落とす。潮が速いので、底ダチを丹念に取り直した後に2mほど底を切る。アタリがなければ底ダチを取り直して2mタナを切ると当たる、という感じでしばらく入れ食い状態が続いた。途中大粒の雨が落ちてきたことあったが、これが気にならないほどである。

特にトモ側は好調で、荒井さんと共に数を伸ばしていく。実際、餌は何でも食うようだが、特にワカサギ餌には40センチ級の良型がよく喰ってきた。こういう「特餌」が当たった時は非常に気分が良いのだが、この横揺れとトモ寄り特有の排気ガス攻撃で、やや船酔い気味。それに、道糸がだいぶ劣化していたのか、獲物を掛けた後の高速巻き途中での道糸高切れが何と3回。合計100mほどの道糸失う。この高切れ処理などで下を向くことが多く、船酔いを助長する。この高切れさえなければもっと数は伸ばせたのだが。



●綺麗な身餌
今日2回目のダブル!と思ったらよく見ると40センチ級のマアジ。この後やっとサバが釣れたのえ中乗りさんに身餌にしてもらう。うまく皮に身を数ミリだけつけて、サバの身体から削いでいく。「まるでお造りのように美しい身餌だった」と後で誰かが言っていたくらい、綺麗にさばけているのだ。そういえば、この中乗りさん、前回OLMの時は嫁さんに付きっきりで餌付けとかしてくれていたっけ。「マイ・中乗り」と嫁さんに言わしめたこの人、その漁師言葉が聞き取りづらいのが難点だが・・・。

●合掌
ひとしきりの時合が過ぎ、8時半過ぎには喰いが落ちる。左舷でがんばるアリパンがやってきて足下を覗き込む。「あれ?釣れてるじゃん。左舷はダメだよ〜」とのこと。やはり釣り座に恵まれていたようだ。「ところで大場さんは?」とアリパン。「キャビンの人のようです」と返すと「ぎゃははは〜」と高笑いで去って行った。

●最後は左舷
このまま尻すぼみで終わるかと思ったが、終了間際の21時半過ぎ、3たびの時合。アタリは前の2度の時合いほど活発ではないが、良型も交えてポツポツとアタリが出る。この流しで終わります、のアナウンスがあり、オマツリして仕掛けが修復不能になった時点でちょっと早めに納竿。右舷は皆もう片づけモード。私も軽く片づけて左舷を見に行くと、そこにはまだ真剣に釣っている3名の姿が。「いやぁ、この流しはよかった。7つ取った」とアリパン。更に榊原さんは3点掛けを2連荘という離れ業もやってのけたとのこと。この最後の流しは左舷が有利だったが、右舷の人が竿を仕舞ったのがよかったのか、いずれにせよ、皆に平均に釣果が行き渡ることが出来たので、最後はみな笑顔で終了を迎えたのであった。

<釣果>
クロムツ 25〜42センチ 17尾
マアジ 40センチ 1尾

帰りは追い風に乗って40分ほどで帰港。ささっと片づけて、帰路の途中のガストで反省会。釣ったムツはどうやって食べたらよいか、など、深夜の釣り談義をひとしきり楽しんだ後に解散となった。

●クロムツは旨い
速潮のため、絶好調の釣れ具合とは言えなかったクロムツ釣りであるが、良型も結構混じったし、いつ早上がりになるとも分からないような天候にもかかわらず時間いっぱいまで楽しめた。

釣ったクロムツは刺身と煮付けで楽しんだ。まだ9ヶ月の子供も煮付けはお気に入りでパクパクと食べていた。これを見て「また釣ってきていいわよ」と嫁さんのありがたいお言葉。次回はいつになるかは分からないが、やはりこの味を求めてまた勝山を訪れることになるであろう。


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