初キンメは大漁、犬吠沖キンメ

大漁です


  1. 日時:2002年7月14日(日)
  2. 場所:犬吠沖
  3. 参加メンバー:鯛介
  4. 時間:午前2時00分(出船)〜午前6時30分頃終了
  5. 潮時:中潮


釣行記

●多忙
7月になったら落ちつくであろうと思っていた仕事、一応落ち着いたのだが、すぐにまた新たなプロジェクトに突っ込まれて、またかなり忙しくなってきてしまった。帰りも連日遅く、週末の釣りモノ検討に取れる時間はごくわずか。週末に向けてワクワクする気持ちを抑えながら仕事に励むということもなくなってきている。

今週は嫁さんが土曜日に下田から銭洲、その間私が子供の面倒を見つつせるじおさんの別荘に逗留。翌日曜日は私がもき丸からスルメ&イカ泳がせに行く予定だった。ところが運悪く、金曜日の朝から結構重いトラブルが発生。帰宅時間の目処が立たなくなる。更に我が子に微熱があると、保育園からも連絡があり、夕方にはこの週末の伊豆プランは泣く泣くキャンセル。幸い、トラブルは順調にシュート出来て、20時過ぎには会社を出ることが出来、その晩と土曜日はゆっくり疲れた身体を休めることにした。

●キンメ爆釣
そして、土曜日、久しぶりにWebで船宿のHPなどをチェックしていると「明日、どっか釣り行って来れば?」という嫁さんのありがたいお言葉。子供の熱も下がったようだし、ならばということで釣りモノ検討開始。風は南〜南西がやや強いという予報。午前中までの釣りなら何とかなりそうだ。そしてふと目に止まったのは外川のキンメ爆釣の報。早朝2時出船で明け方までキンメ、その後スルメを釣るのだそうだが、この13日の土曜日に143尾という釣果が出たそうだ。明日は同じような風、潮さえ変わらなければ同じような状況が続くはず。

●ミヨシ確保
ということで今回は初めての船宿、外川港の武丸に予約を入れる。無事1名で予約出来た。飯岡の隣の外川までは約2時間半を見込んで22時半過ぎに出発。予報が「南西の風、海上で強く」に変わっており、確かに風が強く吹いているのが気になる中、飯岡をかすめて外川には午前1時頃に到着。船はすぐに見つかったのでまずは場所取り。両ドモから2つとオオドモにクーラーがあったので私は右舷ミヨシに場所を確保。風の様子から結構海が悪そうな予感がするが、船も結構大きいし、ミヨシでも大丈夫だろうし、針数が多い仕掛けを操るので、隣がいない席の方がやはりやりやすいのだ。

ほどなく、船宿に灯りが灯ったので上がりこんで、先着の皆さんと女将さんにご挨拶。乗船料(HP割引で10500円)と仕掛け2組を買って1時半頃に同船者とともに船へ。今日は10名乗船とのこと。ならばかなり釣り座は余裕であろう。

●90分の遠征
ざっと準備を済ませて、前部のキャビンに入って出船を待つ。そして2時過ぎに出船となった。漆黒の海を船は進む。いつの間にか眠りに落ち、目覚めたのは3時半頃にエンジン音が落ちてから。キャビンを出て釣り座に着く。東の空が白みかけてはいるものの、海上はまだ闇。船上灯を灯した僚船が数隻見えるがほとんど夜釣りである。

今回は80−270の竿、シマノのアルゴスEVに電動丸3000XH。ハリス4号、幹6号のメバル用フラッシャーサビキを連結して、14本針とした。上部は枝間70センチ、下部は35センチのものを使用。餌はイカ短が配られる。錘は150号とキンメにしてはライトタックルである。



そしてブザーの音で開始。このときは仕掛けをつないだだけで餌を付けていなかったが、とりあえずそのまま投入し様子を見ることにした。水深は終始160〜170m前後であった。暖かい風が結構吹いているが海はさほど悪くはなく、これなら大丈夫そうだ。

●出だしは・・・
水深計160mで着底。底を取るがアタリはなし。周りを見ても誰にもアタリは訪れていないようだ。ちょっと誘ったりもしてみたが、そのまま置き竿にして、群れの回遊を待つ。が、この流しは数分でブザーがなって潮周りとなった。「昨日までには良かったんだけどね」という言葉は何度も聞いているし、今までキンメにはほとほと縁がなかったので非常にイヤな予感がする。

●初キンメ
2流し目。同じく着底ではアタリなし。しばし誘うもダメ。そのまま置き竿にする。しばらくすると竿先にガクガクというアタリ。これがキンメのアタリか?とりあえずそのままにして追い食いを待つが、特に変化がないし、初物なので手持ちで巻き上げ開始。長い仕掛けを手繰ると小型25センチほどの初キンメを1尾ゲット。今まで縁がなかったキンメ、感激である。ただ、周りでは当たった様子もなく、やはり群れが薄いのか?今日は潮が変わってしまったのかと不安は募る。

●多点掛け!
次の流し、水深計で140m前後で違和感。そのまま落とし込み160mで着底。いきなりアタリが出る。それもかなり激しい。食い上げた時にはその分だけ徐々に巻き上げていくというやり方をする。140m付近でアタリが出始めたとも思えるので、きっと群れは上にいるのだ。ということで、ゆっくりとこれを下から20mほどやってから置き竿状態で中速で巻き上げ開始。今度の竿のしなりはかなりのもの。ウネリで船が持ち上がる時に巻き上げが停止する程度のドラグ調整でも、幹糸が切れるのではないかと不安になるくらいである。仕掛けが上がってきた。いきなりキンメの姿が見える。その下にもいくつも魚が見え、次々に取り込む。1つだけ針からはずれてしまったが、数えてみると何と11点掛け達成。いきなりツ抜けしてしまった。

方は上は30セントちょっと、下は20センチセンチちょっとと中小型が中心。いわゆる夜キンメサイズであることは承知のうえ。刺身に十分出来るサイズも混じるので非常にうれしい。取れてしまった餌を付け直すのももどかしく、やっと再投入。すると同じく着底と同時にアタリ。同じく追い食いさせて今度は7点掛け。



●仕掛けは扱いやすさがカギ
次の流しでは左舷ミヨシの人とマツッてしまったが、船長のアドバイスでお互いに仕掛けの修復は放棄。あとで半分ずつ分け合った。下部の枝間35センチの仕掛けは前日に釣り吉で5枚500円ほどの安売りで仕入れた仕掛けだが、この部分にも問題なく食ってくる。枝間が広いほど仕掛けの扱いに難儀するので、これを機会に枝間35センチサビキ(6本針)を2連結の12本針仕掛けにチェンジし手返しUPをはかる。

これが功を奏し、この後はほとんど入れ食い。錘が着底してアタリがなくても、しばらく待っていると竿先が激しく揺れ始める。じっくり追い食いさせ、巻き上がるとゾロゾロとキンメ、という感じだ。



「食いが良いうちに釣って下さいね」と船長もマイクでアドバイスする。アタリが遠のくと潮周りするが、その時間も短く、群れは非常に濃く、かつ大きいようだ。潮もトロトロとトモ方向に流れ、いい感じである。また、隣との間隔も広いため、取り込んだ仕掛けを思いっきり横に伸ばして扱えることも今回の良かった点である。あと2名片舷で増えてしまうとこうもいかないであろう。

●餌は何でも
船宿支給の餌が少なくなったため(実は追加でもらえたらしい)持参のイカ短とサバ短でやってみる。これでも食いは同じ。更に潮周りの際の巻き上げで30センチほどのゴマサバの5点掛けを演じたが、このうち1尾を身餌にしてみたところ、これは更に食いがよく餌持ちもよかった。



足下のタルがいっぱいになるとそのまま50Lクーラーへ。いや、こんなに釣れる釣りは久しぶり。後の処理のことは後で考えよう。大きなキンメがほしいが、こいつは小型に混じって釣れてくるので、狙っては釣れない。なので釣り続けるしかないのだ。小型のキンメも一度手で掴んで針をはずすという動作をしてしまうと弱ってしまってリリースは不可能。取り込みの最中に自然に針からはずれた奴は元気に泳いで行くのだが・・・。

●メダイも
5時半頃、キンメに混じって1kgくらいのメダイが釣れた。そういえばメダイとかカンパチも最初はなかなか釣れず何回もフラレたなぁ。何回もチャレンジしてフラレ続けた釣りモノって、今日みたいにある日突然爆釣するってことみたいだ。そんな釣りモノってあと何かあったかな?



●明るくなっても好調
さて、明るくなるまでが勝負と聞いていたキンメであるが、朝日が昇って日が出てきても変わりなく7〜8点掛け平均、時に10点掛け、12点のパーフェクトも交えて食い続けている。見れば潮はいわゆる「逆潮」で結構濁っている。目がよいキンメ釣りにはこの潮も良いのであろう。

●早上がり
気がつくと6時。明るく日が照りつけ暑さを感じるようになる。のどの渇きは持参の麦茶で癒す。お腹も空いてきたがパンをかじる暇もないのだ。気温が上昇するのとほぼ同時に風の強さが増してきた。するとあっという間に海も悪くなってきた。確かに釣りにくいが、食いはやや落ちたが相変わらずの釣れっぷり。2度目にタルから魚を移した時点でクーラーは7分目は埋まっていて、タルにも3たびキンメが満タンになりつつある。いったい何匹釣ったのであろう。もうそろそろキンメはいいかな。この風だけどスルメもやるのかな、などと考えていると「だいぶ南が出て来ましたので、次の流しで上がります」という船長のアナウンス。



「プー、プー」という終了を告げる2連のブザーで仕掛けを上げる。今度はかなりの引き込みでなかなか仕掛けが上がってこない。またパーフェクトか?と思ったが、キンメ7点に1kg、1.5kgのメダイであった。この時点で時間は6時半。正味3時間であったが、初のキンメ釣りを十分に堪能し釣り場を後にした。

<釣果>
キンメ 22〜33センチ 85尾
メダイ 1kg×2,1.5kg×1 3尾

50Lクーラーがほぼ満タン。



コマセ関連の道具もないので片づけも簡単。帰りもキャビンに入って仮眠。追い波か横波での航行のため船もほとんど揺れずに90分で帰港。港に上がってから宿で冷たいうどんとお茶を頂き、追加の氷を受け取って外川を9時前に出発。途中渋滞もほとんどなく帰宅は午前11時半頃ときわめて健康的。ちなみにトップは92尾のお兄さん。私は次頭とのことだ。

●ブランドキンメ
さっそく昼飯にキンメを1尾さばいて塩焼きに。夜はキンメのしゃぶしゃぶに決まっていたので、その分と近所に配る分を除いたキンメは、新橋の「魚河岸耕ちゃん」の耕ちゃんへ進呈。美味しい干物になって何匹かは帰ってくるようだ。「銚子のキンメはブランドものだよ」と耕ちゃんも喜んでいた。その晩にしゃぶしゃぶにしたキンメ、新鮮なだけにスーパーで売っている切り身のような臭みはなく、脂もノリノリで絶品。夏の鍋もいいものである。

欲を言えば、もう少し型が良ければ、というところであるが、今まで夜キンメなどで何度もフラれていたキンメだったわけだし、大満足の釣行であった。


釣行記集へ