祝い鯛ゲット!西伊豆マダイ
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久しぶりの型モノです
- 日時:2002年4月2日(土)
- 場所:田子島〜土肥沖
- 参加メンバー:鯛介、球磨吾郎氏、矢沢さん、他
- 時間:午前7時30分〜午後4時00分頃(実釣)
- 潮時:大潮
釣行記
●のっこみ!
今回は半年ぶりのマダイ釣りである。例年であれば、真冬の脂の乗った落ちマダイ釣りに何度か行くのだが、どういうわけか、今年はいきつけの伊豆周辺の状況はパッとしないまま今ののっこみ間近の時期に突入してしまったのだ。
現在の状況はまだ今ひとつ。数は出ないか、時折大鯛が顔を見せ、本格的なのっこみが始まるのを待っているような状況。ちょうど今回がその始まりの日に当たることを期待しての釣行である。
今回も球磨吾郎さんの取材に同行させてもらう形でのお誘い。嫁さんの許可も出て、自分で長男誕生の祝い鯛を釣るという目的もあったりする。少なくとも雄大(我が子の名前)の出産時体重(3.2kg)より大きなサイズを釣りたいものである。
●明け方は土砂降り
当日はまずは同行の矢沢さんをピックアップして土肥へ。雨と南の強風が明け方まで残るというあいにくの予報通り、強風、土砂降りの中、車を走らせるが、土肥に到着した5時過ぎには雨も止み、風も弱まってきた。
こんな予報のせいか、11号船は御蔵島遠征はせずに港に係留されたまま。海が悪ければ11号船でマダイ、更に予約人数が多くなれば2ハイ出しになる予定なのだそうだ。
●凪に
強風予報のせいか、健司船長はゆっくり目の6時半頃に登場。「なんだ、凪じゃん」と船長。そそくさと氷を積み込んで港へ。結局乗り合い12名乗船となるとのこと。私は左舷トモ2番に釣り座が決まった。矢沢さんは左舷ミヨシ2番、球磨吾郎さんが左舷ミヨシである。
●田子島沖へ
7時頃、晴れ渡った空の下を出船。「30分ほど走ります」とのこと。どうやら田子島沖まで行くようだ。ほどなく見慣れた風景の田子島沖へ到着。遅めの到着のはずだが僚船は第五大奉丸のみ。予報が悪かったので、他の船は出船を見合わせたのであろう。
「支度して」の合図でみな釣り座で最後の準備。そ準備が整った頃合いに「やるよ〜、でも潮が動いてないみたいだな」と船長のアナウンス。ちょっと先行きが不安になる。そして「やって、40m、下10mからコマして」という指示で開始となった。
今回はいつもの鯛介スペシャルに電動丸3000XH。サニービシビッグ80号にクッシ2mm1m。ハリス3.5号7ヒロ(長さは船長指示)にマダイ針8号(白)を使用してみた。チモトにはパールビーズを着けるといういつものパターンである。
●ウネリ高い
「ヨゴレが出ちゃって反応が分かりづらいなぁ」という無線のやりとりが聞こえる。昨日からの強風のための底荒れか、あるいは春の潮特有のヨゴレであろうか。風は南寄り。だが、ウネリは西方向から入ってきて船は左右に大きく揺れる。「今日みたいな日は置き竿じゃ何も食わないよ。手持ちでやって」という船長のアドバイスが飛んだ。
何度か同じような場所を潮周りして流し直す。が、道糸はほぼ垂直に落ち、潮が流れていないことが分かる。「反応はあるんだけどなぁ。食わないかな」と船長。まだまだコマセ慣れしていないのであろうか。「あんまり竿は動かさない方がいいよ」というアドバイスも。要するにコマセカゴをガチャガチャ動かしてしまうと、マダイが驚いて反応が散ってしまうのだ。
●食った!
1時間ほど我慢の時間が続いた後の8時半、流し直しの後に船長から「うまく反応が付いたよ。誘ってみて」という指示。この直前の船長のアドバイス「指示ダナより少し上までカゴを上げて、そこから落とし込む。コマセと落ちていく付け餌が同調したときにアタリが出るよ」の通りにやってみる。タナを取った状態からソロソロと3mほどカゴを落とす。そして軽くコマセをふりつつ指示ダナより2m上まで上げる。このとき竿先は60度程度上げている。そこから徐々に落として行く。と、1mほど落とし込んだところで竿先が引き込まれた。それを見てアワセを入れる。上げた竿先には確かな重量感。「食ったよ!」と船長に告げる。
まずはマダイの大きさを見る。それなりの重量感はあるが、ドラグを出すほどではない。竿の弾力でためて弱るのを待ってからリーリング開始。「デカイか?」とカメラを持った球磨吾郎さん。「う〜ん、2kgくらいはあると思いますよ」とこのときは答えた。が、10mほど巻き上げたところでいきなり魚が走って5mほど糸が出る。「おぉ、デカイよ」と船長。と、同時に右舷トモから「マツッたかも」という声。船長の的確な指示もあり、オマツリしながらも何とかビシが海面に見えてきた。中乗りのミツルさんがオマツリした道糸を手繰り、私がハリスを手繰る。そして浮いてきたマダイは・・・大きい!
●祝い鯛ゲット!
道糸を手繰りながらのタモ入れだったせいか、一度目はタモで魚を突っついてしまい失敗。すかさず糸を放したのでバレずに魚が付いていた。見かねた健司船長がタモを持ち、3人ががりでランディング。引きの割にはずいぶんと大きき、後検量4.8kgの雌鯛であった。久しぶりの型物のマダイに興奮する私。船中1号のアタリをうまくモノに出来、しかも自分なりに誘った結果のこの1枚は非常にうれしいものであった。もちろん、この後は船長で撮影会。「また表紙か?」と冷やかされ、有頂天になる私であった。オキアミは形のしっかりしたものを1尾掛け。やはり渋めの時はこれか。
この後、左舷トモの人に0.5kg級。右舷トモではすっぽ抜けのバラシ。「潮が動かないからトモばっかりアタリが出るな」と船長。今日は釣り座にも恵まれたようだ。「タナは底から20mくらいに設定しているから、タナは下げないでね。反応も浮いているよ」と船長。春のマダイらしい状況である。
●浅場へ
9時半頃、「ここは本命場所」という指示ダナ20mの浅場に移動。と、左舷トモの人に大きなアタリ。竿が柔らかいせいもあるが、かなりの大物に見える。船長から仕掛けをあげるように指示が出たので手巻きで巻き上げて仕掛けを回収。しばしのヤリトリの後、無事タモに収まったのは4.6kgのオス。これで大鯛は船中2枚目である。
●矢沢さんにも
直後、矢沢さんにもヒット。食べ頃サイズの1.6kg級のオスが上がり、大喜びの矢沢さん。この後、ミツルさんが右舷トモ2番の船酔い者の竿で釣りをして2kg級をゲット。澄潮ながらもちょっとした潮の流れの加減で食うらしい。このマダイは釣り上げられた直後にかなりの量のコマセを吐いていたことから、コマセに突っ込んでいるのだが、マダイは針を見破って食わないのではないか、というのが船長の推測である。また、吐いたオキアミは全部形がしっかりしたものばかりであったことも面白い事実であった。「コマセ食わせすぎだな。みんなコマセをちゃんと砕いてくれれば、もっと食いが続くのに」と船長。やはりチームワークも大事だ。
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が、やはり潮の流れ乏しく、またウネリも収まらず、食いが渋いことには変わりない。結局午前中は左舷トモ寄り有利の状況ながらもバタバタとした食いはなく、12時に土肥沖へ戻ることになった。
●午後は土肥沖
30分ほどで小下田沖へ。やや南西風が吹いてきたが、この場所ではウネリは取れてきた。まずは35m前後の指示ダナで再開始となった。12時50分に右トモに派手なアタリがあったが、これはイナダ、というかワカシの親分くらいの大きさ。この後、右舷でイナダがもう1本上がるが、この場所の潮の流れ緩くて本命からのアタリは遠い。ここでハリスは3号に落とす。針も7号にして、ビーズもはずした食い渋り用に変更。
さらに船は土肥港の真沖へ。この場所では時折イサキが上がる。このイサキも35センチ級で丸々と太っている寒イサキのようで、非常に旨そうである。何故か私の仕掛けには食ってこないのが残念であるが、あくまで狙いは本命のマダイ。
「反応はあるんだけどなぁ、食いません。」と船長の嘆き節が聞こえる。天気こそ良く釣り人にとっては好条件だが、海の中の状況は今ひとつのようで、むなしい流しが続く時間の連続となる。
●夕マヅメは?
沈黙を破ったのはまたも中乗りのミツルさん。15時頃、指示ダナ20mの浅場に移動、同じく船酔い者の竿で釣りをしていてヒット。なんと今度は3.5kgのまずまずの型。これで少し船上に活気が戻った。
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が、この後も続かない。15時20分頃には私にやっとイサキが掛かる。午後からは右舷〜ミヨシの方が良いようで、イサキはミヨシ寄りを中心にポツリポツリと上がっている。結局このまま大きな盛り上がりはないまま16時を迎え、終了となった。
<釣果>
マダイ 4.8kg 1尾
イサキ 32センチ 1尾
マダイは船中8枚、0.5〜4.8kgであった。これにイサキは1〜3尾程度。のっこみ本番とは言いづらい状況ながらも、非常にラッキーな1枚を手に出来たことは素直に喜びたい。
船から荷物を下ろしていると「MLの方ですか?」と話しかけてくる人が。なんと隣のトモに座っていたのは荒井@菊名さんであった。12人中MLメンバー3人で船中8枚のマダイのうち4枚をゲット。「MLメンバーは優秀ですね」とニヤリ。確かに皆の研究の成果でもあろう。改めてfuneturi-mlに感謝である。
帰りがけに船長に今後の見通しを聞いたが、既に浅場ではのっこみは始まっており、これから深場でも始まっていくであろう、とのこと。そういえば、20mの浅場のマダイはみんな黒かったりして婚姻色が出ていたが、私の釣ったやや深場のマダイはまだまだ、という感じであった。
さて、持ち帰ったマダイを処理すると、真子の成熟度合いはおよそ50%。お約束の雄大の記念撮影を済ませてさばくと、越冬の脂もまだかなり乗っており、食べては非常に旨かった。今後はどんどんおなかの大きなマダイがポイントに入ってくるであろう。うまく状況を見て釣行したい。
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