新年会は大成功、石花海オニ〜土肥カワハギ
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後半追い上げ成功!
- 日時:2001年1月13日(日)
- 場所:石花海〜土肥沖
- 参加メンバー:鯛介、他遠征な人達11名
- 時間:午前7時00分〜午後1時00分頃(オニ)
午後2時半〜午後4時(カワハギ)
- 潮時:大潮
釣行記
●初釣り
今年の釣りを占う初釣り。今年は年始からシケ続きでなかなか出船の機会に恵まれず。結局、今回の1月13日の遠征な人たちとの毎年恒例とび島丸オニカサゴ&カワハギ仕立てが初釣りとなった。本当はヤリイカもリレーする予定だったが、ここのところイカは不調だし、オニも決してよくない状況ということで、石花海ではオニに専念ということになったのだ。
幸いにも13日は凪の予報。なんせ釣り納めが12月24日であったので約3週間ぶりの釣行であり、準備にあてる時間も十分。わくわくしながら、土肥を目指して出発した。
●凪!
4時半集合ということで私は1時半過ぎに東京を出発。3週間の充電期間のおかげか全く眠くならずに、途中のコンビニでトシさんと出くわしつつ土肥には4時頃に到着。しばらくすると新ちゃんもやってきた。「凪だぁ、それに寒くないぞ」確かに上着なしで車外で談笑できるほどである。風もほとんどなく、御前崎で西が8m。神子元などは「風弱く」なんて状況。
さて、全員揃ったところで場所決め。ミヨシ寄りとトモ寄り希望者で分かれてジャンケンということになり、私はトモ寄りを希望。5人中3番目に勝ち左舷トモ2番目をキープ。なんとか釣り座は決まったが、うめちゃんだけは船長真下のロマンスシート指定席であった。
●ロマンスシート
5時になり船長が登場したので、みな氷をクーラーに詰めて船着場に向かう。私はオニは50Lクーラーに海水を張って活かして持ち帰る予定だったので、餌用の12Lに少々氷を詰める。さて、船に乗り込んで準備をしていると、どうやらロマンスシートがいつのまにか梅ちゃんの席からミツさんの席に変わってしまった様子。片舷6名(大ドモには助手が竿を出す)なので、どうやらこうなってしまったようだ。
皆の準備が終わったところで出船。私は前部キャビンのこれまた前のベッドに入る。船長からの新年の挨拶と航行中の諸注意がスピーカーから流れる。石花海までは約1時間とのことでそれまで仮眠。が、思ったより沖に出ると、前日からの西風の影響のウネリが残っているようで、前の方のベッドは船のバウンドの時の音が耳元で響き、なかなか寝付くことが出来ない。なんてウトウトしながら考えているうちに「熊野灘」が流れて釣り場到着。ベッドから出てウエアを着込んで船外へ。ベタ凪の海に綺麗な朝日が見える。今年も良い釣りが出来ますように。
●船酔い1号
さて、石花海の協定開始時間は7時。まだ15分ほどあるが、バタバタと仕掛等の準備を始める。右舷の梅ちゃんはもう既に船酔いモードで吐いているらしい。これで敵が一人減ったな、と思ったが、それは今思えば浅はかであった。
今回のオニカサゴタックルは、竿にARセイバー202、電動丸3000XH(PE6号300m)。片天秤に錘は200号に天秤と道糸の間にフラッシュカプセルを入れる。仕掛けはハリス8号全長2mの3本針。ムツ針20号を結び、チモトには夜光玉やらビーズやらを装着。更に各種タコベイトを付ける。餌は船宿からサンマの切り身。持参はサバ短(ノルェー産、近海産)、スルメイカ短、ヒイカ、イイダコなど。国下さんはカツオのハラモを持参。どこに手に入れたのですか?と聞いたら、夏の間に釣って置いたんです、とのこと。気合いが違うなぁ、うん。
ざっと準備を終え釣り座を整えると時間は6時58分。僚船はとび島8号船、これは健司船長のオニ乗合の船とあと1〜2隻。はるか向こうにイカ狙いらしき船団が見える。ぐいっと水を飲んで、錘を持って合図を待つ。そして7時、「はいやって、水深160m」の合図で開始となった。
●あれれ?
錘が着底し、30センチタナを取ってアタリを待つ。そして、時折聞き上げるというのがセオリー。潮はトロトロ流れているようで、いい感じである。が、1流し目はアタリなし。2流し目は餌よりも小さいノドグロが釣れたが、元気だったのでもちろんリリース、本命は上がらず。しばらく粘ったが「この場所はダメだ!」と船長。別のポイントへ移動となった。
●あぅ!
このポイントでは右舷ミヨシの林さんにヒット。船中1号が上がったようだ。が、バタバタアタるような展開はなく、1流しで1人アタるくらいの展開が続く。どうもトモ寄りは良いようで、西さん、国下さんに助手のミツル、そしてアリパンには本命が上がっている。が、本来のとび島のオニカサゴの食いには程遠い。そして私の竿にも誘い挙げの際に待望のアタリ。アワセるとククンという引き。そのまま巻き上げ開始。途中、グングンと引き込む様子は本命に違いない。ウシシ、と心の中で微笑んだ瞬間、竿先から重量感が消えた。痛恨のバラシである。
●徐々に好転
我慢の時間が2時間ほど続いたであろうか。日が高くなり、雲も切れ始めた9時過ぎ、ややアタリが活発になってきた。「梅ちゃん、ヒット!」という船長の声や「ヒットー!」というトシさんの甲高い声が右舷から聞こえてくる。西さんや置き竿でも釣っちゃうミツルや隣のアリパンも好調。徐々に生簀がオレンジ色に染まっていく。
対して私の生簀はカラ。一人また一人とボウズが消えていき、10時過ぎの時点でボウズは左舷ミヨシの北木さん、右舷2番のミツさんに私の3名。だんだんあせってくる。最初のバラシでケチがついたのであろうか。小さいアタリは時折出るのだが、針掛かりに至らないのだ。
●焦、焦、焦
そうこうしているうちに北木さんも本命をゲット。「ミツさんヒット?」の船長の声が流れるたびにドキッとする。「放課後の居残り勉強」さながらの釣りである。早く1尾釣ってこの重圧から開放されたと思えば思うほど焦る。焦る。焦る。どうやら餌はサバよりもサンマが良いらしいが、サバで釣っている人もいるし、イカタンで釣れている人もいる。ここまではサバ短でやっていたが、それでだめなので、餌持ちは悪いがサンマの、特に大きめの切り身を餌に使ってみることにする。タコベイトも新ちゃんに倣ってオレンジばかりにする。
●ラスト2名
「梅ちゃん、ヒット。また良い型だ。そのソーメンみたいなタコベイトがいいんだな」と船長の声。梅ちゃんは吐きながらがんばっているらしい。ん、ソーメン?ということはパール色のタコベイトか?確かそれ持っていたぞ、ということで、バッカンをごそごそあさってパール色のタコベイトを発見し、針に付ける。更に仕掛の根元に水中ランプも装着する。「上甲ちゃん、がんばれ!」と一見声援のようで実は煽りの声が聞こえてくる。段々と自分が何をやっているのか、すら分からなくなってしまうような錯覚に陥る。後で聞いたら右舷のミツさんも同じ心境だったらしい。
「はいやって。ここは根掛かりに注意。細かいアタリが出るかも」と船長。底を取るかとらないうちに右舷のトシさんから「ヒットー!」の声。そして「梅ちゃん、またヒット」の声。更に西さんや国下さんにもヒット。左舷一同焦る。私は更にあせる。
●ついに!
と、誘い上げの途中に私の竿にアタリ。そのまま頭上まで竿先を上げると魚の感触。今度はドラグも緩めにして巻き上げる。かなりの重量感である。「お!上甲さん、やっと来たね」とアリパン。「頼むぜ〜今度こそ〜」私の顔は真剣である。途中、ドラグを緩めすぎてなかなか糸が巻き上がらないこともあったが、何とか天秤を手にすると、海面から見えるのは2つのオレンジ色の影。「ダブルだ!」アリパンがタモを構えてくれて2尾ともの無事にタモ入れ終了。「お〜!」という声がミヨシの方から聞こえてくる。やっとボウズ脱出。時計を見ると11時20分。いやぁ、長かった。しかも1尾は1kg級と良型。ちゃんとこのパール色のタコベイトに食ってきてことも嬉しかった。
●時合
実はこの流しがこの日の大当たりポイントで、ほとんどの人が本命をゲット。中には3連荘で釣り上げた人もいるほどである。「すぐに入れて、すぐに!」と船長も興奮気味。私も魚をはずすとすぐに投入。するとまたもアタって0.7kg級をゲット。私とスソ争いをしていたミツさんも本命をゲットし、船中ボウズは消えた。キンタさんや磯さんも1.5kg級をゲット。船中全員興奮状態である。
気が付くとイカ釣りの船が回りを囲んでいる。ただ、イカを上げている様子はないし、船もバラけていることから状況は芳しくないのだろう。
食いが落ち着いたところで「大型が欲しいなぁ、ちょっと冒険しようか」船長。船を走らせたのはやや浅場の130mダチ。が、ここではポツリポツリとアベレージサイズが上がっただけで、13時に終了となった。
●第二部カワハギ
第二部はカワハギ釣り。船は凪の海を土肥沖へ戻る。トモの方で昼食をとるみんなの顔が明るく、笑いが絶えない。みんな良い釣りが出来たのだ。
ぐったり梅ちゃん
1時間ちょっと走って土肥沖へ到着。このころにはみんな準備万端で釣り座に入り、船長の合図とともに30mダチでカワハギ釣り開始となった。
カワハギ釣りタックルはTifaレザージャケットに103早技(PE2号)。錘25号に市販のカワハギ仕掛けを使用した。餌は東京で買い込んだむき身の冷凍アサリ。食用なのでカワハギ釣りで一般に用いられるアサリの3倍ほどのサイズであることが難点だが・・・。
●渋い
ここではまずはアリパンにヒット。だが上がったのはキタマクラ。右舷ではミツさんがまずは本命を上げたらしい。が、食いは今ひとつで、餌も取られたり取られなかったりなので、船長もこまめに移動しては更に食い気のある場所を探す。
やっと私にも本命。ただ、20センチ弱と小さい。外道まじりでぽつりぽつりと上がり始めるが、やはり昨今の西風のせいか水温が低下し、食い渋いようだ。
●ワイワイと
左舷の小窓から船長も竿を出す。みな、道具や仕掛けは凝っているのだが、ギラギラした釣りをするのではなく、皆でわいわい楽しみながらの釣りをしている。凪の海、風もなく暖かな日差し、午後のひと時を気の置けない仲間達と船上で過ごすことはやはり楽しい。ただ、もうちょっとアタリが多いといいのだが・・・。
16時に近づきまもなく終了。私は大中小各1尾ずつの3尾を上げ、午前の釣果と合わせて十分、オニカサゴの処理に取り掛かった。そして程なく船長から終了のアナウンスが流れた。
<釣果>
オニカサゴ 0.7〜1.0kg 4尾
ノドグロ 0.7kg 1尾
カワハギ 15〜22センチ 3尾
全員が満足顔で帰港。そして、乗合船で出船した弟の健司船長の8号船も絶好調で船中3〜12尾。しかも7kg近いアラまで上がったそうだ。
●宴会は・・・
その後は参加者全員で土肥の民宿へ移動。一風呂浴びてから宴会。そして2次会。OLM最中の出来事や今後の釣りやら来年のOLMのことやらで話は尽きず、結局12時過ぎまで2次会は続いた。睡眠十分だった人たちはさらに3次会に突入し2時半まで飲んでいたとか。
さて、釣ったオニカサゴは50Lクーラーに海水を張ってブクで活かして持ち帰った。東京に着いても全員無事活きていた。そして夕食は嫁さんの実家にオニシャブ。1年ぶりの味わうその美味に改めて感動。快く送り出してくれた嫁さんも喜んでくれた。
実は通算三回目のオニカサゴ釣り。なかなかその面白さが実感出来ていなかったのだが、今回の釣りで、やはり非常に奥深いものであることが分かった。いろいろと勉強になったし、次回は、少なくともボウズ抜けが船中ビリに近くならないようにしたいと思う。
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