渋いが満足、金谷沖アオリイカ
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初アオリゲット!
- 日時:2001年10月20日(土)
- 場所:金谷〜竹岡沖
- 参加メンバー:鯛介、熊ちゃん
- 時間:午前6時00分〜午後1時00分頃
- 潮時:中潮
釣行記
今年もアオリイカ釣り冬の陣の季節がやってきた。とは言っても、勝浦や平塚では早くても1月からの出船である。今回は私にとっては新場所の金谷からの出船となった。
●ダブルヘッダ
今回は綾瀬・釣り吉の立川さんから紹介してもらった「輝栄丸」に御世話になる。なんとご一緒は熊ちゃん。実は20日は乙浜で夜キンメOLMが予定されており、せっかくだから?午前中も釣りをしようということでこうなったのである。
まずは立川さんからいろいろと情報を収集。タナは上から取るが、中錘ではなくエギまでの距離であること。ハリス長は3m、錘10号が標準であること。席取りは先着順であることや駐車場の位置を確認。さらに前日夜に出船確認時に船長に船と駐車場の位置を確認した。乗船料は7000円。出船は6時で13時終了である。
●左舷へ
熊ちゃんに1時半頃に迎えにきてもらい、金谷を目指す。3時過ぎには港に到着。苦労するかと思った港と駐車場探しもすぐに終わり、船も見つかった。右舷トモには竿が立っていたので、左舷のトモから2つの席を確保。そのまま駐車場で出船時間を待つ。思いのほか北風が強く、冷え込みが厳しい。
5時半になり、準備を整えて船に。すると既に若船長がいたので挨拶を交わして釣り座につこうとすると「今日は3人、俺が右舷トモで竿出すから、上甲さん達は左舷の前と後ろに入って」とのこと。更に「この前はミヨシがよかった」。ということで、勝ったほうがミヨシというルールで熊ちゃんとじゃんけん。私は負けてトモへ。もう一人の半常連のおじさんが右舷ミヨシに入った。
みよしのおじさんとエギ談義などしながら出船を待つ。親父船長も乗り込んできて6時定刻に河岸払いとなった。僚船も次々に出船していくが、これらはアジ・カマス狙いがほとんどなのだそうだ。
港を出ると思ったより海が悪い。北風に逆らって15分ほど進み金谷の真沖で潮回り。「24m」の合図で開始となった。今回のタックルは関東の別作アオリ1.25m。錘10号、カリスマシンカー金。ハリス4号3mにまずはアオリQピンク4号を使用する。
●いきなりトラブル
先日の沼津アオリにで道糸が20mほど高切れしてしまったせいか、見慣れないPEの色で、道糸のマークが見にくい。実はこいつはカワハギ用のPE2号で50センチ毎にマークがついているのだが、どうも染めが甘いらしく、見にくいのだ。どこが22mだっけか、と巻いたり下ろしたりしてやっとタナを合わせてしばらく待ちシャクる。するといきなりガシンと来た。「お、いきなり来たか」と船長。私もにやにやしながらリールを巻く。おや、何か変だ。よく見るとドラグが締まってない。ドラグを締め込んで巻くとそのまま竿が海面に引っ張られる。根掛かりであった。道糸を持って引っ張ると、何と道糸から切れてしまった。第1投で餌木と錘ロストである。
気をとり直して錘と餌木を付け替えて投入。今度は同じくピンクでも3.5号を使用。餌木ケースの一番上にあったからだけなのだが。すると背後で「あ〜、バレた」と船長。餌木にはイカの吸盤だけ。イカはいるぞ。
●渋・・・澄潮
木曜日、金曜日とシケで船は出ていなかったが、それまでは連日トップツ抜け、スソでも3〜4ハイの好調さ。当然それを期待しての釣行なので、朝からいきなりアタルであろうと思っていた。が、渋いのである。
この左舷のトモは魚探がよく見える。だいたい指示ダナは底から1m程度。ほとんどベタ底である。「おかしいなぁ、潮が澄んじゃったからかな。」と船長。オヤジ船長が繰船し、若船長が釣りをしつつ魚探を覗いてタナの指示を出すという具合。2人でいろいろと相談しながらあっちこっちと場所を変えてくれるが、本命からのアタリはない。
●熊ちゃんヒット
7時頃まで近場を攻め、その後はやや沖目へ移動。同じくタナは25m前後である。僚船も2隻ほどいて竿をしゃくっている。「あっちの船では型見たみたいだよ」と船長。「今は下げ潮だからトモ有利だと思うから」と続く。ならばまずは本命は私の竿に来るか。と思ったが、最初に竿を曲げたのは熊ちゃん。
「引っ張らないから、あれはアオリじゃないなぁ。モンゴだよ」と船長。無事右舷ミヨシの人の差し出すタモに収まったのは、やはりアオリでなくてスミイカであった。「オレンジの餌木はモンゴやスミイカがよく乗るからね」確かに朝立てた作戦で熊ちゃんはオレンジ、私はピンクの餌木でまずは様子を見ようということにしていたのだ。
●まずはスミイカ
私も負けずにシャクリを繰り返すと、しばらくして待望の「ガツン」が来た。しばし頭上で竿を保持し、そして巻き上げる。が、引かない。私の初物なので、船長がタモをかまえてくれたが、これもやはりスミイカ。久しぶりのスミイカだったので掴むのを誤り、船縁は墨だらけに。しかし嬉しい一パイである。
●スミイカの潮?
この後はポツリポツリと私、熊ちゃんともスミイカを追加していく。型はこの時期なので200g程度が多い。でもこのサイズが美味しいのだ。「モンゴでなくてスミイカみたいだなぁ。この辺りはモンゴの方が多いのに。水温下がったかな。潮がおかしいのかな」と船長。どうやら以前の好調な海では今日はないようだ。「もっと日が高くなると状況変わるから」とも。昨晩のような北の強い風は水温を下げてしまうため、イカにはよくないのだそうだ。
●金テープ的中
スミイカを3〜4ハイくらいバケツに入れることが出来たのが9時頃、更に北に移動し竹岡沖へ。「アオリイカには金テープの餌木がいいよ」という船長のお薦めに従って4号のアオリQピンクの金テープの餌木に交換して、直後の投入でアタリ。これもあんまり引かないからスミイカかな、と思いつつ錘を回収しハリスを手繰る。と、今度は姿が違う。「おぉ、アオリだ、アオリ」掛かりがよかったのでそのまま抜き上げる。目測300g程度の本命をゲット。やっとかおを見れてホッとする。それに餌木選択があたった訳でその嬉しさもひとしおである。
●両名ボウズ脱出
餌木がいいのか時合いが訪れたのか、直後にもスミイカが乗り、しばらくは1流しに1パイは熊ちゃんも私もスミイカが乗ってきた。時折竿を大きくしならせ、ぐんぐん引くアタリもあり「本命か?」と皆を期待させるのが良型のスミイカ。この時期にして目測400g級は立派なサイズである。
9時40分、熊ちゃんに待望のアオリイカ。これも300gオーバー。まずまずの型である。何とか両名とも本命を拝めてとりあえずホッとする。熊ちゃんはピンク系の餌木にチェンジしていたようだ。
●餌木が・・・
10時頃、2ハイ目のアオリをゲット。しかしこの直後、根掛かりでこのアタリ餌木を失ってしまう。何とか餌木ケースを中をまさぐって金テープのピンク系の餌木を使ってはみるが、これ以降アタリが遠のいてしまった。
失った餌木
●またも餌木交換的中
ここから餌木をローテーションをして楽しんでみる。赤のアオリQに好悪感。しばらくして、シャクリ上げた竿先に違和感。いわゆる「チップ」した感じなのだがしかし乗りは感じられない。そのままシャクってみるとやはり違和感。巻き上げると確かに重量感。ハリスが船下に入ってヒヤっとしたが、100g程度のチビアオリをゲット。3尾目。
●時合い去る
しかし11時頃からは潮もあまり流れずスミイカのアタリも遠くなり不調に。船は次第に金谷沖に戻りつつポイントを探る。時折、姿を見せるのはやはりスミイカ。スミイカもこれだけ釣れれば十分だ。熊ちゃんは餌木より小さな木の葉サイズのスミイカを上げた。リリースしようとして船長に静止されていた。小さいイカは旨いのだ。
●最後の勝負
12時頃、更に金谷南沖へ。ここも潮が明るくてイカが釣れる気配がないなぁ、と思いつつしばらくしゃくると熊ちゃんにスミイカ。「アジカラーに乗りました」とのこと。私は今日のアタリ色はピンク系と見て、金テープ、赤テープなどいろいろと試す。
●最後の最後に
もうすぐ終了の13時。あいまにスミイカを洗ったりして、下船準備を進めつつシャクる。そんな釣り方をしていたせいか、ハリスが撚れて錘に絡みついた。「撚れないようにするには、錘の上下にクッションか太いナイロンを結ぶといいよ」とオヤジ船長のアドバイス。なるほど、13時を回って、もう終了時刻。竿をたたもうかと思ったが、「上げて」の合図。まだやるらしい。ならば、と4号ハリスを取り出し、素早く2ヒロハリスを作って餌木には直結。そして最後のあがきをしてみる。が、「では、上がりましょう。今日はあとは3時過ぎまで潮が変わらないでしょうから」と船長。熊ちゃんも竿をたたみ、船長がスパンカーを下ろし始める。これで最後のシャクリにしようと思ってしゃくると何と乗り。少しずつ走り出そうとしたオヤジ船長を若船長が静止し、無事取り込んだのは小型スミイカ。「これでお友達とスミイカは同数だよ」とのこと。11パイ目のスミイカをゲットしたところで終了となった。
<釣果>
アオリイカ 200〜300g 3バイ
スミイカ 150〜400g 11パイ
初挑戦の金谷のアオリイカであったが、今までの好調さはなく、この船を紹介してくれた立川さんも恐縮していたようだが、これだけスミイカが混じれば退屈しないし、本命もゲット出来たし、満足度は高い釣行でった。ちなみに、右ミヨシはアオリイカ1パイスミイカ5ハイ。竿を出していた若船長は、わざと変わった餌木ばかりを試していて、結局ボウズに終わってしまった。「朝イチバラしたからな、あれがあると1日だめなんだ」と船長。我々は釣り座にも恵まれたのだろう。
下船後は、港に泊めてあるワゴン車の中でお茶やお菓子、柿などをごちそうになった。最近、独立したばかりで非常に気合いが感じられるこの輝栄丸、我が家からも90分と近いし、この秋から冬のアオリイカで通える船宿が1軒増えたのは嬉しい限りだ。
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