時合逃さず好調、沼津沖夜アオリイカ
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墨だらけ・・・
- 日時:2001年10月7日(日)
- 場所:大瀬崎〜内浦沖
- 参加メンバー:鯛介、恵美、せるじおさん
- 時間:午後5時00分〜午後10時00分頃
- 潮時:中潮
釣行記
●初体験の夜アオリ
連休2日目。この日はせるじおさんが釣具店の釣果速報のFAXで見つけた、沼津湾内の夜アオリイカをやることにした。西伊豆方面でのアオリ乗合は珍しいし、夜アオリというのも初体験。前日のマダイ釣りよりもこちらの方が楽しみであったことは嫁さんにも見抜かれていたようだ。船宿は沼津は静浦港の福丸。嫁さんと同行のせるじおさんは夜タチウオでお世話になったことがあるそうな。
東京にいるうちに福丸ほHomepageで情報収集。なんと今年生まれた小型中心ながらも3人で42ハイなどという好成績が記されている。小さいイカが多いようなので、いつもの4号餌木コレクションの他に、3.5号のタックルボックス。それに釣り吉で2.5号を2つと、前日戸田入りする前に釣具店で3号の餌木を購入しておいた。
●満船
駿河湾沿いの道路はやや混雑していて、早めに出発したつもりが港到着は16時20分頃。既に何人もの人が船に乗り込んで準備をしている。福丸は釣り座は船長指示、我々は左舷のミヨシ2〜4番とのこと。片弦6名の合計12名。昼に出船確認したときは7名とのことだったので、急遽予約が増えたのだろう。
天気は良いのだが、東風が強いのが気になる。南伊豆からの道中も相当風が吹いていたし、やや沖目はウサギが飛んでいたのも見えが、静浦の港は東側は山になるせいかほぼ微風。これなら何とかなりそうと安心して船に乗り込む。前から私、嫁さん、せるじおさんという順番でやることにした。
●沖は波高い
定刻の17時を待たずに出船。船は一路南下する。最初は凪であったが、だんだんと海は悪くなってくる。追い波かつ追い風なので走っているうちはそうでもないが、周りの海況からすると、やや波は高そうだ。
少し飛沫を浴びながら、ふと気が付くと目の前には大瀬崎。そしてしばらく17時半頃、潮回りした後、「タナは底から8m、マメに底立ちをとってください」の合図で開始となった。
今回のタックルは関東のアオリ竿に小型両軸リールにPE1号。中錘は10号指定で夜光カラーを選択。そしてハリスも6号3ヒロ指定である。餌木はまずはアオリQのアジカラー3号を使用。嫁さんが同じくオレンジ3号。せるじおさんがピンクで始めることとなった。
●潮先
岸はすぐ近くに見えるのだが、水深は35m程度と結構深い。この場所では左舷が潮下の様子。チャンスの時間なのだが、誰の竿も曲がらない。曲がったとしてもみんな根掛かり。潮はトロトロ流れていい感じなのだが・・・。
2〜3回流しなおした18時頃、せるじおさんの竿が曲がった。ぐんぐん引っ張る様は根掛かりではない。嬉しそうにリーリングするせるじおさん、程なく中錘を掴んでそのまま取り込み。目測300g級のアオリ。船中1号である。「イカは今年生まれたのだから小さいけどね」と船長が間髪いれずにアナウンスする。しかし食ってもこれくらいのサイズが一番旨いのだ。
●湾奥へ
しかし、この後は再び沈黙。エギもいろいろととっかえひっかえやってみるが徒労に終わる。何とか左舷ミヨシでチビッコジンドウイカが上がっただけ。6時半頃に船長はこの場所に見切りを付けて20分ほどもと来た航路を戻り、淡島沖へ移動した。この場所は風裏になるせいか、海もよく、風もほぼ無風である。同じく底から8mで再開始。しかし、この場所は道糸がまっすぐに落ち、潮が流れていないのが分かる。苦戦を強いられることになるであろうか。
するとすぐに右舷ミヨシ、胴の間と立て続けに300g級のアオリがあがった。暗くてよく見えないが餌木はオレンジのようで、4号よりは小さいようだ。これをみて、オレンジ系の餌木にチェンジ。
●バラし
7時頃、嫁さんの竿にアタリが訪れた。「乗ったわよ」しかし、取り込み直前にバレてしまったようで、ハリスを手繰るときには糸のテンションは消えてしまっていた。痛恨のバラシである。このとき、餌木は餌木王のピンク2.5号。やはり小さい餌木が有利なのであろうか。
ならば、ということでアオリQオレンジ3号に交換。しばらくはこの餌木でがんばってみることに決める。後は時合の到来を待つだけである。
●当たりはオレンジ?
潮が流れないので、船は船長がどんどん前に出していく。更に右舷側が潮先になっている様子。右舷のミヨシ、2番、3番の青年は不調だが、4番の常連らしきおじさんも3バイとジンドウを獲っているようだ。やはり餌木はオレンジ。何が違うのだろう。釣り座だろうか。
既に3バイ?の釣果のある2名をよく観察すると、異様にシャクリの動作が大きいことが特徴であることに気が付く。潮が流れていないのでそもそもしゃくりの動作を大きくすることを心がけてはいたが、特に4番の常連さんなどは腕が12時を越えて1時を指すくらいまで大きく竿を振っている。
●大きいシャクリが有効
私の竿は短めの尻手ロープがついているので、そこまでは大きくシャクれていなかったことに気づく。そして思い切って尻手ロープをはずして大きくシャープに腕が12時を指すまでシャクることにした。
そういう竿の振り方を始めた直後の20時20分頃、竿先がガンと止められた。「おぉ、乗った!」と叫んで頭上でしばし竿を溜めてからリーリング開始。程なくハリスを手繰って取り込んだのは300g級の本命。やっと顔を見れてほっとする。嫁さんからはまだ羨望の眼差しであった。と、その5分後、同じくアタリ。ニヤニヤしつつヤリトリ。そしてハリスを手繰って抜き上げようとしたとき、アオリイカが船の電灯の明るさに驚いたのか、勢いよく墨を吐き、なんとそれが嫁さんを直撃。「なんで釣れてない私がスミをかけられなくちゃいけないのぉ?」とご立腹。
追い討ちをかけるように、この直後にセルジオさん2ハイ目をゲット。右舷のミヨシ寄りでもポツポツとアオリイカが上がり、時合いの到来を確信させる。しゃくりのパターンを変えたのも功を奏したのだろう。
嫁さんにも「もっと大きくシャクるように」とアドバイスする。釣れなくてイライラしていたのか、嫁さんのしゃくりは小さく、インターバルが短めになっていた。潮が流れていて、餌木が黙っていても横に泳ぐようなときはこのシャクリでも構わないが、この状況ではちょっと厳しい。
●順調に3バイ目
20時50分、根掛かりのためカンナの点検で上げた仕掛けを入れ直して底ダチを獲っている最中に竿先に違和感。そのまま巻き上げると竿先には生体反応。グイーングイーンという引きから触腕にのみ掛かっていることが分かるので、慎重に巻き上げ。水面にはやはり触腕2本で餌木を掴んでいるイカの姿が。3バイ目をゲット。
●嫁さんにも
と、その直後、嫁さんにアタリ。私もせるじおさんもハラハラどきどきで見守る。嫁さんに待望の1ハイ目をゲット。アオリQピンクの3号に乗ってきた。取り込み時に墨を相当掛けられていたが、そんなことは皆気にならないほど喜んだ。
21時を回ると乗りは一段落。2人で5ハイ獲っているし我々夫婦は余裕である。気が付くと釣れているのは両弦ともミヨシから4人まで。つまりトモ1番2番はボウズ。やはり船を前に突っ込ませているからであろう。釣り座も今日はツイていたのだ。
●ラッキー
右舷ミヨシで掛けたらしい。が、これが私の道糸のオマツリ。そのまま伸ばして上げたが、何と道糸が船底にこすれて切れてしまった。と同時に夜光錘とアタリ餌木を失ってしまった。あぁ、しまった。と思ったが、右舷ミヨシのおじさんが何とか餌木を回収するとそこには切れた2本の触腕と私の道糸。手繰ると錘と餌木はそのまま付いていた。いや、よかった。
●4ハイ目
21時20分、嫁さん2ハイ目が乗った。ちょうど嫁さんがハリスを手繰っているときに船が前に出てしまい、何とイカが船縁に張り付いてしまった。私とせるじおさんがタモを大慌てで探してきて、何とかランディング。そして私には21時30分、仕掛けを入れた直後のシャクリで乗って4ハイ目。絶好調。ここでビールを開けて一服。久しぶりに良い釣りが出来たような気がした。ちょうど月が伊豆の山々の間から登り始めた頃であった。
結局この後は船中イカは上がらず、22時に終了となった。
<釣果>
アオリイカ 0.3kg級 4尾
型は今ひとつではあるが、短時間のうちの4尾。もっと早く、あのシャクリパターンに気が付いていたら、もう少し数が伸びたかもしれないが、夫婦とその周辺で消化するにはちょうど良い数の釣果であるし、久しぶりに大満足の釣行であった。
今回は12人と大人数乗船で船中約20パイ。アオリイカのシーズンはこれからだし、更に大きなイカも釣れてくるはず。伊豆の朝釣りの帰りにこのアオリ釣りをやって帰るというパターンはなかなか面白そうだ。
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