返り討ち、小湊沖マダイ・アマダイ

どの夫婦も嫁さんはよく釣るそうです


  1. 日時:2000年12月23日(土)
  2. 場所:小湊沖
  3. 参加メンバー:鯛介、恵美
  4. 時間:午前7時00分〜午後12時10分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

今回もリベンジ釣行である。
前回、小型マダイしか釣れなかった小湊の鯛丸への釣行を決めたのは21日。実は23日に夜キンメを予約していたが、これがなかなか天候にナーバスな釣りもの。直前に悪天候で出船中止になって釣りが出来ない週末になってしまうのが悔しいので、鯛丸の鯛釣りを保険としたのだ。

天気予報も前日の昼前までよかったが、夕方には暗転。23日の後半は南西の風強く波3m。これでは出船が危ぶまれる。マダイやアマダイを午前中で確保して、夜キンメは出船しなくても、晩のおかずに困らないようにしなくれはならないのだ。

●運命の分かれ目
集合は5時半だが当日は5時頃と早めに到着。5時半少し前になってやっと船宿が開いたので入って乗船名簿に記入。今日のタイ船は10名乗船だそうで、本来は座席抽選であるが、我々夫婦はトイレが近いということで左舷トモから2つ頂いた。このへんから今日はついてなかったようだ。

船の灯りを頼りに準備して、整ったところで6時過ぎにもやいが解かれて出船となった。港を出ると船はやや南に進路を取りそのまま真沖へ進む。

30分ほど走って僚船が2〜3隻いる海域でスローダウン。辺りはだいぶ明るくなってきた。しばし反応を探った後に「いいよ、底から6m」の合図で開始となった。

今回のタックルは前回と同様、キャロナックスラッシュ30−300に電動丸3000XH。サニービシLサイズ60号にクッションは2.5mm1m。ハリスは3号6ヒロとした。ただし、船長指示は4号、自信のある人は3号を4ヒロ。ハリスを長めに取ったのは、長ハリスでじっくり待つ釣法の方が大型が出る、という情報を得ているからだ。

ビシが着底してタナを取る。が、あまり潮が行っていない様子なので、ビシを底から9mの位置に置いてみる。これで針は底付近をトレースするはずである。底は前回よりもかなり深く80m前後。

嫁さんは標準ハリスで積極的に誘っている。ただ餌取りが多いようでコマセを振ると1分餌がもたないような状況のようだ。なので、餌がなくなるときはコマセを振らずにタナをとる方法をとった。

●沈黙
船中、長い時間沈黙が続く。タナを変えたり、ハリスを詰めたりといろいろやってみるが、どれもだめ。時間だけが過ぎていく空しい展開。上がってきたビシを取るとまだ暖かい。まだまだ水温が高いようだ。また今日も潮が全然行かないのである。

●アマダイへ
結局8時過ぎに船長はマダイ釣りに見切りをつけ、アマダイに変更することを決めた。釣り場はマダイ場の目と鼻の先、ほとんど同じ場所と言ってもいいくらいだ。

仕掛けは出船前に船長にアドバイスをもらった。全長は3m弱。上から1.5mくらいのところにトリプルサルカンで10センチ程度の枝スを出す。ガン球をつけてもよいそうだ。ということはほとんど市販のアマダイ仕掛けでよい、ということである。錘は60号。コマセは使わない。

アマダイ用に持ってきたシャクリ竿が折れているというハプニングやもう1台の電動リールのコードを忘れたりということもあって、タックルの再準備を行わざるをえず、アマダイの初回投入は他のみんなに遅れること5分くらいかかってしまった。アマダイのタックルはARセイバー270に3000XH。錘は60号の片天秤。仕掛けはハリス3号の市販のものを使用。餌はオキアミである。

●相変わらず渋い
水深は90m前後。「底から1mでやって」という船長の指示である。そして船中沈黙。マダイ狙いが潮動かず苦戦であったので場所がほとんど同じのアマダイも同じ様相になるのは予想出来た。気長に潮が変わるのを待つしかなさそうだ。

ほんの少し流れている潮はどうやらトモからミヨシ方向でやや右向き。アマダイ釣りで潮下は最悪の席である。

たまに誘いを入れつつ、底を1m切って待つ。餌チェックはこまめに行うようにするが、餌は時折とられる程度。餌取りの活性も低いようだ。

あまり餌を底に引きずってはいけない、と思いやや高めにタナをとるとアタリが出る。そこそこ強い引きだが、本命ではなさそうだ。これは23センチのカイワリ。もはや海には戻れそうにはなさそうだったのでキープする。

●シャーク
嫁さんの竿に強いアタリ。居眠りしている嫁さんをたたき起こす。マダイ竿をそのまま使っていたので、綺麗な弧を描いて魚の引きを吸収している。船中最初の本命らしきアタリだったようで注目の的である。大事にやりとりしたせいか、結構時間がかかってしまったがやっと仕掛けが上がってきた。が、どうも魚の色が違う。赤くない。ひらめか?と思ったがこれが残念ながらサメ。ハリスを切ってお帰り願った。

 サメとファイト中

●サバ邪魔
その後11時頃まではカイワリやベラなどの外道が掛かる程度であったが、潮が流れ始め、かつ風も北から南西に変わった。あちらこちらでオマツリが発生するようになり船長から錘を80号に変えるように指示が出た。また、結構サバが多く、仕掛けの落下を止められりオマツリを誘発したりといったことも発生した。サバは夜のキンメ釣りのために数尾をキープした。

嫁さんはまたも本命らしきアタリをキャッチ。なんとこれは30センチ弱のオニカサゴ。この場所では非常に珍しいそうだ。そして右トモでは50センチ近い良型のアマダイ、さらに左舷胴の間でも本命。すわ、時合か、と気合を入れるが、乗り遅れてしまったようだ。

 珍しいオニカサゴ

●マナーは守ろうね
たまに釣行記に書いてはいるが、一見ベテラン風の親父でマナーのなってない人が結構いる。今回もそのような輩2名と同船することになってしまった不幸があった。オマツリするのはお互い様だし(もっとも今回は潮上の右舷からどんどん仕掛けが流れてきて、私の再投入の仕掛けをまつるパターンが多かったが)声を掛け合って対処し、解いてもらったらお礼の一言を言うもんだ。だが、オマツリを私が解いて「すいません、いいですよ」と言っても無言。挙句の果てには私の仕掛けが巻き上がるのを(移動の合図の後の空巻き)待って「オマツリしているぞ!」と叫ぶ始末。こういう常連がのさばるようであると、新しいお客さんが通いにくくなるのである。右トモに座っていた2名のおっさん、あなたたちのことだよ。

●実は取材でした
さて、あっというまに時間は12時。そろそろ終了時間である。今日はダメかと思った矢先、またも嫁さんの竿に良いアタリ。浮いたのはやっと赤い魚。35センチの本命アマダイである。ちょうど今回は日刊スポーツのAPCの方が取材で乗り込んでいたため、オニカサゴとこのアマダイの写真に収まることになった。

結局このアマダイが最後で、12時15分に終了となった。

<釣果>
カイワリ 23センチ 2尾
真サバ 30センチ前後 数尾

返り討ちにあってしまったアマダイ。船中釣果は10尾でトップは右舷ミヨシで3尾だそうだ。良型が多くうらやましい限りである。

帰り際にアマダイ釣りのポイントを船長からうかがって、小湊をあとにした。

この後、南西風が吹き始め、残念ながらキンメ船は出船中止となってしまった。お茶をご馳走になった千田港・小倉丸の船長に感謝である。

 次回こそは出られるといいな


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