魚種多彩、豪州遠征一日目

南方系の魚が多かったです


  1. 日時:2000年11月29日(水)
  2. 場所:豪州・シドニー周辺
  3. 参加メンバー:泰介、恵美
  4. 時間:午前7時00分〜午後2時00分頃


釣行記

ついに念願のオーストラリア釣行が実現することになった。

11月25日、我々は新婚旅行の地である豪州に旅立った。25日の挙式後、夜の便でシドニーへ。飛行機を乗り継いでグレートバリアリーフにあるハミルトン島にまずは滞在する。但しここでは釣りはしまい、挙式などの疲れをこのリゾートアイランドでいやしてから体力の必要な釣りを楽しむことにしたのだ。

再びシドニーに戻ってきたのは11月28日。翌29日の釣りに備えてこの日は街に出てオージービーフを堪能しスタミナをつけておいた。

29日は5時半に起床。日本との時差は2時間なので時差ぼけは全く気にならない。近くのマックカフェで軽く朝食をとってホテルのロビーでお迎えを待つ。

●お気楽フィッシング
今回の釣りをアレンジしてくれたのはシドニー富士丸さん。いろいろとアドバイスしてくださった社長の金園さんはあいにくパースの巨大カンパチ釣りのアテンドに行ってしまっていたので助手の西蔵さんが2日間の面倒を見てくれることになった。その西蔵さんが朝7時にホテルのロビーに迎えに来てくれた。簡単に
挨拶を交わして車に乗り込む。今回は釣り道具は全くの手ぶら。全て本日チャーターするボートのキャプテンにお任せである。

出船場所は海上バスが発着する桟橋。ちょうど通勤時間と重なっているため一般の人が結構待っている。この海上バスを一隻やりすごした後、沖から大きなクルーザーが近づいてきた。これが本日お世話になるマイケル船長の船である。

桟橋に船がついて、簡単に挨拶。そして荷物を積み込んですぐに出船となった。

 シドニーの街

シドニーの街をビル郡を眺めながらシドニー湾を沖へ。途中、湾内の島に住み着いているというペンギンが餌を求めて泳いでいる姿を見ることが出来る幸運にも恵まれた。

シドニー湾を出て船は南に進路をとって少し走ったところでスローダウン。しばしグルグルと反応を探った後にアンカーを入れてエンジンを停止した。

●仕掛けは単純
今日の釣りはBottomFishing、いわゆる「底釣り」である。餌にイワシなどの魚の切り身を使い、単純な胴付き仕掛けで狙う釣りのようだ。この釣りに関しては金園さんから「日本からサビキを買ってきた方がよい」とのアドバイスを受けていたので、いくつか持参していたのだ。もちろん船長お手製の仕掛けもあるが、まずはこの日本製の大ぶりのサビキ仕掛けを使うことにした。

船長が冷凍のイワシで身餌を作っている。イワシ、しかも冷凍なので餌持ちは悪いが、コマセのつもりで仕掛けを打ち返して魚を寄せた方が良いそうなのでサビキに身餌を付けて釣る。

船長が貸してくれた竿はやや固めのバスロッドのような竿。それにPE2号程度の糸を巻いたスピニングリール。錘は日本にはない形の円錐型のような形。20号程度と軽い。水深は30〜40m程度のようだ。

●Sweepの猛攻
やや潮が速いというか錘が軽いので道糸は斜めに走る。着底して糸フケをとると早速アタリ。クッション無しの仕掛けのせいかグングン引っ張る。これはいきなりマダイか?と思ったが上がってきたのは一見メジナのような「Sweep」と呼ばれるカゴカキダイの仲間。

 これがSweep

この後しばらくはこのSweepの猛攻が続く。3尾も掛かるとものすごく竿が曲がるが、この魚はあまり美味しくないようで船長もリリースを促している。

●マアジも大きい
Sweepとは異なるアタリ、これも引きはなかなか強烈。現れたのは日本でも見慣れたマアジ。ただ35センチ程度大きくて、姿も金色に輝いている非常に美味そうな魚だ。

 見慣れたマアジ。でかい。

しばしこのSweepとアジで遊んでからポイントを移動。今度は「Drift」いわばアンカーを入れずの流し釣りで狙い。同じようにSweepをリリースしながらマダイを狙う。ヒラマサもいるとのことなので、あわよくばこれも、と思ってはいるが、なかなかその本命魚からのアタリはない。

 綺麗な船でした

●アオリイカ?
根の上にくると時々根掛かりし錘を失うことも。キャプテンはイヤな顔をせず新しい錘をくれる。またも根掛かり。なんとかはずれるもまだ仕掛けは重い。藻でも掛かったかな、と思っていたが浮かび上がったのは茶色の物体。「イカやイカ」と西蔵さんが叫ぶ。それを聞いてかどうか船長がネット用意してくれてランディング。1kg級のアオリイカの仲間をゲット。サビキの針が触腕に掛かっていた。なんともラッキーな一尾である。

 ラッキーな一パイ

その後、嫁さんがマゴチを一荷で釣ったりしたが、残念ながらこれは規定サイズをクリア出来ずリリースとなる。

●ちょっと寒い
初夏のシドニーはさぞかし暑いか、と思ったがこの日は出船直後を除いては曇天。時折雨がぱらつくあいにくの天気。西蔵さんは包丁にまな板や醤油も用意してくれたが、肌寒さのせいか今ひとつそんな気になれない。日本から持参した上着を着こむ。

西蔵さんがお弁当に用意してくれたおにぎりが旨い。終始気合を入れて釣るのではなく、疲れたらキャビンに入ったり、チェアーに座ったりして休憩しながらの釣り。波間に船が漂い波と風の音のみののんびりとした世界だ。

日が高くなると魚からのアタリは遠のく。これは日本と同じだ。「Fish is gone! Hahaha」と陽気な船長。冷えたビールを持ってきてくれたりする。そう、この地まできてガツガツ釣りをする必要はないのだ。

●初マゴチ
と、久しぶりに嫁さんの竿にアタリ。「Sweep Again!」とキャプテンが言う。朝釣れ盛ったSweepだ。立て続けに私の置き竿にもアタリ。これは50センチ弱程度の良型のマゴチ。やっとキープサイズ。実はマゴチを釣ったのは生まれて初めてである。しかもサビキに身餌という日本では考えられない仕掛けでである。これもラッキーな1尾だ。

 キープサイズのマゴチ

嫁さんの釣った魚をキャプテンがタモですくっている。その赤い色はベラの仲間であろうか。キャプテンの話によれば非常に高級な魚なのでキープしろとのこと。

この後、大きなマアジやフエフキダイ、それに日本のそれより体高のあるカマスなどを追加。ベラや小型カサゴなどが必ずアタリを伝えてくるので、全く退屈はしない。

14時過ぎになると雨も大粒のものが降ってきたし、今日のところは満足ということでやや早めに終了することにした。

<29日の釣果>
Deep sea ream フエフキダイ 40センチ1尾
Black point pig fish キツネダイ 45センチ1尾(piggee)
Flat head マゴチ 50センチ1尾
Squid アオリイカ 1kg級 1尾
Pike カマス 45センチ 3尾
Yellow tail マアジ 10尾程度
Sweep スウィープ 25〜40センチ 多数

港に戻るとなんと夕立。雷も鳴っている。なんとか片付けて明日の釣りについてキャプテンと相談し、この日は港を後にした。

●後のお楽しみ
釣った魚はノースシドニーにある富士丸さんお勧めの日本料理店「さかなや」に持ち込んで調理してもらう。アジのたたき、フエフキダイ、キツネダイ、アオリイカの刺身の盛り合わせ。カマスの塩焼きに
マゴチの煮付け。イカの天ぷらなどを出してもらい、豪州米のみを使った日本酒「豪酒」で舌鼓を打った。特にpiggeeとキャプテンが呼んでいたキツネダイの刺身は絶品。日本ではほとんど食べないし釣れない魚だけに非常に嬉しかった。

 1日目の刺身盛り合わせ

明日はマダイとヒラマサを中心に狙ってくれ、とキャプテンにはオーダー済み。明日手にする赤い魚と黄色い尻尾を夢見つつ床についた。


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