潮動かず苦戦、小湊沖マダイ

こんなショウサイフグも


  1. 日時:2000年11月5日(日)
  2. 場所:小湊〜行川沖
  3. 参加メンバー:上甲、山崎
  4. 時間:午前6時00分出船〜午後12時00分頃終了
  5. 潮時:小潮


釣行記

●初の外房コマセダイ
11月の3連休。今年は前線が太平洋岸に居座り沖合の海はシケ模様であった。我々も本当は4日に神津島遠征を予定していたが、北東の強風によるシケのために中止。さらにいろいろな要素が重なり紆余曲折あって、結局連休最終日の5日に天津小湊の「鯛丸」からマダイ釣りに行くことになった。
この船宿は房総では珍しくオキアミコマセの釣り。新居のご近所にある「つり吉」の店員の林さんがここのところ連荘で大鯛をあげていて、これに惹かれての釣行でもあった。そんなわけで釣行前日には釣り吉にお邪魔していろいろと事前情報を仕入れておく。聞くと下からのタナ取りであること以外は伊豆方面のマダイ釣りとそう大差はないようだ。

●席は抽選
少し迷いながら何とか港に到着。船は小さいかと思ったがそうでもなくて非常に綺麗。これに10名限定なのだから十分である。5時頃になって船宿に灯りが灯った。親父船長らしき人に挨拶して乗船名簿に記入。女将さんも出てきて挨拶を交わす。待合所も広くて好感が持てる。マダイの船長はまだ20歳の新鋭。それだけに非常に研究熱心らしい。

私が車にコンビニで買ったものを取りに行っている間に彼女が席の抽選を済ませていた。7人が4グループに別れての抽選だったようで右のトモを引き当てた。こういうくじ引きものには私は弱いので、彼女に任せて良かった。

6時頃の出船とのことで軽く食事を済ませて船上で準備開始。船長から「ハリスは4号6ヒロ」と指示が出る。林さんの話でも大鯛の確率も高いので4号以下には落とさない方が良いとのことだったのでこれに従うことにする。配られたのは付け餌用のオキアミパックとコマセは4kgほどであろうか。

●ウネリ高い
準備が整って6時過ぎに出船。中速で船は沖へ。港では結構北風を感じたが、まずまずの凪。と思ったが、波長の長いウネリが北東沖からやってきている。昨日通過した低気圧の余波であろう。15分ほど走ったところでスローダウン。慎重に反応を探った後に開始となった。

今回はキャロナックスラッシュ30−300にシマノ電動丸3000XH。サニービシLサイズ60号。ウネリを考慮して上クッション3.5mm2m。下2mm1mにハリス4号6ヒロにマダイ針7号(白)を使用した。

●潮動かず
風ほぼ真北。ウネリに対して船が直角にたっていないので結構揺れる。そのため、とりあえず置き竿にしないで頑張ってみる。道糸はほぼ真下に落ちている。水深は55m前後。潮が動いていない。コマセが効いてくると餌盗りの攻撃が始める。まともにコマセをふると1分もたない。指示ダナのみでコマセを振ったり、全くコマセを振らなかったり、逆に付け餌が残ってきたときはチャンスとコマセを多めに振ったりといろいろやってみるが、このビクとも動かない潮に苦戦。船長は段々と船を勝浦方面に進めて、ピンポイントで根回りを攻めているが、本命のアタリは遠い。

こういう時は潮が動き出した一瞬が勝負のことが多いので、じっくりチャンスを伺うことにした。

●カワハギ
最初にアタリらしいアタリが出たのが8時半頃。でも、明らかにマダイの引きとは違う。それでも魚が掛かれば嬉しいものだ。海面に見えてきた魚体は茶褐色。25センチの良型カワハギであった。餌盗りはこいつらのようだ。

 外道は良型でしたが

●マダイらしいマダイ1号
10時過ぎ、左舷ミヨシで歓声。1kg級ながらも本命が上がったようだ。確かにこの一瞬、潮が動いたのは事実。その時トモの方は潮上であったのも確かではあるが、この一瞬の時合をものに出来るかどうかがこんな日のポイントであるのだ。

この時合の後、彼女に本命がヒット。が、これが20センチ程度の小型。「20センチ以下は放流しましょう」と船宿にもポスターが貼ってあったし、幸い針も飲んでいなかったのでリリース。

途中、回収中の針にスマガツオヒット。何とか土産は確保。

●作戦変更
日も高くなり、潮もかなり澄んできた。相変わらず動かない潮。作戦変更。ハリスを3号に落とす。そして針をオキアミカラーのマダイ8号に。ハリスは4ヒロに詰める。そしてコマセワークは早めに行うようにした。当然、餌持ちも悪くなってしまうがそこは手返しでカバー。大鯛はあまり期待できなくなるが、1kgそこそこの土産用マダイや外道を釣ろうと考えての作戦だ。またオキアミと一緒に持参のイカ短を小さく付けてみた。

この作戦があたったのか、11時半頃にアタリ。引きは弱く小物であることは容易に分かる。水面にはピンク色の魚体。25センチのキープサイズギリギリのマダイであった。こいつは針を飲み込んで血を吐きながら上がってきたのでキープする。何とかボウズは免れた。

 何とか本命

●ショウサイフグも大きい
このころからアタリは出始めるが、いずれも餌盗りのもの。彼女がやや竿を曲げながら取り込んだのは35センチの巨大なショウサイフグ。旨そうである。私にも20センチ級のショウサイフグ。そして強い青物独特の引きで上がってきたのは40センチのスマガツオ。クーラーは赤、青、茶と賑やかにはなった。ただ50Lのクーラーにはあまりに少ない獲物であるが。

 スマガツオ

結局、このまま潮は動かず、本命のアタリもないまま12時過ぎに終了となった。

<釣果>
マダイ 25センチ 1尾
カワハギ 25センチ 1尾
スマガツオ 40センチ 2尾
ショウサイフグ 20センチ 1尾

初の外房のコマセダイは不調に終わったが、まだまだその真価は分からないし、ちょこちょこ来てみようと思う。これからはヒラメや深場(アマダイ)などにも出船するそうだし、午後船があるのも嬉しい。午前マダイ、午後ヒラメなんていう高級魚リレーも可能なようで、これも楽しみである。


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