海悪く苦戦、洲ノ崎沖夜クロムツ
土産は十分でした
- 日時:2000年7月22日(土)
- 場所:洲ノ崎沖
- 参加メンバー:上甲他funeturi-mlメンバー10名
- 時間:午後5時30分〜午後10時00分頃
- 潮時:小潮
釣行記 イカ以外の夜釣りに初挑戦することになった。
今回はfuneturi-mlのOLM、勝山港は萬栄丸から夜黒ムツの船を林さんに仕立てて頂いた。ムツなんてのはボートの釣りでアジに混じる小さいのしか釣ったことがないが、その大きな奴は非常に食味がよくこれに惹かれての釣行となったのである。●暑い・・・
台風が関東の東沖合いを通過したのが前日。出船が危ぶまれたが、台風の足も速く、なんとか船は出るとのこと。出船予定は16時半で集合時間は16時。渋滞が心配だったので東京を12時過ぎには出発した。
首都高速こそ込んでいたもののあとの道は順調。15時に港付近に到着。コンビニに立ち寄ると本日同船も大場さんに出会う。大場さんは前回のOLMで4.7kgという超大型黒ムツをこの船で上げたのである。そして港に向かうと既にほとんどのメンバーがビール片手に歓談中。台風一過で快晴。南風がそよそよ吹いてなかなか暑いのでビールがうまい。私も仲間に入れてもらって2本あける。
最後に幹事の林さんが到着し釣り座の抽選。私は左舷胴の間。左舷6名、右舷5名の11名で16時半過ぎに出船となった。
港外に出るとやや海はざわついているが凪。ビール片手に釣り場到着を待つ。釣り場は洲ノ崎沖である。
●やはりウネリが・・・
洲ノ崎をかわすとそこは外海。このころから南よりの風が強くなりうねりも高くなってきた。やはり台風の余波のようだ。しかも風は南、うねりは台風のいる北東からやってくるということで海は非常に悪い状態なのである。酔い止めを飲まなかったのを少し後悔する。外海に出てからは船足を落として慎重に航行。5時40分くらいに釣り場に到着。しばらく潮周りのあと「支度出来た人からやって。底から2〜3mを誘って。底ダチは取り直さないとダメだよ」という船長の合図で開始となった。
今回は80-270のシマノ・アルゴスEv。これに電動丸3000XH。幹糸10号、枝ス8号50センチ前後。幹と枝の連結には拠れ防止のためにクロスビーズを使用。針はムツ15号銀の5本針とした。錘は150号、餌は冷凍ではなく生のイワシである。
仕掛けを落として底を取る。しばらくするとガガガというアタリ。その下品な引きはサバであることは想像出来た。仕掛けを回収すると、案の定サバの一荷。やせているマサバだったのでリリースする。周りでもサバがあがっている。
●ハチビキの猛攻
潮周り後の2投目、底を取って軽く誘うとググーンという下品で強烈な引き。そしてどんどん重量感を増す。なんだろう?サバが針数分付いたのであろうか?
と、周りで赤い魚が取り込まれ始める。ハチビキだ、それもデカイ。満月を描いていた私の竿もリールがうなりをあげて巻きあげ、隣の大場さんとオマツリしながらやっと仕掛けが上がってきた。水面には赤い魚が1つ、2つ・・・3つ。2kg級のハチビキが3尾かかっていた。道理で重いはずである。
このハチビキ、サバ同様に走り回るため船中オマツリが多発。「ドラグ締めてさっさと巻き上げないとダメだよ」と船長の指示が出るが、仕舞いには電動リールが過負荷状態で停止してしまったりする始末。強引に巻き上げれば針を伸ばされる。
こんな惨状なので船長は頻繁に場所替えをするが、どこもしばらくするとハチビキが回ってきてしまう。引きは強くて面白いのだが・・・。暗くなっても相変わらずハチビキの猛攻。仕掛けの落下中にハチビキに止められてしまうほど、あまりにハチビキが多いので、オマツリで仕掛けを切ったのを機会に3本針にする。更に餌は一番下の針のみにつけ、ハチビキの一荷でオマツリを誘発するのを避ける。
すると今度は着底。そしてそのままあまり餌を動かさずにおいておく。比較的上層にいるハチビキに餌を見つからないように、という考えである。
と、しばらくするとハチビキのアタリとは異なる大人しいアタリ。やっと本命かと期待したがこれは30センチ級のキントキ。もちろんキープである。
●2年ぶりの船酔い
辺りは漆黒の闇で気が付かなかったが、かなりウネリも高くなり船が変な感じに揺れる。オマツリをほどいたりすることも多く、何時の間にか船酔い状態になってしまった。こうなると気力がなくなり置き竿主体の釣りになってしまう。●ゲソか?
「後の人はもう6尾も本命釣ったよ」と中乗りさん。その後ろの人は右舷トモの林さんのことである。船酔いしながらもよろよろと林さんのところへ行って話を聞く。どうやらヒイカのゲソが良いらしく、数ハイのお裾分けを頂く。
良型ゲット!
さっそくこれを付けてやってみる。と、直後にハチビキよりも弱々しいがガツガツというアタリ。が、小さいハチビキでオマツリさせてもいけないと思い、高速でガンガン巻く。途中ゴンゴンという引き込みがあるが、ハリスの太さから言って切れる心配はなさそうだ。そして海面には待望の本命クロムツ。35センチ前後のまずまずの型である。
この後、同じゲソ餌で1尾追加。しかし再びハチビキが混じり始めアタリに対しては高速巻きを余儀なくされる。何匹かは巻き上げ途中でバラしているが、もしかしたらその中にクロムツが混じっていたかもしれないが。
ハチビキ対策でガンガン巻くので針が伸ばされてしまうこと多発。そこで針を普通のムツ針から太字ムツに変更。ここからは仕掛けのメンテナンスにかかる時間も少なくなった。中だるみ。かなりの人が船酔いしているようで、本命からのアタリが少ないせいもあり船中だらけモード。しっかり酔い止めを服用した山崎さんは懸命にがんばっており、その甲斐もありスミヤキを交えながら本命を連釣していた。
●終盤の時合
あと1時間という21時過ぎ。時合いが訪れる。ミヨシ付近でイワシ餌でクロムツがポンポンと上がったので、私も3本針のうち2本にイワシをつけて気合をいれて誘う。するとすぐに本命らしきアタリ。40センチ級のまずまずの型のクロムツをゲット。さぁ、今だ、とすぐに仕掛けを再投入。着底と同時にアタリ。ついクセでイカを追い乗りさせるような動作をしてしまった。と、これがよかったのか上がってきたのは1荷。1尾はキロ級である。これで5尾。そろそろ船酔いも限界に近く、久し振りに海にコマセを撒いてしまった。ラスト20分のことである。
僚船は数隻。ほとんどが職漁船のようだが中には遊魚船もいるようだ。このシケ気味の海で小さ目の船は木の葉のように舞っているように見える。
吐いたせいで少し気分がよくなり、置竿をとって手持ちで誘う。と、またもガツガツというアタリ。これも一番下の針のイワシ餌に本命。これで6尾。またも時合いかと気合いれて投入するが、この後はハチビキを掛けただけで22時過ぎに終了となった。
<釣果>
クロムツ 28〜44センチ 6尾
キントキ 30センチ級 1尾
スミヤキ 40センチ級 1尾「片付けは港でやって下さい。全員キャビンに入って」という指示なので竿だけ船縁にくくりつけて待避。ウトウトしているうちに1時間少しで帰港した。
船中釣果は1〜10尾。竿頭はさすがの林さん。少ない釣果の人は船酔いに悩まされてしまった人達のようだ。
刺し身、煮付けと脂が乗って非常に旨いクロムツ。この暑い夏は夜釣りも涼しくていい。だいぶ具合も分かったし、次回の機会があればもう少し仕掛け、釣法等を工夫して望みたいと思う。
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