潮速く・・・利島沖メダイ
本命なし
- 日時:2000年7月1日(土)
- 場所:利島沖
- 参加メンバー:上甲、山崎さん、井上さん、塩沢さん
- 時間:午前6時00分〜午後1時00分頃
- 潮時:大潮
釣行記 ●リベンジ!
昨年、仲間内でただ一人型を見ることが出来なかった利島沖メダイのリベンジチャンスがやってきた。
今回も船宿はいつもの弓ヶ浜港・もき丸。去年は左舷トモから4名並んで私だけボウズだったのだ。今年こそはの意気込みで前夜のうちに東京を出発。同行の山崎さん、井上さんと共に下田へ向かった。
午前3時頃に下田に到着。もう一人の同行者である塩沢さんも既に港に到着しており挨拶をする。今日は乗船者7名で我々4名で右舷を使ってくれ、という船長の指示があったので荷物も下ろさずに車中で仮眠。と思ったが、思いのほか眠くなく、コンビニで仕入れたビールや梅酒につまみで少しいい気分に。そうしているうちに夜が明け始めたのでぼちぼち乗船準備を開始。出船は5時の予定。4時半になると船長が現れた。コマセや氷の積み込みを手伝い、女将さんからコーヒーのサービスなどを受けているうちに準備完了。5時を少し回ったところで出船となった。釣り座は右舷ミヨシから井上さん、塩沢さん、山崎さん、そして私となった。昨年の利島メダイの釣り座を前後左右対象形にしたかたちだ。
●濃霧
川を下って海に出る。風はそよそよ吹いている程度の凪ぎ。操舵室後の席でウトウトしていたが、いきなり船がスローダウン。なんだなんだと思って外を見ると濃霧でものすごく視界が悪い。100m先が見えるかどうかという感じである。で、レーダーに頼っての航海なのであるが、前を横切る船をやり過ごすためにスローになったのである。
安全のため、船長が右舷側、それにお客さんの一人が左舷側を見張ってややスピードを落として利島へ向かうことになった。沖に出ると少しウネリが出てきた。昨日の南風の余波が残っているようだ。6時15分くらいに利島沖に到着。と言っても濃霧で島影は全く見えない。船長はスパンカーを張りつつ全員の準備が整うのを待って投入の合図を出した。「やってみて、110m!」
去年は固めの竿を使って結果が出なかったと仮定、今回はキャロナック80−300にシマノ3000XHにPE6号。ジャンボビシ100号にクッションは3mm1m。ふかせ真鯛11号にハリスは8号4ヒロとした。ちなみにジャンボカゴは下田周辺海域では今シーズンから使用禁止になっているが島周りでは使用可能。特にメダイは深場に長く仕掛けを置いておく必要もあることからジャンボを使用する。
「潮が行っているみたいだから、全員一斉に投入して」と船長。確かに水深によって道糸が入る角度が変わる「二枚潮」である。まずは餌は持参のイカゲソを使用する。
●今年も潮悪い
指示ダナよりハリス分落としてコマセを振りつつ指示ダナへ。そしてしばらく手持ちで誘い、様子をみて置き竿。1流し10分くらいのペース。かけ上がりを攻めているタナはだんだん上がっていき最後は90mで潮回りとなる。潮が悪いので船中オマツリが続出する。あまり頻繁にタナを探ったりビシを動かして誘うのもオマツリを誘発するようだ。なので、極力タナで待って船長が「竿ふって!」と指示した時のみ誘うようにする。
クンクンという微かなアタリが伝わる。?と巻き上がる。と、塩沢さんがサバを掛けたらしい。ということは・・・案の定中型のサバ。でもこれはよい身餌になるのだ。さっそくおろして新鮮な身餌を作成。
●ムツ登場
身餌を作りながらも大型メダイを狙って今度はヒイカ1尾掛けにしてみる。と、しばらくしてガガっというアタリ。がいつまで待っても針掛かりした様子が伝わってこない。仕掛けを回収すると目玉から下のげそ部分がかじられている。何者の仕業だろう?しばらくするととなりの山崎さんの竿がしなる。が、メダイの引きにしては弱々しい。なんだろう?と思いつつ一応タモを用意。海面には茶褐色だが輝きのある魚体がふわ〜と浮いてきた。これは40センチ前後とまずまずの型のクロムツであった。旨い魚なので大喜びである。どうやらさっきゲソをかじっていったのも歯が鋭いムツであったようだ。
キロ級が釣れました
この時合に塩沢さんや左舷の2名はそれぞれ同型のムツを上げる。
ムツでもいいから食ってくれと気合い入れて誘うが、船中アタリすらなし。そういうしているうちに潮がかっ飛んで釣りにならない程になってしまった。「ちょっと釣りにならないね。島にくっついて小物でもやろうか」という船長の提案で船は島周りに移動。オキアミ餌で小物(イサキ、ウメイロ等)でお土産を作ることになった。
●土産にイサキ
20分ほど走ると霧の中から利島が見えてきた。イサキ釣りと思われる船も数隻見える。島に近づいて、しばらく反応を探った後に再開始となった。小物釣りなので移動の間にタックルを交換。30−180のアラート沖潮に小型電動リール。ビシはビッグ100号に交換。クッション2mm1mに市販のイサキウイリー仕掛け(先針は空針)ハリス3号4.5m3本針を使用する。先針にはオキアミを装着する。
指示ダナは30〜35m前後。このポイントは潮の流れはトロトロでまずまず釣りやすい。
1投目、すぐには食わない。が、3度目にビシを指示ダナよりハリス分落としてウイリーシャクリよろしく誘ってタナで待つと小気味よいイサキらしいアタリ。う〜ん、久し振りだと追い食いを待ってリーリング開始。先針とピンクのウイリーに一荷で掛かってきた。
島周りはナギでした
この後も1流しの終わり際にあたってくるというパターンでイサキを追釣。ただ、あまり状況はよくないようで潮上のミヨシ寄りは不調だし、利島サイズの大型のイサキの姿もなく大きくて30センチ程度である。
●イサキはまずまず
こんな潮なので餌取りの活性も高いようで、オキアミ餌はすぐに取られてしまうようで、針に掛かるのはウイリーの針が多い。またオキアミを装着してから針先にイカタンを付ける作戦もよかったようで、これで先針にも食ってくるようになった。井上さんの置き竿に何やら強烈なアタリがあったが、あっという間にハリス切れ。船長によればメジナではないか、とのこと。塩沢さんは良型タカベを一荷でゲットしている。しかしイサキ以外のアタリはこの位であった。
何とか1時間ほどで大中小混じりで13尾のイサキをゲット。11時過ぎから「ダメもとでメダイを再度狙う」と船長。船は朝のポイントへ戻った。
●再びメダイ
タックルを元に戻して再チャレンジ。タナは同じく90〜110m。ただ、あまり誘いはしないで、指示ダナで待って、船長の指示でコマセを振るという釣り方をするように船長から指示が出る。やはり大型狙いで餌はヒイカの1尾掛け。相変わらず潮は速いが朝ほどではない感じである。
●残念・・・
「食ったよ!」の船長の声で振り替えると山崎さんの竿が曲がっている。グググーと竿が入って賢明に竿をためて耐えている様子。これはムツやサバではない、メダイであろう。少し巻いては糸を出される。ハリスを5号に落としていたそうで無理は出来ない。昨年も隣で2尾連続でメダイを釣られてしまった実績があるだけにやはり「メダイのヤマザキ」なのであろうか?
船長から全員竿を上げるように指示が出る。「さぁ、これでこの船はあなたのためだけにあるんだからね」と船長からゲキが飛ぶ。「がんばります」と応える山崎さん。が次の瞬間、竿先が戻る。「いっちゃった〜」と苦笑いの山崎さん。残念ながらハリス切れである。ダブルクッションを使用していたし仕掛けはチェンジしたばかり。ドラグに十分効いていたし、何が悪かったのだろうか?
メダイがいることは分かったのでこの後も誘いつづけるが、肝付きイカゲソ餌に良型のサバが2尾きただけ。30分延長して13時までがんばったが最後まで本命の姿を見ることは出来なかった。
<釣果>
イサキ 22〜33センチ 13尾
マサバ 40センチ前後 2尾またしてもメダイボウズ。昨年も速い潮に苦戦したのだが今年も同じことになってしまった。イサキの土産が出来ていたのが唯一の救いであったが。
まだまだメダイ釣りのシーズンは続くので、何とか今シーズン中に1尾釣り上げたいと思っている。
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