前日までは・・・土肥沖夜スルメ

またも爆釣ならず・・・


  1. 日時:2000年5月27日(土)
  2. 場所:土肥沖
  3. 参加メンバー:上甲、ベルデさん、塩沢さん
  4. 時間:午後6時30分〜午後11時30分頃
  5. 潮時:小潮


釣行記

銭洲から帰港したあとは現在好調の土肥沖夜スルメイカである。前々日くらいから釣れ始め、トップが2束を越えるという爆釣である。これに行かない手はないというものだ。

船宿は土肥の第5豊栄丸。とび島丸でも夜スルメ乗合を出していたことが前日に判明したが、こっちの予約の方を先にいれてしまったので船宿を移っての釣りとなった。銭洲から引き続いてベルデさん、それに塩沢さんと一緒である。塩沢さんには船宿の予約や問合せなどを全てやって頂いた。この場を借りてお礼を申し上げます。

●天気は下り坂
土肥の街中の食堂で食事を済ませてからフェリー発着所近くにある船付き場へ。塩沢さんは既に到着しておりしばし歓談。時折雨がパラつき、天気がもてばいいですねと話す。

そういうしているうちに18時の集合時間。船長とその家族がやってきて仕度開始。乗船者は全部で5名だそうで、我々3名が右舷に入る。塩沢さんにトモに入って頂き、ベルデさんが胴の間。私がミヨシに入った。

第5豊栄丸は船こそ小さいが奇麗に掃除や手入れが行き届いた船でなかなか良い感じである。電動電源もあるし、尻手ロープが備え付けてあるのもありがたい。実は出船してから持参の尻手ロープを車の中に忘れてしまったことに気がついたのだ。

18時半になり出船。港を出ると南西の風がそよそよと吹き雨は降り始めた。雨はすぐに止んだが、終了時間までこの凪の状態が続かないことは容易に想像できた。

釣り場は港を出て5分ほどの近場。場所を見繕って船長がアンカーをいれる。船長の息子さん(まだ小学6年生)もそのお手伝い。将来の若船長だ。

7時頃にアンカーが効き、集魚灯に灯かりがともり開始となった。「タナは60mから上くらい、25mくらいかな。あんまり上だと小さいのが多くなるよ」と船長。まずは60mまで落としてしゃくり上げてみることにした。

今回のタックルはパワーコング50−240にダイワ500WP。イカサビキは市販品で幹5号、ハリス4号の7本ラッキョ角。錘は80号で、今回は畜光錘を仕様。仕掛けの一番上には水中ランプ(点滅式)を付ける。

●得意の省エネ釣り
まだ辺りは明るいのでペースはぼちぼちという感じで始めてみる。落とし込みの時はスプールブレーキをきつめにして、少しずつ落としていく。しゃくりは電動しゃくりの省エネ釣りである。

ここでリールのカウンタがうまく動いていないことに気がつく。液晶表示がずっと0mのままなのだ。予備のリールは手巻き。カウンタが動かないだけで巻き上げ機能などは大丈夫なので結局そのまま使うことにした。ただ「乗ったらタナを教えあって下さい」という船長のリクエストに答えるには糸の色で何mかを判断しなくてはならない。

●出だしはまずまず
しばらく落とし込み、シャクリを続けていると、落とし込んだ仕掛けが止められた。そのまましばらく落とし込んで巻き上げ開始。イカの手応えを感じる。これは20mで乗ってきたムギサイズよりやや大きいスルメ。すかさず「20m!」とベルデさんに伝える。再投入。今度は10mも落としてないところで仕掛けが止まる。一荷で乗ってきて3尾目をゲット。「今度が10mだよ」と伝える。見ると塩沢さん、ベルデさんともイカを掛けて無事取込んでいる様子である。

「昨日は7時40分くらいからイカが(船に)着き始めたよ」と船長。ということはもうしばらくはボチボチかな。この落とし込み、シャクリを繰り返しているとボツボツイカが乗ってくる。微妙なアタリのチビイカから割と型のよいものまでサイズはまちまちである。ある時などは1つの角に2つのイカが着いてきた。よく見ると掛かったイカにもう一方が共食いの形で食らいついたようだ。スルメイカは獰猛なので要注意である。

●爆釣タイムは???
さて、船長の言う7時40分を回った。既にバケツには10尾程度のイカが泳いでいるが「入れ乗り」には程遠い状態である。そろそろ爆釣タイムかな、と期待するが、なかなかそういう時合いにならない。今のうちにと持参の沖漬けのタレを取り出し、なるべく良型のイカを漬け込んでいく。今回は4尾分を沖漬けにした。

8時になると雨も本格的に降って来て風も強くなってきた。同時にイカの乗りも悪くなり、船中沈黙が続くようになる。黙々と落とし込み、シャクリの作業のみを繰り返す。

●タナ上がらず
どうにも乗らないので思い切ってタナを下げてみる。すると80m付近でアタリ。しかしこれは追い乗りを待ち過ぎたかバレてしまったようだ。すかさず錘を落とし直すと90m程度で着底。そこから電動しゃくりで海面まで上げる。この作戦が功を奏したのか、深目のタナで何バイか拾うことが出来たが、これも長くは続かなかった。

もしかしたら7センチ程度のラッキョ型スッテが小さすぎるのかと思い、仕掛け上部にプラヅノ14センチの5本仕掛けを連結し合計12本角で広いタナを探るようにする。

この後、雨と風が収まるとイカの乗りもやや復活。でも乗ってくるのは下側のラッキョ型角ばかり。それも錘に近い角ばかり。それもだんだんと乗りが悪くなってきてしまうが。

●ポイントは錘の光?
もしかして錘が放つ光に寄って来ているのか?と思い、仕掛けを上げて錘を手にとって見る。蓄光型なので集魚灯の下にオモリを置けば光りを放つようになるのだが、短時間しか畜光出来ないので発光時間も短いようだ。
そこで乗りが悪くなると仕掛けを回収して錘に集魚灯を当てる作戦に出る。すると的中し、畜光した錘を投入した直後はかなりの確率でイカが乗るようになった。水中ランプ付近の角にはあまり乗って来ないことから、ボワ〜と光るものに今日のイカはひかれているようである。

  今回使用の仕掛け

それとシャクリの落とし込みの速度に着目。ハイスピードでの2段シャクリを試してみたところ連続で乗ってきた。そこで落とし込みの速度も上げてみる。するとこれも乗ってくる。時間時間でイカに有効な誘いの動作も異なってくるらしい。

そうこうしているうちに11時。爆釣とはいかないが日中釣りだったら満足な数のスルメがいる。よく見るとバケツから逃げたイカが排水溝につっかえているのを発見。これも回収しておく。危ない危ない。

「あと20分くらいで終了します」というアナウンスがあったのが11時10分。このころは雨風が強くイカの乗りもほとんどなくなっている頃。それでも最後まで粘る。が、努力の甲斐なくイカの追加はない。このまま11時半を迎え終了となった。

<釣果>
スルメイカ 胴長 15〜26センチ 33尾

なかなか夜イカ爆発!という日に当たらないこと、昨日までの爆釣は凪の海でのこと、と不安要素がだいぶあったが的中した形になってしまった。それでも夜スルメでは数の上で記録更新である。

帰港時にはかなり雨も強い。夜も遅いのに船長家族総出でお出迎え。濡れながら後始末をして土肥を後にしたのが午前0時半頃。帰宅は3時近くになってしまった。

遠征船では道中はベッドで仮眠が取れるので体力的には夜イカに乗っても大丈夫なはずだったがこの日は雨に打たれていたせいか結構体力も消耗しておりなんとか帰り着いたと言う感じ。風呂を浴びて速攻で床につくのであった。


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