シケの銭洲、マダイ爆釣!

爆釣!船中43枚


  1. 日時:2000年4月22日(日)
  2. 場所:銭洲
  3. 参加メンバー:上甲他funeturi-mlメンバー14名
  4. 時間:午前7時30分〜午後12時30分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

●銭洲のマダイ好調!
昨年、マダイのレコードを叩き出した銭洲。今年もfuneturi-mlの有志メンバーで土肥・とび島丸の銭洲仕立船が企画され、ありがたいことに私も仲間に入れて頂いた。企画自体は3月くらいからあり、この4月22日の状況など知る由もないことであったが、ちょうど銭洲もマダイののっこみが本格化。船中30枚以上を記録することも頻繁になってきた。

しめしめと思っていたが、今年はほぼ2〜3日おきに低気圧が日本を通過する気候。凪の日は週1日くらいしかないほど。この22日もだんだんと予報が悪くなりちょうど前線に向かって西の強風が吹き込むシケ予報の日になってしまった。
ただ、直前にやや予報は好転し、船が出ないほどではなさそう。19時過ぎの出船確認で出船OKとなったが、念のためマダイ釣りの用意もしてくるように、とのこと。銭洲に行けないときは土肥沖あたりのマダイ釣りになるようだ。

●沼津は強風
同乗のベルデさん、山崎さんと共に11時過ぎに土肥へ向けて出発。途中通過した沼津あたりでは雨も降りかなり強い風が吹き「本当に船は出るのだろうか?」と不安になる。
土肥には2時過ぎに到着。既に今日同船するほとんどの人が到着している様子。雨も止み風も止んでいる。これなら大丈夫だろうか?

みんなで談笑しているうちに3時になり船長の中乗りさんを乗せた車が到着。いつものようにクーラーに氷を詰めてから乗船場所へ。船の座席はあらかじめ決まっており、私は右舷ミヨシ2番。3番に山崎さん、4番にベルデさん。ベッドをキープしてからキーパーをセットしたり竿を船にくくりつけたりといういつもの作業をする。一通りみんなの準備が終わったのは3時半頃。キャビンにのベッドに潜ったところで船が動き出した。

●やっぱりシケ
「今日は西風強く、様子を見ながらの航行になります。最初は風に向かって進むので揺れます。気をつけてください」という船長のアナウンスがが入る。と、港を出たのか、いきなり船が大きく揺れ始める。湾内からこれでは先が思いやられるな〜と思っているうちにウトウト。が、それもつかの間。時折船首が上がってはドーンと海面に落ちる音、そのたびに目が覚める。シケのせいか船の速度も速くはなく、波を見ながら比較的ゆっくりと進んでいるようだ。

途中から船の揺れの方向が変わる。後から聞いたが、港を出るとまず船は真西へ向かい、そこからまっすぐ銭洲に向かって南下するようだ。これが西風の時の航路らしい。

ふと目が覚めると6時半。まだ船は航行を続けていることから、何とか銭洲には辿り着けるのだろうと思う。そしてキャビンの灯りがついて船長の起床の放送があったのが7時19分。いつもなら6時半頃には銭洲に到着し7時の開始を待つのだが、シケのため到着が遅れたのだ。

●銭洲はやはりシケ
7時半頃に「熊野灘」が流れ、カッパを着て外へ。海はシロクマが飛び、風がびゅーびゅー音を立てて吹いている。が、思ったほどは海も悪くない感じ。これくらいなら大原や神子元沖で経験済みである。が、そういう海で魚が釣れたことがないのでちょっと不安になるのであったが・・・。

大きく揺れる船の上をヨロヨロと釣り座へ。揺れのため、姿勢を低く移動してバッカンなどを取り出して準備開始。みんなの準備が出来たところで改めて潮回り。「はい、やって55m。7m下からコマセて」という合図で開始となった。
まずはマダイ釣り。ハリス6号7ヒロの指示が出たのでそれに従う。上クッション3.5mm2m、下クッション2.5mm1m。ハリス6号7ヒロ、針はふかせマダイ11号を使用した。ビシはビッグの100号。竿はキャロナックスラッシュ50−330にシマノの電動リール3000XHを使う。餌のオキアミは基本は2尾掛けだ。

●マダイ好調!
かなりのウネリなので手持ちでやるように指示が出る。このキャロを手持ちでずっというのはかなりきついな〜と思ったところでトモ2番目の川口さんにヒット!しばしやりとりしたが、オマツリのせいかバレてしまったようだ。しばらくすると左舷トモの新さんにヒット。無事マダイが上がった様子。

このシケでもマダイって食うんだな、と思った矢先、私の竿先にアタリ。軽く合わせると魚が乗った感触。「上甲さん、ヒット!」と船長がアナウンス。引きの強さからしてそんなに大きくなさそうだが鯛であることは間違いなさそうだ。そしてビシをとってハリスを手繰る。マダイだ。無事タモとりされたのは後検量1.3kgのオス。とりあえずボウズ脱出で一安心。針は飲まれていたのでハリスを切って結び直す。食いが良さそうなので丈夫なグレ11号にしてみる。(思えばこれがこの後しばらくアタリがなかった原因のような気がする・・・)

●圧巻、あちこちで竿曲がる
ここからがすごかった。あちらこちらで竿先が突っ込んでいる。船長もみんなをあおるあおる。「すげぇ反応だ、ここ最近で一番だ」「釣れない人はタナがあっていないか餌がないよ」というくらい食いが良い。次々にみんなボウズを脱出していく。中には2kg、3kg級も混じり正にマダイフィーバー。隣の山崎さんもなかなかアタリがなかったが、船長の親切なアドバイスもあってか無事1.5kg級をゲット。なんとこの1流しは1時間半くらい流しっぱなし。9時過ぎには船中ボウズがいなくなるという好調さである。

 山崎さんヤリトリ中

これだけ風と波があるので潮回りのときにはミヨシの方はコマセバケツを船縁から船中に片づけて竿も竿穴に立てるように指示が出る。こまめに2名の中乗りさんが回ってこれらの作業もしてくれる。今日は波高く危険なため、各釣り座のイケスは取り払われている。そのため、魚が釣れると中乗りさんが来て締めてからクーラーに運んでくれる。なんとサービスのよいことかと感動すら覚えるのであった。

●アカイサキに好かれる
2流し目開始。この流しでもボチボチマダイの食いは続いている。皆、2枚目、3枚目を上げ始めているが、何故か右舷ミヨシの熊ちゃんと私はアカイサキのオンパレード。それこそ2人とも4連荘くらいでアカイサキ。と、後ろで見ていた船長から「指示ダナより5m上にタナとって、そこから落とし込んでみな」というアドバイスが出る。さっそくやってみるが、この方法でもアタリは出なかった。

●6kgオーバー
2つ隣のベルデさんがなにやら大きな魚を掛けた様子。船長に面白おかしくあおられながらも何とかビシが水面へ。そこで左舷の道糸とマツッっていたようだがなんとか緩めてもらって浮いたマダイがでかい。これは後検量で6.2kgの本日最大級。ベルデさん、記録更新である。おめでとうございます。そして山崎さんも慎重なやりとりの末2kgオーバーをゲット。いかん、みんな2枚目を釣っているぞ。

 6.2kgを手にするベルデ氏

●バラし
気分一新ハリスを新しくし、針もふかせマダイ10号に落とす。餌も小さ目のオキアミを選んで2尾掛けに。するとアタリが出るではないか。合わせをいれてやりとり開始。ちょっとマダイの引きとは違うような気がするが結構引っ張っている。「メジかも」と船長。途中から竿先に不自然な重みが増す。しまった、マツった。やっとビシが見えたがハリスはどうやらオマツリしている。そして無常にも針だけが回収されたのであった。オマツリによるバラしである。残念。

●そして大鯛
気を取り直して再投入。タナを取ってしばらくしてから誘い上げ始めたところでまたもアタリ。ウイリーシャクリのように反射的に合わせをいれると針掛かりした感触。今度はアカイサキではない。最初こそ引きが弱くて「巻け巻け」と言っていた船長だったが「お、結構でかそうだな、3kgくらいか」という声が聞こえてきた。竿でためて引きをかわし、ポンピングで浮かせる。だいぶこのヤリトリにも余裕が出来るようになってきた。そしてビシをとってハリスを手繰る。船底の方から現れたマダイ、これも大きい。後検量で4.2kgと良型のメス。いや、やっと銭洲らしいサイズを釣ることが出来た。なんとか2枚目を釣り、他のみんなに追いつくことが出来てほっとするが、新さんなどは既に7枚釣っているとのこと。さすがである。

 今回のマダイの成果

基本的には大流し。水深が浅くなる根回りあたりではアオダイが食ってくる。こいつはコマセに突っ込んでくるので、回りでアオダイが上がったのを見てから、ビシを沈めてコマセを振ってタナをとると食ってくる。相変わらずアカイサキもかなり食って来てしまう。しばらくはビシをいれると何かしら食ってくる状況が続き楽しいことは楽しいが・・・。

11時を過ぎるあたりから僚船が見え始めた。この僚船は朝は島回りでカンパチを狙っていたらしい。

●有終の美
最後の流し。「この流しで上がります、多分12時半頃で終了」と船長。あと正味20分ほど。トモの新さんが8枚目を釣り「あと2枚」コールがマイクを通して流れる。が、このまま12時半を迎え「仕掛けが上がった人から片づけて」というアナウンスが入る。私も最後の誘いをしてから片付け始めた。ほとんどの人の仕掛けが上がったところで川口さんにヒット!やや小さ目ながら今日4枚目のマダイ。最後まで諦めない姿勢はさすがである。このマダイがあがったところで終了の合図が出された。

<釣果>
マダイ 2枚(1.3kg、4.2kg)
アオダイ 2枚(0.5〜0.6kg)
アカイサキ 6〜7枚

なんと2〜8枚でマダイは船中43枚。銭洲のマダイ爆発である。

●港はマダイの品評会
帰りも相変わらずシケであったが、心地よい疲れのおかげで程なく眠りに落ち、目覚めると既に土肥沖であった。
港ではみんなの獲物を並べて記念撮影。去年のOLMより大型は少なかったが枚数から言えば倍以上である。小さくてもキロオーバー。マダイが40枚以上並ぶ様は壮観である。いや、今年も来てよかった。

 並ぶマダイは43枚!

船長によれば今日の好調の要因は適度な潮の流れに濁りが入ったこと、とのことだ。左舷トモの新さんが飛びぬけた釣果を上げた以外は川口さんが4枚で、他は2〜3枚。平均に釣れたというのはなかなか珍しいのではないかと思う。やはりチームワークがよかったのであろうか。

今日はシケのためポイント移動できずに小物釣りや深場のオナガやメダイ釣りなどは出来なかったが、これも次第に模様が出て来て楽しめるようになるだろう。


釣行記集へ