イナダは元気、神子元沖マダイ〜ヒラメ

イナダは良型でした


  1. 日時:2000年2月11日(祝)
  2. 場所:神子元〜須崎沖
  3. 参加メンバー:上甲、山崎さん、塩沢さん、井上さん
  4. 時間:午前7時00分〜午後12時30分頃
  5. 潮時:小潮


釣行記

一夜明けて11日のもき丸はマダイ〜ヒラメのリレー釣りである。ここのところ、神子元沖では時々大鯛が出ているようなので密かに狙っていた釣りものである。ヒラメを狙うかどうかはその日の潮次第と船長。座席は前日からいる強みで4名で右舷を占拠。良い時の神子元沖は右舷が良いのである。しかも席はミヨシを頂き、かなり釣れそうな予感である。
前日は船長と23時頃まで呑んでいたせいか朝5時半までぐっすり。山崎さんにたたき起こされて準備を始めるが、異様に寒い。車はウインドウが凍り付いて、お湯をかけて溶かしたほどだ。

●船が凍るほど寒い
6時頃に船付き場に到着。既に先着のお客さんが準備を始めている。左舷は3名で、別船でカワハギ釣りの客さんが6名ほど。船も凍り付いて滑りやすく気を付けないとひっくりかえりそうになるくらいであった。

コマセのオキアミはとりあえず1ブロック解かしておく。後半はヒラメ釣りになるかもしれないからだ。キーパーなどは昨日のうちにセットしてあるので、コンビニで買っておいたサンドイッチなどで朝食をとり準備万端。女将さんがサービスしてくれるコーヒーが旨い。

●シケ
6時半の定刻に出船。操舵室後ろのベンチに座って釣り場到着を待つ。沖に出るとなにやらウネリが大きくて、昨日の夜は西が吹いたのかなあと呑気に考えていたが、いざ釣り場につくと10m以上はありそうな強風が吹き荒れているので驚く。予報では今日は凪ぎのはずだったのに・・・。釣り座についてハリスを装着すると糸が飛んでいってしまい、なかなかミヨシには辛いコンディションになりそうだ。海もウサギが飛びまくり、ワラサには良さそうな海であるが、マダイにはこれはちょっと、という感じである。

「やって、45m」という合図で7時頃に神子元島北東沖の風裏で開始となった。僚船は6〜7隻。今回はキャロナックスラッシュ50−330に新調した電動リールであるシマノ3000XH。ハリス3号7ヒロにマダイ針8号(白)。クッションは上3.5mm1.5m、下2mm1mとした。ビシは100号ビッグである。

 シケです。

指示ダナより10m下に落として3度に分けてコマセをふる。そして置き竿に。もう一度5m落としてタナへ、そして置き竿に。5分ほど放っておいてから巻き上げ。ビシは上は3/4、下は1メモリ分開放したが、コマセは半分程度のこっている。これならいい感じである。

●右舷は潮下かな?
船は神子元島に向かって左舷ミヨシから突っ込んでいく感じ。で、流しの最後は急激に駆け上がるようでそこで潮周りの合図が出る。船の動きだけからすると左舷側、それもミヨシが有利である。ところが、緩やかではあるがビシはタナに落ちると右舷から見て向こう側に道糸が出ていくようである。どうやら2枚潮気味で底潮は右舷が潮下になるような流れのようである。流れがあまりなかったのでオマツリに悩むことがなかったのは幸いなのか不幸なのか・・・。

最初の1時間は船中沈黙。餌もほとんど取られない状況である。この西風で水温が下がったのであろうか。風は相当強くもしかして15mくらいあるか、というくらい。ハリスの扱いに難儀するが片舷4名であれば多少飛ばされてもなんとかなる。

「この流しであたらなかったら、もっと風が少ない場所に移動します」と船長がマイクで伝える。神子元は今日も駄目なのであろうか?

●シケでイナダは元気?
と、沈黙を破ったのは私の右隣りの山崎さん。気がつくと竿先が海面に突っ込んでいる。ドラグが滑って糸が出ている。マダイだとしたら結構大きいはず。竿を両手で構えて必死にやりとりする山崎さん。「大事にやってよ」と船長から声がかかる。しかし・・・いつまでも走っているこの魚。どうやらマダイではなさそうだ。「イナダが回っているみたいだよ」と船長。すると右舷トモの井上さんのキャロも大きく孤を描いている。これはイナダに違いない。さて、あと数mという段階になって私の竿がお辞儀。しまった、マツったみたいだ。なんとか山崎さんがハリスを手繰ることが出来てまずは良型イナダをゲット。オマツリは井上さんも巻き込んでいたようで、さらにその場で絡んだハリスを手繰って井上さんのイナダもこっちで上げてしまった。これは山崎さんのイナダに比べれば一回り小さい感じである。

次の流し、私はイナダ回遊に備えてコマセ温存策に出る。投入時にはあまりコマセを振らないことにした。「反応出ているよ、コマセふって」という船長のアナウンスで、7mビシを落として強めにコマセをふりながらタナへ。すると数秒後に竿先がふわふわした前アタリを伝える。すかさず竿を手にとって備えると竿先がグーンと突っ込んだ。ここで合わせを入れる。乗った!

段もなく走る感じは青物のそれ。イナダだ。ダブルクッションとはいえハリスは3号。あまり無理は出来ない。何度かの突っ込みを竿の弾力でかわしつつ魚を浮かせる。最近は竿を左右の腕に持ち帰る余裕のやり取りも出来るようになったので、割と余裕のやりとり。ビシが見えてきたのでハリスを手繰る。なかなかの手応え。無事タモに収まったのは後検量1.8kgと良型のイナダ。上顎にガッチリと針掛かりしていた。

●作戦アタリ!
次の流しでもヒット。今度はサイズアップして2kg級が上がった。どうやら、駆け上がって竿上げの合図が出る直前にしかアタらない様子。コマセ温存は正解のようだ。ハリスを点検するとチモトがややざらついていたので念のため結び直す。

次の流しは山崎さんや左舷トモではイナダがあたって無事ゲットしたが私の竿はコマセを数回ふっても沈黙。竿上げの合図で仕掛けを上げると針には小さなメバルが。これでは釣れないはずである。この時からは餌取り対策で、あまり下からはコマセを振らないようにした。また餌はオキアミ2尾付けにしてイナダにアピールできるようにした。

●電動巻きはイカン
そして次ぎの流し、山崎さんの置竿が突っ込んだ。チャンスとばかりにビシを下ろしてコマセをふると振っている最中に竿先が止められた。ダブルヒット!。既に2本取っているので余裕である。感触からしてさっきと同型であろう。ここで試しに、今回から使う3000XHの「ちょい巻き」機能を使ってやりとりしてみることにした。巻き上げボタンを押している間だけ巻き上げてくれる機能である。横には井上さんがタモを持って待ち構えてくれたが、どうもこの「ちょい巻き」をやったのがいけなかったようで、あえなくハリス切れ。やっぱり3号では無理があったようだ。

イナダの回遊が続いているし、潮下であるので、次の仕掛けは4号4ヒロとちょっと大振りにしてみた。そしてまた同じタイミングでヒット。4号なので余裕が出来、イナダの引きを存分に楽しんで2kg級をゲット。そろそろ腕がパンパンである。このイナダは針の飲み込んでいた。活性は高そうである。

●時合い去って・・・
これを境にぱったりとアタリが遠のいた。相変わらず反応は出るようであるが、食わなくなってしまったようだ。ハリスをもとの3号7ヒロに落としてみたりするがダメである。今が食事時かと思い、操舵室でもき丸特製の弁当を頂く。ついでに魚探を覗くと水深は60m前後。潮周り前に底から2〜3mのところにポツポツと反応は出るが、誰にも食わないようだ。

「船長、もうイナダ終わっちゃったかな?」「そうだね、もうどの船も食わないね」「ヒラメはどうするんですか?」「潮行ってないからヒラメはダメだと思うよ」なんて会話をしながら弁当食い終えて釣り座に戻るがアタリのなさは相変わらず。「この流しでダメだったら風裏の場所に移動してヒラメやります」と船長のアナウンス。結局誰にも当たらず、コマセ道具を片づけるように指示が出て移動となった。

●ヒラメ場へ
キャビンで座ってウトウト。20分ほどたったであろうか。白浜らしき砂浜が見えるがここは須崎の沖らしい。餌のイワシはミヨシの方の生簀にあり、各自とってやってください、とのこと。私も急いでタックルを準備して仕掛けを放り込んだ。

ヒラメタックルはARセイバー270に両軸リール。市販のヒラメ仕掛けにオモリは60号を使用した。しばらくは置き竿にしてマダイタックルを片付けながらの釣り。確かにウネリは小さいが風はやはり強い。それでも神子元沖に比べれば別世界である。

山崎さんが「ほら、あたってたみたい」と見せてくれたイワシには歯形が。ヒラメらしき魚はいる様子である。左舷ミヨシでは赤エソ。昨年上げたのより更に大きいエソである。井上さんもエソ。しかし本命からのアタリはない。

あまり根掛かりする場所ではなさそうなので、捨糸を長めにしてトントンと錘が底を叩くくらのタナで釣ってみる。

●カサゴが・・・
隣りの山崎さんが逆舷とオマツリ。ほどくのを手伝っていると私の竿先が少し違和感を伝えたような気がした。ちらちらと竿先を見ながらオマツリをほどくが、どうやら何かあたっている様子。「ごめん、あたっているみたい」とオマツリを放り投げて竿をとる。が、強い引き込みはなく、そのまま竿を上げると確かに何かついている。そのままリーリングすると重いだけ。案の定姿を見せたのはアヤメカサゴ。でも25センチ級とまずまずの型なのでキープする

 アヤメカサゴは赤イサキに似ている

しばらくして、イワシを付け直して投入。タナを取ろうとするとこの段階でアタリ。落とし込みで食ったようだ。グングン、グングンと断続的にアタリを伝えるのはヒラメか?しかしいつまでたっても本アタリがない。業を煮やして合わせをくれると乗った様子。しかし非常に軽い。ヒラメじゃないなあ。やっぱり上がってきたのは30センチ級の良型赤エソ。そのままお帰り願った。

●ヒラメもボ・・・
井上さんが赤エソを上げたり、塩沢さんがカサゴを上げたりしたが最後まで本命からのアタリはなく船中0で終了の12時半を迎えた。

<釣果>
イナダ 3尾(1.8、2.0、2.0kg)
アヤメカサゴ 26センチ 1尾

マダイ、ヒラメとも本命は釣れず残念な結果に終わったが、イナダの強烈な引きが楽しめたし、悪コンディションながらなかなか楽しめた。

次の日からはマダイは船中2〜3尾ながら上がったようだし、凪ぎに恵まれれば思わぬ大物に出会うことも可能であろう。

また近いうちに行こうと思う。もちろん3種目リベンジに。


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