本命は釣れず。相模湾マダイ

こんな魚も


  1. 日時:99年12月26日(日)
  2. 場所:葉山沖〜長井沖〜江ノ島沖
  3. 参加メンバー:上甲、ベルデ伊藤
  4. 時間:午前7時00分〜午後2時00分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

●お正月は赤い魚
年末になるとマダイ釣りの船は盛況である。言うまでもなく、お正月用の祝い膳用である。しかし休日ともなると釣り上げられるマダイの数よりも釣り人の数の方が多くなることがほとんどでなかなか難しい釣りである。なので冬のマダイというのは誘われてでもしなければ自分から行くことなどはなかった。
で、今回もベルデさんから「マダイ仕立るけどどお?」というお誘いを受けての釣行だ。他にあまり心牽かれる釣りものがなかったせいもあるが。

今回は秋にカツオ釣りの仕立でお世話になった葉山・芝崎港の「ゆうしげ丸」にお世話になる。出船は7時予定。仕立なので30分まえ到着で十分と、ベルデさん宅は5時半頃に出発。順調に6時15分ころには船宿に到着するがまだ誰も来ていない。乗合のマダイ船は既に10名程度の乗船のようでやはりマダイ釣りは人気が高い。

針を結んだりしているとぼちぼち人が集まってきて挨拶などをかわし、7時を過ぎたところで船付き場へ。今回は9名乗船。初心者が2名とのことで私とベルデさんではさんで右舷4名と目論んだが、船には右舷5名、左舷4名分のコマセが既に用意されている。これを見て我々は左舷に入ることにした。ミヨシにベルデさん、初心者女性、男性、そしてトモに私という席順である。

港を出ると船は中速で南へ。亀城根までいくかな、と思った矢先にエンジンがスローダウン。葉山の真沖で開始となった。

今回はヒラメ用に新調したARセイバー270にダイワの電動リールを使用。Lサイズのサニービシ80号にクッションは2mm径1m。ハリスはとりあえず2.5号4ヒロ半とし、針はオキアミチヌ(オキアミカラー)4号とした。船宿仕掛はハリス3号4ヒロ、チヌ3号であるが、朝は大型が出るかもしれないと期待しての仕掛けとした。

●まずは浅場
水深は浅くて30m程度。船長の指示ではタナは「ハリス分程度」とのこと。また餌取りがかなり多いのでコマメにやりかえすように、とのことだ。
まずは、ビシ着底後に3m巻きあげてコマセをふり、6mまで上げて更に振り、そしてハリス分7mまでビシを持ってくるようにしてみた。様子を見るため、投入後2分で餌の点検。まだ餌は取られていない。あ、次の投入からは付け餌が1分もたなくなる。コマセを全く振らずにタナに持ってきたり、高めにタナをとってみたりしてもダメ。

●潮上・・・
船長はこまめに移動してくれるが、餌が無事なのは移動直後の投入くらい。「もっともっと手返しよくやって」と船長もアドバイスする。こうなると移動直後だけがチャンスだ。
東よりの北風がやや強く、また昨日の西風の影響でウネリも残っており、コンディションとしてはあまり良い状態ではない。また、潮もほとんど動かず道糸は真下に降りている。しかも少し流れる潮はどうやら左トモから右舷に流れている。またしても潮上である。

時々ガンゾウビラメやカワハギが右舷では上がっているようだが、左舷は全くの沈黙。そんな最中の9時半頃、ベルデさんが何やら変わった魚をあげた。初めて見る「アカヤガラ」である。変な魚だな〜とみんなに言われていたが、実はこの魚は高級食材の白身魚。ベルデさんには刺し身や焼き物で旨いと言っておいた。
この後、船はどんどん南下し何時の間にか長井沖へ。ここもだめで見切りをつけた船長は深場へ。亀城根70mダチに移動した。ここは潮の流れもあり、期待が出来そうな感じ。だが、あいかわらず私の釣り座は潮上。コマセ係である。

●マダイ諦めアマダイ
マダイは望み薄と判断し、ここで仕掛けをアマダイのものにチェンジ。ビシをはずして80号錘を。クッションもとってハリス3号枝ス2号、チヌ5号の市販のアマダイ仕掛けを装着する。餌はオキアミである。やや竿が柔らかいか、と思ったがそうでもないのでそのままARセイバーのままで釣りつづける。
と、右舷トモの女性の竿がなにやら曲がっている。あがってきたのは300g級のマダイ。チビマダイは胴の間でも数尾あがっていたが、マダイと呼べるサイズでは本日初物である。一気に船内は活気付いた。
これを見てやっぱりマダイに仕掛けを戻そうか、とも思ったが潮上でアマダイ釣りにはきっと有利なはずとそのまま続ける。
誘いつづけた11時半、今までの餌取りとは異なるアタリ。すーっと竿を立てると確かな引き込み。本命に違いないと慎重にリーリング。タイらしい引きを見せて水面に現われたのはピンクの魚体。何とか26センチのアマダイをゲット。同時にボウズ脱出である。順本命とはいえ、自分の判断で狙って釣った魚なので非常に嬉しい。
 アマダイは中型でした

●ビシアジ場でマダイ!
この後、船は江ノ島沖のビシアジ場に移動。お土産でも釣らせるのかな?と思ったがそのままマダイ仕掛けでよい様子。近くには同じ葉山のビシアジ船がおり、サバをポツポツ上げている様子だ。案の定当船にもサバが回ってきた。サバは小型が多かったが、左舷胴の間の女性が良型の太ったサバをゲットして喜んでいる。更に右舷胴の間の男性がやりとり。サバかな〜と思ったがこれが500g級の本命マダイ。またも船上が活気付く。
これを見て私も仕掛けをマダイにもどす。何時の間にか風も止んで凪。条件はよくなったが、最後は小サバの群れが船についてしまい、潮下の右舷では仕掛けが降りない様子。私はコマセを全く振らない釣法で続けたが、最後まで本命からのアタリはなく14時に終了となった。

<釣果>
アマダイ 26センチ1尾
サバ 30センチ 1尾(小型はリリース)

 餌取りはいっぱい釣れました

本命のマダイは釣れなかったが、初心者の方々もサバなどが釣れて喜んでいたし、ARセイバーの具合も確認出来たので、釣り自体にさほど不満はない。貸竿の人がいるということで船長は最初のうちは浅場を攻めたのだと思うが、終始深場を攻めて乗合船はそこそこの成績であったようなので、日を改めてマダイ狙いで行けばいいかもしれない。
が、おそらく納竿釣行はマダイではないだろう。ARセイバーはマダイのために買った竿ではないのだ。


釣行記集へ