終始潮先で竿頭、東京湾スミイカ

久しぶりに爆釣!


  1. 日時:99年12月8日(水)
  2. 場所:大貫沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前8時00分〜午後3時15分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

●西風のあとはイカ?
久しぶりに平日釣行する機会に恵まれた。知らないうちに振休が3日もたまり、年末年始の出勤を考えると早めに消化しておかないといかんということ。思い立った日は予報では西寄りの強風が吹くという日並みでとても釣りに行ける状態ではない。が、冬の西風が吹いたあとはイカの群れが固まり、スミイカ、ヤリイカなどの好釣果に恵まれるということがある。ということで8日にアオリイカ乗合かスミイカ乗合に行くことにした。

が、前日の7日は予報とは異なり凪。思ったほど、北の低気圧が発達しなかったようだ。既に休みを宣言していたこともあり、当初の目論み通りではないが、そのまま8日は釣りを決行することにした。
とりあえず金沢八景から出船することは決定。前回混雑のために取りやめた野毛屋のアオリイカかあさなぎ丸のスミイカにしようか迷う。迷った末、まずは野毛屋に行ってみてアオリイカが込んでいるようならスミイカにすることに決める。
 前半波っけあり、後半は凪
●アオリは盛況、スミイカへ
当日は5時過ぎに出発。6時前には野毛屋の前に。が、既に店前の駐車帯は車がいっぱい。待合所もおじさんであふれている。イカ船の席札も両舷ミヨシ、トモから3〜4個はなくなっている状態。これは今日も相当の混雑だろう、とアオリイカは諦めてそのまま野島橋の方のあさなぎ丸に車を走らせる。
あさなぎ丸は今回初乗船の船宿。地図の通りに車を走らせたつもりだが船宿が見つからない。ぐるっと回ってもう一度対岸へ。するとあさなぎ丸の待合所らしい看板のある建物を川沿いに発見。やっぱりさっき走ったところ良さそうだが、車を止められるようなところも見あたらなかったが・・・。

待合所の前の狭い道でモタモタしていると、おじさんが近づいてきて「あさなぎ丸さん?車はこの道沿いに止めるから。船宿の車をちょっとどかしてもらうよ」とのこと。程なく船宿の人が出てきて送迎用のバンをどけてくれ、そのスペースに駐車できた。親切な常連さんがいる船宿は概して船宿の雰囲気もいいものである。朝から非常に気分がいい。

待合所に入って受け付けを済ませる。乗船票を書いて席を確保に船へ。右舷に既に4名と左舷はトモだけ。空いていた左舷ミヨシを迷わず選択(これが大正解)。右舷は日当たりがいいかな人気があるのかな?当日は大潮で11時頃が干潮。午前中下げ潮で後半は上げ潮。予報では終日北風、だとすると前半は右舷トモが潮先で有利、後半は左舷ミヨシになるはず。前半我慢、後半勝負である。

仕掛けを作ったり、パンをパクついているうちに出船時刻になり、助手の人が餌のシャコを配って7時半に河岸払い。朝は寒いので私は全部キャビンでごろ寝を決め込むことにした。
走っている最中は結構船は揺れる。またかなり左舷は潮をかぶっているようだ。40分ほど走って船はスローダウン。富津岬や大貫観音が見えるのでこのへんはどうやら大貫沖のようだ。キャビンを出て準備をしていると「いいよ〜30m」というアナウンスでいきなり開始となった。

 当日の仕掛け

ダイワの島影スミイカ2.4mにベイトキャスティングリール。道糸はPE2号。先糸にはフロロ5号1m。テンヤは25号でテンヤの上40センチにクロスビーズで枝ハリス3号20センチでスッテを連結する。とりあえずテンヤは蛍光緑、スッテはピンクのトトスッテ4号とした。餌のシャコは出船前に慎重に装着したもの。あまり輪ゴムできつく締め過ぎないように注意する。

●序盤は潮下で不調
軽くテンヤをキャストして着底。1年ぶりのスミイカシャクリ。まずは勘を取り戻さなくては。竿を水平よりやや上向きに構えて5〜6秒のインターバルでシャクる。そうそう、この感じだ。久しぶりのスミイカシャクリには気合が入り、結構北風が寒いがすぐに体が温まった。
気合とは裏腹に船中は静か。着底したテンヤはどんどん自分の右側へと流れていく。そう潮下なのである。が、潮先のトモの方でもスミイカがあがっている様子はない。30分程経過。右舷胴の間で本命が上がった。続いて右舷ミヨシ。しかしそれっきり音沙汰なく9時過ぎに船は大きく南へ移動した。

●移動後は潮先で好調!
今度はやや深くなって40m弱程度の水深。この釣り場では船首方向にキャストした錘がだんだんと船下に入っていく流し。そう、ここでは潮先になった。思ったより早く上げ潮が効き始めているようだ。10分後、久しぶりにガツンというスミイカ独特のアタリ。そのまま竿先を下げつつリーリング。結構重い。スミイカってこんなに手応えがあったかな?と40mをギリギリと巻き取って行く。その竿先の曲がりに船長も「タモいるかな?」と注目している。やっと先糸が見えてきた。水中に白い影が・・・なんと2つ。「おお、ダブルだ、ダブル!」と助手の人が叫ぶ。先糸を手にとって慎重に取り込む。初めてのスミイカの一荷。しかも両方とも良型だ。イカをはずそうとすると「ちょっと待って、写真撮るから」と船長。にっこり記念撮影をしてイカはバケツに。いや、気分がいい。一躍船中トップに躍り出た。
 ダブルだ〜
●コンスタントに数伸びる
この後も9時半、9時45分、10時、10時25分とほぼ15分間隔でイカの乗りがある。これならツ抜けは確実だなと密かに微笑む。北風でやや波があるが、それも日が高くなるにつれだんだんと凪いできた。きっと今日はスミイカ釣果の記録を出せるに違いない。
ちょっとアタリが遠のくと船は潮周りをしてくれる。あと、なるべくコマメに餌の点検はするようにした。知らぬうちにシャコの目がとれてしまたり、身が崩れてしまうことがあるからだ。
30分程アタリがない。で、よくテンヤをみるとシャコの目が片方つぶれてしまっている。これが原因かもしれない、ということで餌を付け替えてみる。すると直後にアタってスミイカゲット。但しこれがスッテに乗ってきた300g級の中型。シャコの目にひかれて乗ったのかどうかは微妙である。

●中だるみ・・・
潮止まりなのか11時過ぎからはぱったりと船中アタリが止まる。スミイカは忘れた頃に乗ってくる程度だ。
本船航路では釣り船の船団が出来ている。太刀魚であろうか?東京湾から出て行く大型船が近づいてくるとぱっと散ってまた集まってくるというの繰り返している。航路の中って釣りしていいんだっけかなあ・・・。
カップラーメンとおにぎりで昼食。気合を入れ直して再開。

すると12時半頃、久しぶりにアタリ。が、途中でぐ〜んと急に重くなる。?何かおかしい、と思ったらこれが案の定サバフグ。途中で膨らんで水の抵抗のせいで重くなったのだろう。シャコも結構かじられていたが、そのまま釣りを続行した。

●餌の点検はこまめに
アタリが遠のいて2時間。シャコを点検するとどうも目があまり光ってないような気がする。身の部分も頭と尻尾の部分に分かれてしまいそうなくらいにふぐにやられてしまった。そこで餌をまた交換する。と、右舷で2尾連続でスミイカが上がる。隣りの助手の人も掛けた。それを見ながらしゃくっていると久しぶりのアタリ。これはスッテに乗ってきた中型。餌を換えた直後にスッテに中型が乗ることが2回連続。目の輝きで寄ってきたスミイカがスッテに抱き着いたってことなのだろうか?と、3分後にもテンヤに1尾。潮が流れ始めたのであろうか。

 ふぐにかじられたシャコ

テンヤはなるべくミヨシ寄り前方へキャスト。これによりより潮先の場所を探ることが出来る。さらに船下にテンヤが来てもすぐには巻き上げず辛抱強くしゃくっているとアタることも多い。前に何かの雑誌で読んだが、キャストしてテンヤを寄せてくると一緒にスミイカも寄ってくる。寄ってきたスミイカを船下で乗せる、というテクニック。これは本当ならば船下でのしゃくりは結構重要なのだ。

●600g級も!
またしばらくアタリが遠のく。13時40分、久しぶりにアタリ。これが本日最大の600g級のスミイカ。しかし今日は良型が多い。スッテに乗ってくる300g級はいくつかいるがほとんどが500g級と大きい。つい1ヶ月前まではコロッケサイズが中心なんて感じだったはずなのに。やはりイカは成長が早いようだ。この1尾でツ抜けを達成した。

次のアタリはフグ。またも餌がふぐにかじられたが、目の部分は無事なのでそのまま続行。14時20分、テンヤに1尾のって来た。これで11尾。もう十分な量である。

●ラストスパート
14時40分、回りに人も釣ったスミイカの入ったスカリを海に入れて洗ったりして片付けの体制に入っている。私も同じようにスカリを海へ。回りのごみなどを片づけ始め終了手順に入ろうとした。
「まだまだやるよ、早く仕掛けいれて」と助手の人が言う。あれ?15時終了じゃないのかな?とまたテンヤをキャストしつづける。
15時ちょうど、右舷ミヨシが立て続けに2尾。そして私にもガツンというアタリでスミイカゲット。直後にもう1尾がスッテに。おお、入れ乗りではないか。そして船長が「あと5分、15時15分に上がります。」と宣言したところでアタリ。竿をしゃくって頂点に持ってきたところであたったのでちょっと慌てて合わせてリーリングしてしまったが何とかスミイカはついていた。
ここで15時15分を過ぎたので終了となった。

 スミイカを洗う
●竿頭!
<釣果>
スミイカ 300〜650g 14尾
300〜400g6尾、400〜600g8尾で、うち500gオーバー5尾と型揃い。久しぶりに快心の釣りとなった。
スカリごとビニール袋にいれてクーラーに収めたが、クーラーが12Lであったためフタを閉めるのにも苦労したほどだ。最後に釣った3尾は海水で洗う時間もなくそのままビニールに。

帰りは潮の流れにのって30分ほどで帰港。帰宅してイカを整理するとやっぱり最後に釣った3尾のイカが墨まみれ。手を真っ黒にして処理した。

翌朝にあさなぎ丸のHomepageをチェック。私がダブルでスミイカを釣った写真が載っている。さらに竿頭であったことも確認できた。次頭は11尾で2名いたそうだ。東京湾のスミイカはなかなか好調のようである。

この釣り5回目にして竿頭を取ることが出来た。餌付けなどはまだぎこちないし、苦手ではあるが、飽きない程度にあったアタリのおかげで一日中シャクリを続けることが出来た。やはりスミイカは「千回しゃくり」。一日千回くらいしゃくらないとダメ、ということだ。

この日は潮色も良く、最初の蛍光緑テンヤとピンクのトトスッテで終日通すことが出来た。左舷トモでは白のテンヤを使っていたが釣果は今一つだったようだ。ただこの人は船中唯一のアオリイカをスッテであげていたが。

さすがに翌日は背筋痛と腕の特に握力を司る筋肉が筋肉痛に。しかし痛みは心地よいもので、それを感じる度にあのスミイカの乗りを思い出すのであった。


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