型良くまずまず、東京湾タイシャクリ

型もまずまずでした。


  1. 日時:99年11月9日(火)
  2. 場所:久里浜沖〜金谷沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前7時30分〜午後3時00分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

金沢八景の野毛屋でやっているアオリイカ乗合が好調。スミイカに切り替わる前に一丁やってみようかということで、実はこの日はアオリ目的で家を出発したのである。万が一、混雑で船に乗れないことがあったらまずいのでタイシャクリ用のタックルと市販仕掛けは野毛屋に行くときはいつも持って行っているのだが。

●アオリは大混雑、タイシャクリ船は閑散
6時に野毛屋に着くとアオリの船は左舷9名右舷7名分が既に席札を取られている。替わりでタイシャクリの船は両トモから3名分だけである。しばし迷ったが、おそらく大混雑だろうアオリよりもゆったり釣れるタイシャクリもいいだろう、ということで結局タイシャクリの船に乗ることにした。
結局アオリイカ乗合は20名は乗船していた様子。タイシャクリの船よりも小さいのでかなりの混雑感。あれではボウズも出てしまうだろう。

一方、タイシャクリの方は両舷5名ずつの10名。いつもいる常連さんは2名だけか。船に行ってバケツやコマセザルなどを用意していると、そのありかを私に聞いてくる人が数人。私は右舷胴の間に席を取ったが、ミヨシ側の人は貸し竿、トモ寄り3名のグループも初めての様子。左舷の人も「ここは初めてなんです」と言っていた。私の人にレクチャーするほど野毛屋のタイシャクリは来てないので「釣り方は船長にアドバイスしてもらった方がいいですよ」と逃げておいた。

定刻の7時半に出船。「波かぶるから中に入っていて」と船長のアドバイス。すかさず前部キャビンに入って横になる。東京湾に出ると結構風邪が強い様子で、船が結構揺れる。
30分ほど走ったところで目が覚めて窓の外をいると、大きな煙突。やはり久里浜沖の様子。僚船が2隻いるあたりでスローダウンし長め潮周り。結局僚船(しんべ丸と五郎丸)のほとんど横で開始となった。

ウイリーシャクリにはいつも使うサクラのタイ竿2.1mに両軸リールはPE6号を巻いたもの。野毛屋シャクリ理論ではPE8号だが、6号でもなんとかなるはず。サニービシLサイズ80号にクッションは1.5mm径50センチ、仕掛けはまずは船宿製のもの(ハリス2号、チヌ2号ウイリーの3本針、全長3m)を使用した。

●速潮と風に苦戦
水深は50m前後とやや深い。船長の指示では底から12mくらいを探ってくれ、とのこと。ビシはトモ方向に流れていき、やや潮が早い感じだ。
ここまで来ると北東風の影響も結構大きく、船は揺れてシャクリ辛いし、道糸が斜めに出るのでさらに辛い。その上、久しぶりのウイリーシャクリで、シャクリの勘がなかなか戻らない。アタリってどう出るんだったかなあ、と思っているうちにミヨシの人がやり取り開始。ずいぶん慎重にやりとりして上がってきたのはハナダイではなくてイナダ。

探り幅が大きいせいか、コマセはビシが底から2往復するとなくなるペース。トモ寄り3人は何と電動リール。シャクリ方がよく分からないようで船長からアドバイスが飛んでいる。私には特にないところを見るとシャクリ方はこんな感じでいいのかな。

左舷の方ではハナダイが上がったようだ。潮の感じからすると左舷トモが潮下。またも潮上で我慢の釣りなのだろうか。

●ハリス切れ連発
トモ寄りの隣りの人がハナダイを上げる。まずまずの型だ。「反応はバッチリだよ〜」と船長。しかしどうにも渋い。コマセを絞って見たり、仕掛けを1.5号ハリスに落としてみたりする。と、待望のアタリ。すかさず合わせる、と乗った。が、最初の強い引き込みで竿先が戻る。痛恨のハリス切れ。こんな一瞬でハリスを切るのはやはりイナダ大型ハナダイか。

シャクれどシャクれどなかなかアタリは来ない。「上げて〜」の合図で、ハリス1.5のためユルユルにしておいたドラグを締めてキーパーに掛けて巻き上げにかかろうしたときに竿先が叩かれて大きく曲がる。「あっ!」と思ったときには竿先が戻る。またもハリス切れ。泣けてくる。

●やっと本命
「シャクリ幅は60〜70センチね、この釣りではこれが一番大事だから」と船長のアナウンスに我に返って、今までよりもこのシャクリ幅を意識してシャクる。すると待望のハナダイからのシグナル。すかさず合わせる。乗った!途中に見せる引きはタイの三段引き。やっと本命ハナダイをゲット。20センチ超のまずまずの型だ。

●千葉側へ・・・
この渋さに船長は移動を決意。少し走って剣崎沖の船団に交じって反応を探す。が、20分ほど反応を探しても満足いく反応がなかったのか「反応ないので千葉側に移動します」とアナウンスがあり、またキャビンに引きこもって30分ほど走る。

エンジン回転が落ちたところで外を見るとここは竹岡あたりか。ここでも割と長い時間の潮周り。今日は反応ないのかなあ、と不安になる。やっと再開始の合図で投入。今度は60mダチと更に深くなった。底から10mほど探ったところで弱いアタリ。しかしこれは小アジでがっくり。周りもアジを上げている。しばらくやっていると痩せた中サバが回りだし、さらにマルソーダが交じってきたのでたまらず移動。

今日は移動し始めると長い。今度もなかなか船は止まらない。結局金谷沖あたりまで走ってきただろうか。「今度は上から50mでやってみて。底には付けないで、50mから上10mくらいを探って」という指示が出た。底は険しい根なのだろうか?

期待を込めてしゃくっていると「アタッたよ〜、2人巻いてる」と船長。お、この場所はいいのかな、と思っていると私にも5m程探ったところでアタリ。慎重に巻き上げて20センチ超級をゲット。ハナダイの型はこのくらいのサイズが中心でなかなかいい感じだ。時折釣れる小さいのはどうやらマダイの養魚で船長からリリースするように指示が出る。

 一時は入れ食い

●サバの邪魔多いが、本命も活発
この場所はいい感じでポツリポツリとハナダイがあたる。使っている仕掛けは市販のイサキ針6号ハリス1.5号の3本針。食ってくるのは先針の緑であることが多いが、中間の白や一番上のオレンジに食ってくることも多い。活性が高い時はウイリーの色は選ばないようだ。
次第にサバが増えてくる。あまり上までしゃくるとサバに餌食になる。サバだ、と思ったら強引に巻き上げて水面でも遊ばせないのがコツだが、時々隣りの釣ったサバが走り回ってオマツリしてしまう。一番ひどかったのは私の仕掛けにサバが食って巻き上げている最中に隣りの仕掛けが道糸に絡んでしまったとき。最終的には仕掛けを切ってもらったが、その間に針全てにサバがかかって道糸巻き込む大手前マツリ。なんとか道糸は切らずに済んだが、船がすいていてよかったとつくづく思う場面だ。

何とかこの場所で6尾の本命を確保。アタリが遠のいたところで回り直すが、アタリが出ないので移動。またもやや大きく移動。今度は本船航路筋あたりである。今度も指示は上から50m。

●良型イナダを1.5号ハリスでゲット
まずはミヨシの人がやり取り開始。35センチは超えている大きなハナダイが上がった。船長も「大きなハナだな〜」と驚嘆。と、わたしの竿にもアタリ。アタリこと小さかったがその後の引き込みは相当強い。慌ててドラグを効かせてやり取りする。なんせハリスは1.5号で、今まで2回切られているのである。5m巻くと5m出て行くという攻防をしばし繰り返し、徐々にポンピングで上がってきた。「イナダじゃないかな〜」と後ろから船長が見て言う。魚が走る感じから、多分そうだろう。5〜6分やりとりしただろうか、やっと魚が上がってきた。魚体は赤ではなくイエローラインがある。イナダだ。長くやりとりしたせいか、すんなり船長の差し出すタモに収まったのは1.1kgとまずまずの型のイナダ。1.5号でよく切れなかったと自分ながら感心する。

 そのイナダ

このイナダを見て船長はリモコンを持ってミヨシに行ってジギングを始めた。が、最後まで成果は得られなかったようだ。

●夕マズメは釣れ続く
このイナダのやり取り中に船中では良型ハナダイがバタバタと取り込まれていたのが横目で見えたが、再投入では既にポイントをはずれたのか、ハナダイは食ってこないでサバの攻撃が始まった。
45mくらいでサバに捕まることが多いので、船長の指示ダナよりも3m下からしゃくる。するとハナダイのアタリが出て本日最大級27センチのハナダイゲット。この後もポツポツとこのサイズのハナダイを上げることが出来た。

あと10分で終了というところで、恒例の船長による釣果確認。13枚と答える。間に合わせの仕掛けでツ抜けたんだから満足である。と、直後にまたあたってもう1尾のハナダイを追加。このまま15時に終了となった。

<釣果>
ハナダイ 15〜27センチ 14尾(3尾リリース)
マアジ 15センチ 1尾(リリース)
マダイ15センチ 3尾(リリース)
他サバ、マルソーダ

 今日の成果

竿頭は31尾釣ったそうである。船中釣果は3〜31尾で船中123尾だったようだ。
対してアオリは0〜16尾で船中84尾だったそうだ。

朝方はどうなることかと思ったが、なんとか帳尻を合わせることが出来たし、久しぶりのウイリーシャクリが楽しめたので、今回の釣行もまずまずの満足の行く結果となった。


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