キメジも出る!相模湾本カツオ

まずまず本カツオです


  1. 日時:99年10月16日(土)
  2. 場所:葉山西沖
  3. 参加メンバー:上甲、友人1名
  4. 時間:午前6時00分〜午後2時00分頃
  5. 潮時:小潮


釣行記

●まだまだカツオの相模湾
今年の海はおかしいのだろうか。10月の半ばになってもカツオが釣れているし、各地で始まっているはずのワラサはまだ気配もない様子。そう、海はまだ夏なのだ。
この異例のロングランのカツオ、8月は1kg弱程度の小型だったが最近は平均で1kgオーバー、中には3kg級も交じり、脂も乗ってきて旨いということ。では、ということで今シーズン3度目のカツオ釣りに出ることにした。

今回は初心者の友人を誘っての釣り。クーラーも持っていない友人なのでいつもの50Lクーラーの他に会社の釣友からもらったイグローの56Lも持って行く。いっぱいになるくらい釣れればいいが・・・。

今回は船宿に葉山・あぶずる港のまさみ丸を選択した。湘南の中では比較的すいているし、船宿感じもよいからだ。ちなみにまさみ丸は愛正丸とは親戚みたいで、両船宿で1隻出しになったりすることもよくあるのだ。

●なんと1番乗り
当日は東名横浜を降りそびれて厚木ICまで行ってしまったりという失敗をしてしまい、船宿には4時半過ぎに到着。ちょっと遅かったかなあ、と思ったが、船にクーラーを置きに行くと客はミヨシにルアーマン数名。それも中乗りさん達の様子。なので右舷トモから2名分の釣り座を確保できた。ラッキー。船長が船の前で待機していて、釣り座にはすぐにコマセが準備された。竿釣りもやりたいんですが、というとオキアミブロックも用意してくれた。小さ目のブロックで1つ300円也。

友人には船宿地図を渡してはおいたが、どうやら迷っている様子。なんとか携帯で誘導して港に到着したのは5時半前。既に船着き場横の駐車場は満車で、ちょっと離れたヨットハーバーの駐車場へ入れることになった。それから受け付け。待合所にいた船宿に人に話しを聞くと、昨日は不調だったがトップは18本。オキアミ餌で結構上がるとのこと。ハリスも2m程度と短めがよいそうだ。

とりあえず、クーラー2つに購入した氷(300円でバケツ1杯の砕氷)を入れて積み込んでおく。準備しているうちに定刻6時になり出船となった。結局船中10名と釣りやすくコマセの効きやすい適度な人数となった。これもラッキー。

●沖はやや海悪い
朝方は北風がやや強く吹いていたが、日が出てくるとそうでもなくなった。が、船が沖に出ると北風がまた強くなり、海も結構波立ってきた。釣り座ではしぶきをかぶるので船尾に待避し釣り場への到着を待つ。

1時間ほど西へ走ったところで船はスローダウン。ナブラは見えないが、近くにはポツリポツリとカツオ釣りらしき船が見える。しばし反応を探した後に開始となった。

まずはカッタクリ。友人は貸し道具にウイリー。ハリスは12号を使用。私は自前のカッタクリ道具にハモ皮のバケを使用した。ハリスは12号。

●最初はカッタクリ
まずカッタクリの方法を友人に伝授するが、なかなかうまく行かない様子。みかねた船長が「竿釣りの方がいいんじゃない?」とアドバイス。素直にしたがって準備をする。友人にはPowerKong50-240の竿、ビシは50号サニービシLサイズ。ハリス10号にヒラマサ針13号。クッションは3mm径50センチとした。
竿釣りのタナは10m。全員でタナを合わせることで、かつおの群れが通過する時にアタリが出るそうだ。ちなみにカッタクリは上から15mまでをやってという指示であった。

●竿釣りに分あり
しばらくカッタクるがアタリはない。と思ったその時、友人隣りの中学生くらいの男の子の竿が曲がった。彼もオキアミ餌の竿釣り。懸命に竿を立てている。ビシが見えて来たところで船長と中乗りさんがフォローして無事キロオーバーのカツオが取り込まれた。すると左舷の方でもなにやら当たったようだ。と、タナをとった直後の友人の竿が海面に突っ込んだ。友人もその強い引きに圧倒されながらもギリギリとリールを巻いている。隣りの男の子と同じように船長と中乗りさん、それに私がサポートして無事1.5kg級のカツオをゲット。ちょっと船酔い気味だったようだが、それもこの一撃で吹っ飛んだそうだ。
本カツオゲット!

これを見て私も竿釣りに変更。竿は最近買ったAgly Stick Tigerを使用した。仕掛けは友人のものと全く一緒である。タナ下1mまで落として軽くコマセを振って指示ダナ10mで待つ。しばらく手持ちで待ってキーパーに置こうとした瞬間に竿先がフワフワし始める。竿先は下に向かって突っ込んだところでガツンと合わせ。乗った!ドラグはガチガチに締めてあるのでギリギリとリールを巻くと浅いのであっという間にビシが見えてきた。

●ビシが頭上に!
ビシがちょうど水面にある時、カツオが思いっきり突っ込む。その瞬間針が外れた。危ない!反動で竿が戻りビシも空中に跳ね上げられる。とっさに腕を伸ばしで上の方にやり、ビシを上に逃がしてやると、道糸が船のロープに絡まってビシ直撃による事故は防げた。カツオやメジ釣りの場合、このようなことがあるので取り込み時は要注意である。

●何とか本カツオを竿釣りでゲット!
気を取り直して再投入。と、友人に再びヒット。カツオに振り回されながらも2尾目をゲット。と、置竿にしていた私の竿にもアタリ。すかさず竿とって応戦。ぐーんと突っ込むが、ハリスとクッションを信じてギリギリ巻く。ビシをとってハリスを掴む。この瞬間、またカツオが走る。なんとかかわして船長のタモに収まったのは1.3kgの本カツオ。前回よりもかなり大きくなって旨そうだ。

●水面でもカツオ、一本釣り開始
血抜きをしてハリスを点検した後に投入。またミヨシの方で食わせたようだ。と、ここで道糸をガイドに一つ通し忘れていることに気がつく。コマセ詰め換えの時に、テンビンをはずして糸を通し直す。通し終わってテンビンを連結しようとしたその時、ハリスが走ってクッションが伸びた。水面でカツオが食ったのだ。そのままハリスを掴んで一気に抜き上げる。「水面で食ったよ」と船長に伝えると、船長は一本釣り用の竿を持って船首へ。散水して一本釣りを始めた。しばらくするとミヨシの方でボンボンカツオが落ちる音がし始める。だいぶカツオも群れも浮いてきたようだ。が、何故かカツオは私の竿には食ってこない。

●塩イワシにはシイラ
試しに持参した塩漬けイワシを使ってみる。顎の下から上に針を抜いて投入。しばらくすると竿先が突っ込む。合わせをいれてやりとり開始。また海面で走られて四苦八苦。タモを構えた中乗りさんが「シイラだ、シイラ」。そう、食ってきたのは70センチ級のシイラであった。白身の旨い魚なのでキープしておく。

この食いも1時間すると落ち着いた様子。アタリがなくなってしまった。ここで船長は移動を決意。が、何個所かを転々とするがどこもカツオの回遊は見られない。ちょうど潮止まりの時間ではあるが・・・。

 後半は凪でした。

●キメジゲット!私はバラシ・・・
10時頃、移動した先で置き竿で待っていると、友人隣りの男の子の竿が曲がった。ただこれはシイラ。と、友人の持ち竿がひん曲がった。「これはさっきまでのとはちがうぞ〜」と相当強い引きに泡を食っているようだ。確かに突っ込み方がカツオよりも激しい。更に良型のカツオかも。竿尻を下腹に当てさせてファイティングポーズを取らせる。しばらくしてやっと上がってきた。船長が糸を手繰り、中乗りさんがタモを構え、わたしが竿先を誘導する。4人ががりの取り込みだ。「お、キメジだ、キメジ」無事取り込まれた魚は何とキハダマグロの子供のキメジ。子供と言っても大きく、後検量で3kg弱。通りでよく引いたわけだ。

と、キメジを上げた興奮に浸っていると、わたしの竿も突っ込む。これもさっきまでのカツオとが違う強い引き。「キメジだ!」と叫んだ瞬間、竿先のテンションが消えた。しまった、バレた。と、横の友人はまた竿を曲げている。これもなんとキメジ。さっきより型は小さいが2kgはありそうだ。

●友人は好調
キメジフィーバーが終わると今度はカツオだ。次々に竿が曲がる。友人にもヒット。これはシイラだったが、取り込み時にハリス切れ。友人は非常に残念がっていた。針を結び直してあげている間も周りではぽつぽつあたっているようだが、わたしの竿はアタリが遠い。潮上なのだろうか?友人はまた良いアタリがあって3kgありそうなカツオをゲット。うむむ、私としては複雑な心境・・・。

やっと私にもアタリ。やりとりを楽しんでいざ取り込み、ところがこれも海面で走られてクッションが伸び切ったところで針はずれ。次も当たったが同じようなバラシ。更に次も巻き上げ途中でバラシ。ここまでバラすとなかなか釣果は伸びないものだ。

しばらくはアタリが遠いたが、またアタリが訪れた。これは今までより引きが強い。キメジか?と思ったが海面に現われたのは本カツオ。無事2kg級がタモ取りされた。

 キメジに良型カツオゲットの友人

●誘いが命、だった。。。
よく観察すると左舷トモの人は常に竿を曲げている。同じオキアミ餌の竿釣りだ。背後からよ〜く釣り方を見ると、つねに餌を動かして誘っている様子。コマセの打ち返しも早い。そうか、誘いか。と、指示ダナの前後2mをシャクリの要領で誘ってみることにする。と、すぐにアタリが出た。食った!と大きくアワセを入れてみるが、見事なすっぽ抜け。

●バラシまくり
めげずにやや早い誘いを繰り返す。すると竿先に違和感。すかさずアワセを入れてみるとググーンという手応え。来た!とヤリトリ開始。が半分ほど巻いたところでどうやらオマツリした様子。ズズズ〜と道糸が擦れる感触が伝わる。ああ、そんなに引っ張るなよ、と思った瞬間、竿先がふっと戻る。またもバラシである。キーパーに掛けて巻き上げるが、どうも竿先がまだ重い。お、もしかしてまだ魚が付いていたか?とハリスを手繰る。どうやら逆弦の人とオマツリしたようで船長がほどきにやってきた。左舷の人にはゆるめてもらって魚を取り込もうとするがよく見ると左舷の人の仕掛けに私の針が引っかかっていただけ。やっぱりバラシだったのだ。残念。

いつの間には風も止み、快晴。気温も上がり夏の陽気。合間に飲むビールが旨い。天気予報では曇りだったんだが・・・。

結局これでカツオとキメジの時合いは終了した様子。12時前になると船長は今度は東へ船を進めた。帰りがてら群を探すのだろう。15分ほど走ったところでスローダウン。「やって〜」の合図で仕掛けを落とす。近くにはイワシを撒いて散水している船でポツポツカツオを上げているようだ。

●ヒラソーダは入れ食い
友人の竿にアタリ。が、明らかに引きが今までより弱い。案の定これはヒラソーダ。が1kg級と良型なのでキープしておく。海面を見てみると青い影が結構走っていることに気が付く。あれは本カツオだろうか、ソーダだろうか・・・。と、友人となりの男の子の竿に本カツオが掛かる。おお、カツオ、まだいるな。

●最後はカッタクリとジグで遊ぶ
私の竿にもアタリ。すんなり上がってきたのはヒラソーダ。コマセにつられたソーダが海面近くまで上がって来ているのが見える。ビシを下ろすとその周りに群がっているのも確認出来るほどだ。
塩イワシを付けて軽く誘う。するとヒラソーダが針掛かり。コマセに付いたヒラソーダの活性は非常に高い。試しにジギングもやってみたがこれは不発。コマセ撒かないとだめなようだ。
ここでウイリーバケのカッタクリにチェンジ。10m下から軽くカッタクルとすぐにアタリが出る。やはりヒラソーダ。しばし入れ食いを楽しむが、あまりたくさん釣っても仕方ないので途中からはリリース。何とか本カツオが掛からないものかと続けるが最後まで本カツオは姿を見せなかった。
結局このまま1時に終了となった。

<釣果>
本カツオ 1.3〜2kg 3本
シイラ  1.3kg 1本
ヒラソーダ 1kg級 8本(キープは5本)

帰りは凪の海を快調に飛ばして帰港。クーラーの魚を友人と分け合って帰宅の途についた。

●反省
カツオの竿釣りは今回初めてであったせいか、取り込みの失敗などがかなりあって釣果は全体に伸びなかった。クッションをとったり、ビシを手に取るのではなく、竿先いっぱいまで巻き上げてハリスを掴んで一気に引き抜く。またはカッタクリ道具でオキアミ餌でやってみるとかいくつかバラシ回避策を後から思いついたが、釣っている時はなかなかそこまでやる余裕もなかった。まだまだ修行が足りないな。

釣ったカツオも船上ではもっと大きな感じがしたが、帰宅後に検量したらこんなものであった。昨年釣った3kgのカツオが大きかったことが改めて分かった。そういえば、左舷側では4kg級のカツオのバラシがあったとか船長が叫んでいたが、4kgとなるとどんな引きをするのだろう?もう今シーズンは無理かなあ。


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