一時は入れ食い、城ヶ島沖イナダ

型はまずまず


  1. 日時:99年9月23日(祝)
  2. 場所:城ヶ島〜剣崎沖
  3. 参加メンバー:上甲、ベルデ伊藤
  4. 時間:午前6時00分〜午後12時30分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

●今年もイナダは不調?
相模湾のイナダは今年も今ひとつである。昨年も不調であったイナダであるが、今年も出だしこそ良さそうな感じだったが2週間持たず釣れなくなってしまった。ちょうど良いタイミングで小さめのカツオの群が相模湾に入ってきたおかげで相模湾一帯の船宿はカツオ狙いの船を出して凌いでいる。このカツオも相模湾にとどまり続けてはや1ヶ月。相模湾では亀城根周辺でイナダの模様が出始めた。と同時に剣崎沖でも良型のイナダが釣れ始めた。そろそろワラサが釣れ始めても良さそうな時期なのだが、イナダを狙いながら、ワラサの模様が出たらすぐに切り替える算段なのだろう。

今回は久しぶりにイナダを狙いに行くことにした。情報によれば、亀城根は数は出るが型は今ひとつ。剣崎の方が軒並み1kg超サイズなのだそうでこちらに的をしぼった。船宿は去年もワラサでお世話になった剣崎間口港の「喜平冶丸」を選択した。

今回同行のベルデさんを迎えに行ってから船宿には4時過ぎに到着。船の座席表には既に4隅を中心に既に10名程度の記名がある。空きのある左舷ミヨシ寄りと右舷トモ寄り。どちらにしようかちょっと迷った末、ワラサはミヨシ有利が多いので左舷ミヨシ3番4番に席をとった。

しばらく船宿でコーヒーなどを頂いて船長に仕掛けや釣り方のコツを伺う。オキアミ餌でハリスは4〜5号で1〜2本針。ハリス長はせいぜい3ヒロ程度がよいそうだ。また水深は30m前後で場合によっては上からタナをとるとのこと。基本的には手巻きリールで事足りそうだ。

5時頃に女将さんに促され支度を始める。宿の前でオキアミブロックを2つ購入。1つ800円なり。やはりコマセはオキアミの方がよいそうだ。

定刻5時半過ぎに右舷6名、左舷7名を乗せて出船。港前でしばし待機。6時と同時に僚船ともどもロケットダッシュ。一路城ヶ島沖を目指す。

15分程走ったであろうか、船団が見えてきた。この中に混じりしばし反応を確認下のちに開始となった。ハリス5号3ヒロにマダイ針8号の2本針。ビシは80号Lサイズ。クッションは2mm径50センチ。竿には50号負荷の2.4mのアルファタックルのPowerKongを使用した。

●船中1号ゲット!
タナは上からだと20〜30m程度。下からだと7〜8mを指示されることが多かった。まずは指示ダナ20mなので、30mまで落としてからコマセながらタナへ。1投目は空振り。2投目、指示ダナは18〜20mに上がる。タナを取った直後にモゾモゾとしたアタリ、その後ギューンと竿先を持って行かれた。「食ったよ〜」とアワセを入れながら叫ぶ。すかさず船長から「何mで食った?」とくるので「19m!」と答える。イナダの引きを堪能しながら船長の出すタモに収まったにはこの場所ではやや小ぶりの37センチのイナダ。船中1号だ。

●一荷の連続も
これを皮切りに船中ぽつぽつとイナダが上がり始めた。ベルデさんにもヒット、がこれはカワハギ。その後はウリンボ。しかしその後、まるでワラサのような引きで上がって来たのはイナダの一荷。ベルデさんは直後にも一荷でイナダを上げる。非常に効率がよい釣りだ。
やはりイナダはコマセに突っ込んで来ているようで、アタリのほとんどはタナを取った直後か、再度ビシを落としてコマセを振り直した直後に出る。また餌取りやソーダも回っており、2分程度で手返ししないとイナダは針掛かりしないようだ。

 良型イナダも

●ソーダとオマツリで時合逃す
3〜4尾イナダを取り込んだところでどうやら大型の群が回ってきたようだ。あちこちで1kgは軽くオーバーしているような太ったイナダが上がり始める。が、こういう時に限って私の仕掛けは落下途中にソーダに捕まってばかり。ソーダに捕まること数回、やっとビシがタナまで落ちた。が、今度はベルデさんの隣りのおじさんの掛けたイナダが私の道糸に絡みつく。イナダが取り込まれるまで身動き出来ず、ほどけてから糸ふけを取るとグングンという引き。タナよりかなり下にビシは落ちていたはずだが?と半信半疑で上げてくると道糸が船下に入り始める。今度は逆弦の人のイナダが道糸とハリスにグルングルンに絡んでしまっていた。これがほどかれるのを待つこと5分程度。仕掛けは切ってしまったので、ハリス4号の新しい仕掛けに換えて投入。タナを取ると久しぶりにイナダのアタリと引き。が5m巻いたところでふっと軽くなった。なんとこれは枝針がハリス切れを起こしていた。そんなに無理はしなかったのできっとハリスに傷があったのだろう。枝ハリスを切って仕掛けを落とした頃には7時を回り時合は去ったようだ。

●オマツリ対処は迅速に
昨日は8時くらいまでは食っていたという船長の話であったが、今日は祝日で船も多く、早い時間にイナダが飽食してしまったのだろう。しかし時合の時はイナダの取り込みは速やかに行って欲しいものだ。少なくとも他人をオマツリに巻き込んでしまったらハリスを切るなりして迅速に対処して欲しい。針を飲まれているからと言って魚から針をはずすのに時間をかけるのではなくて、一度ハリスは切ってオマツリを解消してから針を結び直すのが正解だろう。ちょっとこの時点で頭に血が上ってしまった。結局ソーダの邪魔とオマツリでこの良型イナダの時合を逃してしまった。

●剣崎沖ではマダイも
8時過ぎ、船は大きく北に走り剣崎沖へ。城ヶ島沖は凪であったが剣崎沖は北東風をまともに受けてやや波だっている感じである。ここは潮が速いのでタナの指示は上からとなった。と、隣りのおじさんの竿が大きく曲がっている。おお、ここはイナダがいるぞ、と気合いが入る。「お、マダイだ、マダイ。タモ、タモ」とそのおじさんが叫ぶ。海面にはピンクの良型マダイが浮かんでいる。慌てて私がタモ取りしたのは目測2kg級の綺麗なマダイであった。この場所ではイナダはポツリポツリと忘れた心に上がる程度。ベルデさんは良型イナダの後、キロ弱のマダイも上げていた。

クーラーの中にはこの時点でイナダが5尾。どれもキロ程度で良型とは言えない。しかもこの船の数、釣り人の数。あとは食い気のあるイナダが通りかかって食ってくれるのを待つしかないだろう。

●食い渋り対策でやっと1尾
ということで、短竿の手持ちを諦め、キャロナック50−330と電動リールにタックルをチェンジし置き竿釣法に切り替える。短竿の置き竿だと竿先が跳ねてしまい、不自然に餌が踊ってしまうと思ったからである。また、この場所はほとんど餌取りがいないようなのでチモトに緑の蛍光玉を装着した。
タックルをチェンジして数分後、気が付くと竿先が海面に突っ込んでいる。すかさず竿を取ってやりとり開始。柔らかい竿だけにイナダの引きはかなり楽しめる。あまり楽しんでいたせいか隣りのおじさんから「もしかしてワラサか?タモ用意しようか?」と言われてしまい「いや、そんなに大きくないからいいです」と丁重にお断りする。そして浮かんだのは今まででは一番の型のイナダ。無事抜き上げることに成功した。

そしてこの後再び沈黙。9時半頃には城ヶ島沖へ戻る。状況は変わらず再び剣崎沖へ移動。忘れたころに誰かにイナダが掛かるという状況が続く。

●いろいろやるも不発
餌を追わないなら魚の鼻面で餌を動かして反射的食いで食わせてやろうと途中、ウイリーシャクリに仕掛けとタックルを変更してみたが効果なし。最後にはハリスを3号針をチヌ3号まで落としたが最後までアタリが訪れることはなく、12時半に終了となった。

 割と太っています

<釣果>
イナダ 38〜46センチ(0.8〜1.2kg) 6尾

平日の釣果からすると非常に不本意な成績であるが、あとから聞いたらトモの方では1本しか釣れてない人もいたようだ。面白いことにベルデさんの隣りのおじさん2人組はオキアミコマセを使わずにそこそこの成績だったようだが、その2人の隣りのトモの人が1尾。きっとこのおじさん達がオキアミコマセを使わなかったからであろう。うまい具合に人のコマセで釣果を得た例であった。

それにしても早くワラサ来ないかなあ。


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