竿が曲がるも・・・銭洲ライト泳がせ初挑戦

快晴、凪。しかも僚船なし


  1. 日時:99年8月31日(火)
  2. 場所:銭洲
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前7時00分〜午後1時00分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

●ライト泳がせ初挑戦!
今年4回目の銭洲である。しかもライト泳がせタックルデビュー予定の釣行である。まだ未体験のライト泳がせをいきなり一人でとび島丸から行く勇気もなかったので、船宿は下田の龍正丸を選択した。本当は30日月曜日の釣行の予定であったが、他の釣り人のキャンセルのおかげで31日に順延。場所も御蔵島か銭洲かよく分からない状態であった。
30日の夜7時過ぎに電話して釣行場所と集合時間を確認する。電話に出たのは息子の豊船長の様子。
「場所はどっちですか、銭洲、御蔵?」
「えっとねえ、明日は御蔵だよ。銭洲でもいいの?」
「私はどっちでもいいですよ」
「う〜ん、じゃあ銭洲にしよう、銭洲です」
「じゃあ、集合は3時ですね」
「そう、2時半頃来て下さい」
「分かりました」
ということで電話を切る。亀城根での釣りの疲れを引きずっていたので少しでも出船の遅い銭洲の方が楽ではある。

●急遽御蔵→銭洲?
夜11時頃に出発し、下田の港には2時頃に到着。既に船の周りには数名の人がいたので挨拶しつつ、あいていた左舷ミヨシに席をとる。「船長遅いなあ、寝坊しているのかな?」と言うので「いや、今日は銭洲って言ってましたよ」と答えると「7時に確認した時には御蔵って言ってたのになあ」とのこと。やはり私の電話で変更になったようだ。

そのまま準備をしつつ船長達の到着を待つ。3時過ぎにまず中乗り船長の斎藤さんが到着。電気が灯ったのでベッドを確保。ほとんど準備は終わっていたので、そのままベッドに潜り込んでいると、3時半過ぎに船が動き出し、凪の海を進んでいく。何時の間にか眠りに落ちる。

次に起きたのは6時半頃。既に他の人はベッドにいない。起き出していくと同時に「はい、起きて準備して」というアナウンスが入る。外は快晴。照り付ける日は相当暑い。

●7時前に投入・・・?
まずはシマアジ狙いで五目のタックルをセット。「着いたらすぐやるからねえ」と船長。もうネープルスは目の前である。7時開始だよなあ、と思ってぼちぼち準備しているうちにネープルス周りに到着。すると「はい、いいよ〜」の合図。あれれ、まだ6時40分だよ〜と思ったが、どうやら今日は銭洲に来ている船はこの龍正丸1隻だけらしい。ならば協定の7時まで待つ意味はないのだろう。慌ててコマセを詰めてオキアミを付けてシマアジ仕掛を沈めた。

指示ダナは12〜20mの間をめぐるましく変動する。時にはタナ下7〜8mから、ある時は底からとシマアジシャクリをやってみるが、本命からのアタリは遠い。どうも底付近は餌取りも多いようで、上の方でムロアジすら掛からない状態だ。

●チビムロにカンパチ!
と、トモの人が「チビムロとれたよ〜」。この人は左舷胴の間の親父さんと親子連れでの銭洲である。チビムロは複数釣れていたようで、この両人は泳がせ仕掛けを落としていた。

と、すぐに胴の間の親父さんに竿(おそらく七島泳がせ)が大きく曲がった。「ああっ、○○、○○(息子さんの名前)大変だ〜」と叫び、その息子さんが飛んできてリールを巻き始めた。割とすんなり上がってきたのは3kg級のカンパチであった。

これを見て、チビシマアジなど狙っている場合ではないと、新調のパシフィックスプリントとレバードラグ5000のライト泳がせタックルの準備に入る。もちろん、ムロアジを釣るテジの準備もだ。

その準備の最中にトモの息子さんの竿が曲がる。ゴリゴリ巻いてこれも3kg級のカンパチ。おお、カンパチの調子がいいではないか。

●なかなかチビムロ獲れず
初のテジ(手釣り道具)によるムロアジ獲り。これがなかなか難しい。ビシは80号のサニービシFLサイズ。これに2mm径30センチのクッションとハリス、幹糸とも太めのサビキを付ける。軽くコマセを詰めて10mくらい沈めて誘う。しかし釣れてくるのは良型のムロアジばかりで20センチ級のチビムロはなかなか獲れない。

それでも何とか2尾のチビよりやや大き目の24〜25センチのムロが獲れたのでこれを泳がせて置き竿にする。傍らでムロ獲りは続ける。
ライトの仕掛けは先糸50号1ヒロ。錘は150号。ハリス30号2mにカットゴリラ3/0をチューブ補強付きで南方延縄結びで結んである。

●泳がせヒット!しかし・・・
チビムロがなかなか獲れず苦戦し続けて1時間。見ると私の竿先はフワフワしている。おおっ!と竿を手持ちに換えて構えたところで竿先がズギューンと突っ込んだ。おもむろに合わせを入れるとキツメに締めたはずのドラグが滑って出て行く。両手で竿を支えるので精一杯でなかなかリールが巻けない。
「ゆっくりやっていいからね」と船長。いくらかずつ糸を巻き取って行くが、時折見せる強い突っ込みに「これは良いサイズだ。タモじゃだめかもよ」と中乗りの斎藤さんはギャフを持って待機してくれている。

5分程度ファイトしたであろうか、やっと残り10mを切った。ポンピングで締め上げていくと海中にゆら〜と白い影が見えてきた。「でかい!」と斎藤さんが叫ぶ。確かにでかい。あと5m、あと3m・・・しかし水面に近づくにつれ、魚の様子がおかしいことに気づく。平べったいのだ。「ああ、こりゃエイだ」何と畳1畳分くらいはありそうに見える巨大なエイであった。この瞬間からガックリとくる。このエイはハリスを切ってお帰り願った。

このファイトのせいで両腕ともパンパン。足はガクガクである。いやはやなんてこったい。

●テジにシマアジも
この後はかなり島に近づいて浅い時は8mダチでチビムロ獲りをやってみるが、チビサイズはなかなか浮いてこない。その替わりに、30センチ弱のチビシマアジがサビキに食ってきたりして強い引きを見せてくれたりした。

若干のムロを確保してから、やや沖合いに出てカンパチを狙うが時間が過ぎるばかりでカンパチは食わない。ただ、ムロが暴れる気配はかなりあったのでカンパチはいるんだろう。ムロがやや大きいので食わないのであろうか?

海は終始凪ぎ。ただ、潮は相変わらず速いようで島影で潮が緩いところでしか釣りにならないようだ。

 小さいけどシマアジ

●お土産は確保
10時半を回ったところで船長はお土産確保のためと思われる移動を宣言。泳がせやってもいいし、ウメイロも釣れるとのことだ。私もしばらくは泳がせを続けるがムロが暴れることもなくなったので、11時頃に五目に変更。8号3ヒロ3本針にオキアミで狙ってみる。

指示ダナから7m沈めて3回に分けてコマセをふりつつタナへ。するとすぐにアタリが出る。これはウメイロ。しかし20センチちょっとという銭洲にしては小ぶりのものばかり。
この後はシマアジ1尾も交じり、大きなムロアジ交じりでウメイロがポツポツと釣れ、このまま12時半頃に終了となった。

<釣果>
ウメイロ 22〜28センチ 7尾
シマアジ 22〜30センチ 3尾
ムロアジ 大中小 30尾以上(ほとんどリリース)

帰りもベタ凪のせいか14時半過ぎには下田の港に戻っていた。ムロアジとウメイロと3尾のシマアジの入った50Lクーラーを担いで船を下り、支払を済ませると今回はメンバーズカードをくれた。何でも2年以内に10回乗れば1回分が無料になるそうだ。

巨大エイを釣った余韻はまだ腕に残っている。30号ハリスの強さを実感できたのが何よりの収穫だろう。今週はもう一度銭洲に出撃する予定だ。こんどこそカンパチを仕留めてやる!


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