初の潮濁り、大原沖イサキ

良型が多数交じりました


  1. 日時:99年8月7日(土)
  2. 場所:大原沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前5時00分〜午後11時00分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

久しぶりにあらかじめ釣り物を決めていない休日である。まずまず堅調な相模湾のマルイカにしようか、あるいは東京湾のマダコにしようか。この時期はこれという釣り物がなかなかないので釣りもの選びが難しい。金曜日の昼過ぎになっても決められず悶々としていたところに臼井丸のノブ船長から「潮濁り大型多数でイサキポツポツ18〜38尾」というメール。更に同日に臼井丸に突っ込んだMLの加藤から「ウネリあるが潮濁ってイサキ食い活発」というメールが入る。はるか沖の台風の影響のウネリは7日までは残る様子。ならば潮も濁ったままに違いない。気が付くと臼井丸に予約の電話をいれていた。

●わりとすいてそうな雰囲気・・・
当日は何の用意もしていなかったので、18時に会社をあがって帰宅。仕掛けを3組作り荷作りして22時過ぎに出発した。ところがお盆休みの始まりのせいか首都高速は大渋滞。結局大原には3時間以上かかって午前1時過ぎに到着。さっそく港に席を確保に行くと、そこにはMLの大野さんとそのお仲間の姿が。大野さんは右舷ミヨシ2番と3番を確保したそうな。見てみると左舷はミヨシ寄り3名、トモに1名のみ。私の読みでは真潮に南東風なので左舷のトモ寄りが有利。迷わず左舷トモ2番目を確保した。

宿の居間でしばらく仮眠。居間には前日船酔いしながらも18尾をゲットした大場さんらしき人が寝ていた。ちょっと蒸し暑く寝苦しい。ウトウトしていると時間は3時半。常連の細小路さんが起き出してきたので起床。そのまま港に向かう。

暗い中準備を進めてるが、置かれているクーラーの数はまばら。女将さんに今日はすいているの?と聞いてみると5人グループがドタキャンになったそうだ。しかも前泊のはずなのになかなか姿を現さないので船宿の方から連絡してみてキャンセルが分かったのだという。予約を入れて都合で行けなくなったのならキャンセルの電話を入れるのは常識だと思うのだが・・・。ということで左舷は6名、右舷7名、オオドモ1名の休日にしてはすきすきの14名での出船となった。

定刻の4時半に河岸払い。船はいつものように中速で沖に向かう。港を出た船は同じ方向に向かうでなく各自思い思いのポイントに向かうようだ。この臼井丸ものぶ船長のマル秘ポイントでここのところは釣果を上げているようだ。

 夜明けの海を進む

●おお、濁り潮
4時50分に船はスローダウン。しばし潮周りした後、5時前に「やってみて〜」の合図。あれ?まだ開始前では、と思ったらすぐに「あげて〜」の合図。どうやら潮の流れを見たようだ。道糸は斜めに入っていって潮は流れているようだし、何よりビシは2mも沈むと見えなくなる位の適度な濁り。大原にイサキ釣りにくるといつも澄み潮に泣かされる私としては感動的な海の状態だ。

開始協定時間の5時になり「やってみて〜15、6メーター」の船長の合図でスタートとなった。
前回は固めの竿を使ってコマセワークはやりやすかったが、良型でハリス切れということも数回あった反省からやや柔らか目の1.8mの30号負荷竿を使用。金網ビシ60号にテンビン、クッションは1.5mm径50センチ。潮濁りなので最初は市販のイサキ仕掛け(ハリス1.5号3m、金チヌ1号3本針)を使用した。餌は船宿支給のイカ短にバイオベイトとオキアミを持参した。
1投目は空振り。が、ミヨシ側ではイサキが上がっている。コマセを詰め替えて再投入。タナより2mほどビシを沈めてコマセを振りつつタナへ。アタリがなければチョンチョンとコマセを振って待つ。と、キューンというイサキの上品なアタリ。そのままごくゆっくりとリールを巻く、と更に強い引き込みを感じる。これは狙い通りのイサキの一荷。25センチ級とまあまあの型だ。次の投入でもダブル。次もダブルでダブルの3連荘。やはり今日は良い日にあたったのかも、と笑いが止まらない。
が、次の潮周りからはダブルでは食わなくなり、ポツポツの食いになる。それでも今まで大原イサキに比べれば格段に食いが良い。餌はイカ短とバイオベイト。バイオベイトの方が朝方は良いという噂もあり、基本はバイオベイトで気が向いた時にイカ短を付けることにした。

●大型はやはり上のタナを
潮は右舷のミヨシから左舷トモに流れている感じ。潮下の絶好の釣り座かと思ったが、イサキはミヨシから順に釣れてくることも多く、場所によっては下潮が上潮と逆になっていたのかもしれない。
途中からタナは船長指示マイナス50センチ〜1mとした。大型狙いである。やはりタナは低めに取ると中小型が来るようで、目論見通り中大型が食ってくる。
こんな感じは朝方は順調にイサキの数を伸ばすことが出来た。

 凪のようですが、ウネリあります

●中だるみ・・・
日が高くなると食いが落ち始めた。コマセをふった直後に食うことはほとんどなくなり、しばらくしてからアタリが出ることが多い。また、今日はウネリもあるせいか、そのため置き竿にしても結構食ってくる。誘う場合は、ここではタナをとった後にスッと竿先を上げてコマセて待つ、と竿先にクンとアタリが出る。ここで軽く合わせを入れる、とイサキが掛かるという感じ。

●船酔い続出
タナを高めにとっているせいかアジが掛かってくることは少ない。たまに掛かるアジは25センチ級と型もよく美味そうなのでキープしておく。
風は弱いが台風のウネリは結構高く、トモのおじさんも途中でダウン。ミヨシの3人組みも船酔い気味でキャビンで休んだりしている。
私の右となりのお兄さんは終始ウイリー仕掛けで狙っていたが、ウイリーでも食うほど活性は高くないようで、イサキはほとんど掛からずアジばかり釣ることとなってしまっていた。空針仕掛けを進呈しようかと思ったが、ウイリーにこだわりがありそうな感じにも見受けられたので静観することにした。

●ヒラメの仕業?
上目にタナをとったところでアジらしきアタリ。アジ1尾ではつまらないのでそのまま追い食いを待つ。アジがばれてもイサキが付けば御の字だ。と、狙い通り強くひき込みが後にやってきた。巻き上げ始めると相当な重量感。ドラグを調整しながら慎重にやりとりする。イサキなら相当な大型にちがいない。普段の倍くらい時間をかけたであろうか、やっとビシが見えてきた。とそこで急激で強烈な引き込みが。思わず竿先を下げる。ドラグがうなって糸が出る。4〜5m出たであろうか、そこであえなくハリス切れ。上げてみる大きなひっかき傷を負った25センチ級のアジが針についていた。きっとアジに食いついていたヒラメが船を見てアジを放して海底に戻ろうとした時、下針に体が引っかかってそれで糸が出たのだろう。残念。

 噛み跡のついた25センチ級のアジ

9時の時点でイサキは24尾。小型(と言っても25センチ級)は数えるほどでほとんどが30センチ級。3割くらいは35センチ級の大型。まずまずの成果を船長に報告しに行く。
「じゃあ上甲さん、あと6尾は釣らなきゃねえ」と船長。あと2時間あるし、このペースならそれくらいはわけがないとこの時は思った。

●やはり潮澄む・・・
しかしこの後は極度の食い渋り。潮もだんだんと澄んできた。オキアミ餌を試したり、イサキ針(白)にしてみたりといろいろやってみるが釣れるのはたまにアジという時間が続いた。それでも根気よくチョコチョコ誘っていると時々竿先を絞るイサキの魚信。25尾目につれたのは思わずタモ網ですくった本日最大級38センチのオスであった。

 当日の最大級

天気もよく快晴。最近は日焼けオイルを塗っておくと後が楽ということを覚えて顔や首、腕には数回塗っている。こんな私の姿は正統派釣りオヤジからみるとおちゃらけた奴に見えるかもしれないなあ、などと思う。暑いので当然ビールが美味い。だんだんとだらけてきて置き竿のままにしてしまう時間も長くなってきた。後から考えるとこれがいけなかったようだ。

結局この後は1尾を追加したのみで終了時間の11時を迎えた。
<釣果>
イサキ 25〜38センチ 26尾
マアジ 20〜25センチ 15尾程度
考えてみれば大原のイサキで20尾を突破したのは初めてのこと。素直に喜んでしまった。釣果的には平均だった模様。

帰りの船中でイサキ釣りの第一人者の細小路さんと歓談。なんと50尾以上釣ったそうだ。ありがたいことに渋い時の誘い方などを伝授してもらった。今度試してみよう。基本はコマメな誘いにあるようだ。置竿ではやはり数が伸びないはずだ。

ちなみに大原のイサキ、白子、真子とも大きくまだハタキには入っていないようだ。もうしばらくはイサキ釣りは楽しめそう。例年より1ヶ月程度遅れている感じだ。

目標の20尾オーバーも達成したし、これで今シーズンの大原のイサキは終了にしようと思う。が、21日にはMLの夏祭が大原で行われる。午後のハナダイの仕立なのだが、イサキがまだ釣れているようなら午前のイサキの船に乗ることは確実だろう。


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