シマアジもゲット!銭洲の小物好調

ネープルスだあ


  1. 日時:99年7月24日(土)
  2. 場所:銭洲海域
  3. 参加メンバー:上甲、ベルデ伊藤
  4. 時間:午前7時00分〜午後12時30分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

銭洲にカンパチが回り始めたらしい。しかも泳がせタックルがいらない2〜5kg級が中心。しかもシマアジまで釣れている様子。そんな折り、いつも一緒のベルデさんより「24日、銭洲どお?」とのお誘い。利島沖メダイにリベンジという考えもあったが、ここはやっぱり青物、ということで銭洲行きを決めた。船宿はベルデさんが予約してくれたが、とび島丸はお盆まで土日はいっぱいだそうで、下田の龍正丸から初出船となった。

今回の第一目標はまだ顔を見たことがないシマアジ。それにカンパチ。ベルデさんはライト泳がせタックルも持参するとのこと。

狙いものは、朝一番はネープルス周りのシマアジ、カンパチ。その後五目で様子を見てまたネープルス周りだろう。五目はイサキ中心のようなので6号3本針仕掛けも用意しておいた。シマアジはハリス8号オキアミシマアジ16号の2本針。クッションは2.5mm径50センチ。ハリス1ヒロで上から50センチ程度のところに枝ハリス約20センチを出す。五目は6〜8号ヒラマサ12号の3本針で編み付けで枝を出す。クッションは2.5mm径1m。あと、身餌カンパチ用に10〜12号ハリスにヒラマサ14号を結んでおいた。

これらの仕掛け作りなどに追われ前日の木曜日は睡眠不足。東京を11時過ぎに出発し下田に向かうが、途中結構睡魔との闘いが激しかった。が、下田に近づくにつれ元気になるのだった。

集合は3時だが、2時には港に到着。すぐに龍正丸はみつかり、遠征船を確認。釣り座は先着順なのでまずはクーラーを置きに行く。右舷トモから2名と胴の間に1名。左舷はトモから3名分が埋まっている。コマセ五目なら右舷!という経験から右舷の胴の間の人からトモ寄りを2名分確保する。

●氷が・・・ない?
この後港の明かりで竿に糸を通したり、竿を竿穴に固定したりして時間を過ごすとあっという間に3時。軽トラにのった船長と助手が現れる。噂通り、若くてかっこいいお二人である。氷蔵庫だけがどうしても分からなかったが、聞いてみるとやはり「これではないか?」と思っていた白い大きな箱がそうであった。フタをガゴーンとあけて上から身体ごと入って氷を取り出すのだが、大型の氷が2つしかない。私が50L、ベルデさんが96Lイグローで到底これでは持ちそうにない。助手の斎藤さんに聞いてみると「氷はこれしかない」とのこと。まあ、釣れてから考えればいいかな。

キャビンが開いたのでばずはベッドを確保に走る。と、「そんなに慌てなくても全員ベッドに寝られるよ」と船長。本日は7名乗船だそうだ。ベッドは12名分に後のキャビンのシートに2名寝られるようになっているのだ。私は遠征船では初めて下段のベッドを確保。

右舷胴の間はその斎藤さんの釣り座だったらしく、我々2名はミヨシの方に行くように指示される。ちょっと海の状態が心配だったが最近は船酔にも自身が出てきたこともあり、進んでミヨシに陣取ることにした。竿を固定し直しバッカンは張り出しの平のところに、クーラーは足元においておく。カッパと長靴はキャビン前の通路においておく。

●南西風の往路はややシケ
そうこうしているうちにモヤイが解かれて出船。ねむかったこともあり、即座にベッドに横になり眠りに落ちた。が、30分ほどで目が覚めた。船が上下に結構揺れている。思った通りの南西風の影響で時々身体が宙に浮く感じ。しかし、アネロンを服用したせいもあって気持ち悪くなることはなく再び眠りに落ち、次に目が覚めたのは6時過ぎであった。
銭洲到着まではまだ間があるはずだが、この時間までになるとワクワク感で眠れなくなるのだ。はやる心を押さえながらベッドで到着を待つ。6時40分、エンジンの音が落ちた。操舵室から漏れる日差しが眩しい。またやってきたぞ、銭洲!。

6時50分、「いいよ、仕度して」の合図で釣り座に向かう。既にカッパの下と長靴は着込んである。ちょっと波があるが、これくらいの方が青物にはいいはず。しかも眼前にはネープルス群礁が。これがネープルスかあ、初めて目の前に来たぞお。

●まずはシマアジ
ちょっと揺れるミヨシで準備開始。朝一番はシマアジかカンパチ。私はシマアジ狙い。ビシはとりあえずビッグ100号にした。ドラグも調整し、コマセを詰めて準備万端。時計に目をやると6時57分。あと3分。この緊張感がたまらない。
「はい、やって。28m」の合図で開始となった。シマアジは底からウイリーシャクリの要領でコマセをガンガン撒きつつ15mくらい仕掛けをシャクリ上げるのが基本ということなのでその通りにする。着底すると底は40mちょっとのようだ。

●おお、シマアジ!
と、まずは横のベルデさんにヒット。そんなに大きくはなさそうだ。が、無事斎藤さんのタモに収まったのは小さいながらもシマアジ。いきなりの本命に私の腕にも力が入る。斎藤さんも掛けたようだがあえなくバラシ。直後、底から7〜8mしゃくった私の竿にアタリ。軽く合わせると手応え。グングンと走る感触が伝わる。なんだろう?ウメイロ?ムロアジ?いずれにしてもそう大きくはなさそうだ。ビシを取って短いハリスを手繰るとイエローラインの入った幅が広い魚が。そうシマアジだ。無事ベルデさんのタモに収まったのは35センチのまぎれもないシマアジ。運良く上顎の堅いところに針が掛かっており無事にゲットすることが出来た。感動の1枚である。

 念願のシマアジゲット!

その後、左舷の方でもばらしたりしながら数枚上がった様子。私の竿にも再度アタリ。乗った、が3m巻き上げたところで竿尻をお腹に持っていった操作をしたところでバラシ。きっと道糸がたるんでしまったのだろう。無念。

●チビムロは釣れず・・・
この後は竿入れ直後のような活発なアタリはなく、数回島周りを潮周りするが、シマアジ、カンパチとも不発。朝一だけだったかなあ、と思っていると3度目のアタリ。今度もそんなに大きくはなさそうだ。タモに枝針が引っかかって危ういながらも何とかタモに収まったのはさっきよりやや小ぶりのシマアジ33センチ。魚を手にした時には既に口が切れてしまっていた。間一髪であった。
チビムロの回遊もないため、ライト泳がせはお預け状態のまま1時間が経過し、船長はイサキ中心の小物狙いを告げてネープルスを離れた。

●今度は小物
船長指示は3ヒロの2本針。ハリスは6号を選択し2本針とした。しばらく走ってから投入の合図。今度は指示ダナは20m前後。とび島のセオリー通り、指示ダナより7m落としてコマセを3回に分けて振りタナを取る。と、先に投入したベルデさんは既に掛けた様子。が、これはムロアジだった模様。私の方は、再度落とし込んでタナを取り直すとグングンというアタリ。結構な重量感で上がってきたのは35センチ級の銭洲サイズのイサキ。

●噂通り、潮かっとび
この頃から潮が速くなってくる。2枚潮気味でもあり、ベルデさんや左舷側とオマツリすることもしばしば。サミングしながら落として下さい、と船長指示。そういえば、ここのところは銭洲に限らず御蔵島、利島などは潮がかっとんでいて釣りにならないようだ。

ポツポツとイサキを追加するが、一荷で来るような食いはなくほとんど単発。たまに追い食いしてくるのはムロアジとの一荷。ムロアジも丸々と太って旨そうなのでこの時点ではキープしておいた。

餌取りも多いようで、魚がかからない投入の時には必ず餌が取られている。餌持ちの良いイカタンも使ってみるが、これには必ずムロアジが来てしまう始末。仕方ないので手返しを良く餌の点検をするしかない。

船宿支給の付け餌は品質が今一つでもろく崩れやすいオキアミであったが、別購入したLLサイズのオキアミ持参しておいて良かった。また強い日差しのため、ちょっと船縁にオキアミを置いておいてもすぐに悪くなってしまう。やはり予備のオキアミ餌は必ず持参した方が良さそうだ。

●ウメイロも好調、ムロが邪魔
潮も澄み加減のせいか、イサキの食いが今一つ。ひとしきりイサキを釣ったところでやや大きく場所を移動。指示ダナはほぼ一緒で28からだんだんと浅くなっていき最後は16mというパターンが多かった。今度はイサキよりもやや強いアタリと引き。が、4〜5m巻くとすぐに大人しくなる。やはりこれはウメイロ。斎藤さんなどは3点掛けでウメイロを上げたりしている。負けじとがんばると、これもなかなか一荷はないが、ポツポツと数を稼げる。
2つ付いたかな?と思う時はたいていムロアジが1つ付いている。一時はムロアジが邪魔をしてタナまで降りないこともあったが、タナまで降りてコマセを振ればウメイロが掛かってくるような感じだ。

朝一番のシマアジシャクリや、浅場での手返しの繰り返しでさすがにちょっと披露を感じる。置竿にしてビールを飲む。旨い。そういえば、銭洲の釣りでこのようにほっと一息つくなんてことはなかったなあ。いや、本当はもっと忙しい方がいいのだが、こう潮が速いと深場のポイントには行けないんだろうし、今日は小物に専念なのだろう。

ひときわ強いアタリ。そして引き。おお、メジナでも掛かったか、と慎重にやりとりするがこれも途中からは抵抗を見せなくなる。見えてきたのは赤い魚。でもタイの赤とは違う。これは40センチ級のイラであった。お帰り願おうかと思ったが、肛門から内臓がはみ出している状態であったのでやむなくキープ。白身の魚なので工夫すれば食えるだろう。

11時を回って釣りももう終盤。ネープルスはちょっと向こうに見えるが、今日はもう島周りはやらない気配。小物のお土産は十分なのでパンをかじったりしながらのんびりと釣りつづける。ベルデさんは何故かムロアジに好かれた様子。ハリス(8号)の問題か、はたまた赤のビーズ玉の問題か・・・?。

●結局、最後まで小物
最後に大きく移動。「ここは昨日シマアジ1.5kgが出たところ。モロコもいるしウメイロ、メジナもいるよ」とのこと。私はそのまま小物仕掛けで通したが、左舷側やトモの人達は泳がせでモロコ狙いだった様子。だが、その剛竿が海中に突っ込むことはなかった。

小物不調だったベルデさんもこの場所でムロの身餌でウメイロを連発している。イサキも時々あがって、このまま12時半過ぎに終了となった。
<釣果>
シマアジ 33〜35センチ(0.5〜0.6kg)2尾
ウメイロ 28〜34センチ 11尾
タカベ  28センチ 1尾
イサキ  32〜38センチ 9尾
ムロアジ 多数
イラ   40センチ 1尾

 結構な量釣れました。

道具を片づけてキャビンに戻るとありがたいことにおしぼりが用意されている。これが気持ちいいのだ。朝方にはうねりがあった海もこの時にはほぼ凪となり、張り出し部分で他のお客さん達と写真を撮ったりしてしばし談笑。その後冷房の効いた快適なベッドに戻って眠りに落ち、気が付くと15時過ぎに入港している最中だった。

●釣果はちょっとサバ読み・・・。
会計をすませて車に荷物を積んでいると女将さん(船長の奥さん)が来て「イサキとウメイロはいくつですか」と聞いてくる。この時は正確に数えてなかったので「ウメイロ15くらい、イサキ10くらいかな?」と答えておいた。実はこの釣果は竿頭だったらしく、マリネスの情報や翌日のスポニチなどで私の名前が掲載された。まあ、他の人は泳がせをやったりして終始小物狙いではなかったわけだからこの結果になったのだろう。あと、釣り座が潮下だったことも好釣果の要因であろう。

帰りは、もき丸にメダイ釣りに来ていた山崎さん一行と合流し、温泉に浸かって夕食を済ませた後、18時半頃に下田を出発。渋滞対策である。箱根経由で帰り22時過ぎにベルデさん宅に到着できた。

今回は残念ながらカンパチは出なかったが、チビムロが釣れればライト泳がせも面白いのだろう。やっぱり道具揃えてしまおうか?


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