澄潮ながらもまずまず、大原沖イサキ

4人分の釣果


  1. 日時:99年7月20日(祝)
  2. 場所:大原沖
  3. 参加メンバー:上甲他友人3名
  4. 時間:午前5時00分〜午前11時00分頃
  5. 潮時:小潮


釣行記

イサキをなめてはいけない。特に大原のイサキは難しい。水温の変化には敏感だし、潮の澄み加減にも釣果が大きく左右される。それ以前に今シーズンはイサキはずっと大原では不調だったのだ。
それがここ1週間くらいでやっと本格化してきた兆し。潮が濁った日などは良型中心にトップ40〜50尾を記録し始めた。こういう時は平日に突っ込むのが一番なのだが、そういう時に限って仕事がトラブル続きで休むわけにもいかず・・・。やっと大原入りが実現できたのが今回であった。

今回は友人3名と伴っての釣行。前泊なので、みんなに会社は早く切り上げてもらって、何とか23時までには全員が大原・臼井丸に集合した。するとMLの寺林さんや常連の細小路さんなどが釣り談義の真っ最中。混ぜてもらってしばらくは歓談。12時を回る頃に床についた。

翌日は3時半起床。まっさきに起きて友人達の道具の準備のために先に港へ急ぐ。港の駐車場にはいつもより車が少ないような印象だ。

●MLメンバーも同席
船に向かいのぶ船長に挨拶。席は右舷のトモ2番目から4つ。トモにはMLの林さん夫妻が日曜日の不調イサキのリベンジに来ている。右舷はミヨシに細小路さん、続いて寺林さん夫妻が着座している。この釣り座、吉と出るか凶と出るか・・・。

今回は割と年配の型も含めた9名の団体さんなどもおり満船。ここのところ釣果がよかったので仕方がないところか。みんなが乗り込んだところで定刻通り4時半に出船となった。

夜明けの海を中速で進んで行く。風はほとんどないが、前日は北風が強く吹いたせいかうねりが残っている感じ。それでもトモ寄りの釣り座では釣りに影響が出るほどではないが、連れの3名の船酔いが心配なところだ。

4時55分、船はスローダウンし潮周り。協定時刻の5時に開始となった。

今回はウイリーシャクリで使用しているやや固めで先調子のサクラの竿を使用。60号の金網ビシにクッションは1.5mm径50センチ、最初は市販の1.5号3本針3m、チヌ1号仕掛けを使用した。友人達も金網ビシに船宿の仕掛け(2本針)を使用した。

●最初はミヨシ
出だしはミヨシ寄りが好調の様子。タナ直撃でちょこちょこ誘う釣方がよいようだ。我々はアタリが遠い。またしても釣り座選びが裏目に出たか?
海面を覗くと、不安視していた潮がやはり澄み状態。昨日の北風より沖からのウネリが運んでくる澄み潮の方が勝ってしまったようだ。

それでもイカタンないしバイオベイト餌でポツリポツリとイサキが食ってくるようになった。が、このイサキも25センチ以上の良型はほとんどなく、ウリンボも釣れてくる始末。やはり今日は潮が悪いようだ。ここで市販品はやめて仕掛けは自家製のチヌ1号銀針3ヒロの仕掛けにチェンジする。これで少しは食いが良くなったような気がした。

天気は良くて快晴。ウネリも次第におさまってきた。風のそよそよで非常に気持ちよいのだが、友人達は朝方のウネリのせいでちょっと船酔い気味。

●またも不調の日にあたった?
8時過ぎの時点でまだイサキは4〜5尾。ジャンボサイズは釣れていない。アジもほとんど交じらず友人の一人が2尾釣っただけだ。いかん、何とか打開策を見出さなくては・・・。

良く見るとトモの林さんは良く釣っている。既に30尾を超える勢いだそうだ。またその隣りの友人も船宿仕掛けながら私と同じ程度釣っている。何時の間にかトモが潮下になり、ミヨシの方がポツポツの食いになっているではないか。チャンスである。

 バケツのイサキ

●作戦変更
と、そういえばオキアミを買っていたのを思い出す。澄み潮や水温低下の食い渋りにはオキアミ餌が有効な時が結構あるのだ。

また、かなり潮がたるくなっていることにも気づく。竿先の上下だけで誘いつづけると必ず仕掛けが道糸かテンビンに絡んでしまうのだ。ということは吹き流しの仕掛けが横にあまりたなびいてないということなのであろう。
こうなるとコマセもあまり横に流れずに自分の仕掛け周辺を底の方に落ちて行くはず。そう考えて、今まではコマセはちょろちょろ撒いていたのを、指示ダナから3m下から比較的強くコマセを振るようにした。人のコマセを宛にせず、自分のコマセだけで食わせるというのが狙い。餌は下針2つにオキアミ、一番上にはイカという戦法を採用。

●コマセはどか撒き
と、久しぶりに大きなアタリ。軽く竿立てて追い食いを待つが重量感はそのまま。そのまま巻き上げると30センチ弱とややサイズアップしたイサキがオキアミに食って来た。この時、金網ビシのふたが開いてしまっていることに気づく。きっと強くコマセを振ったので水圧で開いてしまったのだろう。
同じ釣り方でこの後2連荘でまずまずのイサキがあがる。そのうち1度もビシのふたが開いてしまっていたのだ。ここで確信する。この状況ではオキアミ餌にコマセどか撒きが良いのだ。友人達にもオキアミを分けてあげて、タナ下2mくらいから大きくコマセを振るように指示。すると友人達にも活発にアタリが出るようになるではないか。
ただ、トモの林さん夫妻は潮下の有利さのせいか、イカタンで爆釣。9時の時点で既に30尾を突破していたそうだ。

指示ダナは終始15〜16m。ただやはりその上14m付近の方が大型出ていることは確実な様子。これも友人に伝え、なるべく上のタナを狙うようにした。

 良型も出ました

●更に潮澄む・・・
この後、潮は更に澄んで10mくらい下からでもビシが見えてくる。が、こんな状況でもオキアミ餌にコマセドカ撒き戦法が功を奏したようで、だんだんとペースが上がってくる。1.5号ハリスをあっという間に切られることも数回。きっと良型が一荷で食った際に切れているのだろう。今日は固めの竿を使っているせいもあるが、でも2号を使えば食わないのだから仕方がない。なるべく1尾1尾丁寧に釣り上げることを心がける。

途中からはチヌ針でなくて、イサキ針の銀の2本針を使用した。この針は軸が長くてオキアミが付けやすく手返しアップにつながった。

オキアミ餌ではアタリがストレートに出ずに前アタリっぽくふわふわした竿先の動きが伝わる。この時スーっと聞き上げるとそれで針掛かりすることも多かった。

●船釣りはチームワークでもあるが・・・
周りはポツリポツリの状態。私のとなりの貸し竿でやっている団体さんは船酔い気味のせいみあるのか、ほとんどコマセを振っていない。後で分かったのだが、コマセのおかわりをしていたのは私と林さん夫妻、寺林さん夫妻に細小路さんのみ。たまたまコマセの品質もあまりよくなくて、強くコマセを振らないとコマセが出ないような状況に加えて、このたるい潮。もっとみんなでコマセを振ったらもしかしたら、全体に釣果が伸びたのではないかと思う。

トモ2番の友人がなかなか好調で、イサキ釣り初めてとは思えない数の伸び。一時は私に2尾差まで迫るほど。やはり釣り座が有利だとこんなにも違うのか、と思う。後で聞いたらアタはもっとあったというのだから、コマセワークなども良かったのだろう。

 数、型ともよかった友人

こんな感じでぽつぽつとイサキがあがるペースが終了の11時まで続いた。
<釣果>
イサキ 20〜35センチ 19尾

友人達も3尾、9尾、17尾とまずまずの釣果。35Lのクーラーは4人分のイサキでほぼ満タンになった。

●当日のあたり餌はオキアミ
後日、他の船に乗っていたMLメンバーの話を聞くと、やはり潮下の人はぶっち切りで釣っていたそうだ。また、オキアミ餌によく食ったというのも同じ。
17尾を釣った友人はイサキ釣りは初めて、仕掛けも市販のチヌの金針を使ったもの。ただ、座席は潮下であった。トモの林さんはオキアミを使わずとも30尾。このことからすると、有利な潮下の席は仕掛けや餌に関係なく食ってくるくらい群れは濃いのだろうが、潮の上に登るにつれて食いが悪くなり、仕掛けや餌の工夫が必要になってくるのだろう。
なので、潮下で釣れている人の仕掛けや餌は潮上では必ずしも参考になるとは限らない、ということが分かる。

帰港後、宿では珍しく五目寿司が出される。暑い最中にはこのさっぱりしたお寿司は美味しかった。この後、しばらく宿で林さんや寺林夫妻と歓談。寺林さんはこれで今シーズンのイサキは打ち止めにするとのこと。

最新情報によれば、大原のイサキはまら白子、真子ともに未成熟のイサキが多く8月中旬まで楽しめるのではないか、とのこと。

もう一度挑戦し、今度は20尾突破を狙いたい。


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