久々の挑戦に苦戦、由比沖シロギス

良型も多かったです


  1. 日時:99年7月17日(土)
  2. 場所:由比沖
  3. 参加メンバー:上甲他funeturi-mlメンバー9名
  4. 時間:午前5時30分〜午後12時30分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

約1年ぶりのシロギス釣りにはるばる駿河湾は富士川河口付近の由比港まで行ってきた。はるばると言っても高速を使うと2時間足らずで到着できるのだ。これで数もそこそこ出てかなりの大型が交じるというのがこの地の売りである。

●今回は仕立て
ちょうどよくMLのトシさんがシロギス船を仕立てて下さるということでこれに乗せてもらうことにした。
時間的には近くても高速料金はバカにならないのでなるべく同乗していくように当日はベルデさんと山崎さんと一緒に3名で静岡入り。
東名高速をひた走り富士ICで降りる。そこからは高速道路のような1号線のバイパスを走って由比港に行くはず。と、100kmくらいのスピードで走っていると左手由比港の看板が横切って行く。しまった、あんなところに入り口があったのか、と思っても後の祭り。先でUターンして戻ってこようと思うがずっと一直線の道。結局10分程走ってからやっとUターン。由比駅前を通って何とか由比港へ。東名と1号バイパスに挟まれた面白い作りの港だ。

出船は5時半の予定。5時過ぎには全員が集合したので左右舷希望者別に別れてじゃんけんで席を決めて乗船を始める。私は左舷のトモ2番目となった。
今回は由比港・青木丸の別船の神清丸を利用。船長も人が良さそうな感じでなかなか好感が持てる。

●キスには条件よい凪
全員が乗船したところで出船。港を出ても海はベタ凪。船は進路を東に向けて走る。富士川の河口が見えたところで船はスローダウン。船長の合図で開始となった。

まずは1.6mとやや短めのキス竿にスピニングリール。錘20号に誘導式テンビンを使用。仕掛けは市販のハリス1号、針はキス競技用7号の2本針のものを使用した。

●船中1号ゲッチュー!
軽く前方に投げてさびいてみる。と、微かなアタリが竿先に伝わる。軽く竿先を立てるとどうやら乗った様子。するとトモのトシさんも「ゲッチュー!」と叫びながらリールを巻いている。「船中1号だあ」とトシさんが叫んでいる横で先にキスを抜き上げ、私の方が船中1号になってしまった。

幸先良いか、と思ったが、この後はアタリはあるが針掛かりしない状況が続く。後ろの川口さんが好調に15尾を釣り上げていた時に私は何と3尾。この原因は何かというと、1年ぶりで勘が戻らないせいか、キャストした時に仕掛けがテンビンに絡む手前マツリが多いこと。また、非常に苦手な潮上側の舷であることがある。どんどん仕掛けに寄ってくるため、さびくのに相当な速さが必要だ。うっかりすると糸ふけを出してしまい、アタリがとれずに餌だけ取られる、ということかなりやってしまった。

また、潮色は茶色に近くかなりの濁り。おそらく週中に降った大雨の影響であろう。底の方は相当暗いものと思われる。

●潮上は大きなサビキがポイント
隣りのトシさんは好調にキスを釣り上げている。見てみるとまるでシャクリ釣りのような大きな動作で仕掛けをさびいている。なるほど、あのくらいの速さでいいのか、とこれを真似するようするとやっと針掛かりするようになってきた。

●幻の尺ギス現る!
トシさんの竿先が大きく叩かれる。「おお、これは大きいぞ」とトシさんも興奮気味でリールを巻いている。水面に魚が見えてきた。「うおおお、これはでかい、すごいぞ」とトシさんが魚を抜き上げる。何だこの魚は?本当にキス?という大きさのジャンボギスだ。「やった〜うほほ〜」と壊れてしまったかのような喜びようのトシさん。計ってみると全長31.5センチ。こんなキスにお目にかかれるのは滅多にない。いや、いいものを見させてもらった。

船長は河口から徐々に離れて行くように潮周りしてくれる。水深は総じて10m前後だ。

●一時入れ食いに
この後に潮周りした場所がちょっと潮がゆるんだのか、底が明るいのか食いがたってきた。ここで2本竿にしてみるとほぼ入れ食い状態になる。途中、トシさんのアドバイスで置き竿の方が底を切ってみると割と良型が針掛かりするようになった。良型は上のタナにいるらしい。置竿の仕掛けには金ビーズを使用している市販仕掛けを使用。この金ビーズ、なかなか優れものらしい。

しばらくすると食いも落ちてきた。気がつけば無風でかなりの蒸し暑さ。ということでビールが旨い。連続で2本あけてしまう。まだ梅雨明けしていないので雨が心配ではあったが、今日は心配はなさそうだ。

●生シラスゲッチュー!
今度は大きな移動だなあ、と思っているとなにやら網を牽いている船団が向こう側に見えてきた。「あの船から生シラスを分けてもらうんだよ」とのこと。朝方トシさんが「生シラスいる?」と聞いてきたので、帰りにでも売ってもらうのかと思っていたが、そうではなくて直接船からバケツ1ぱい分の生シラスをもらうということであった。仕立船ならではの光景だそうだ。

●臭いメゴチに遭遇
やや大きく場所を移動。するとここでは船中1号と思われるメゴチが掛かった。と、抜き上げると同時に刺激臭を感じる。もしや、と思ってメゴチの臭いを嗅ぐと犯人はこいつ。今までは噂でしか聞いたことがなかった臭いメゴチ「ノドクサリ」である。見かけは他のメゴチ類と区別つかないためうっかりとクーラーに入れてしまうと他の魚にまで臭いが移ってしまうというやっかいものだ。
メゴチバサミで掴んで針をはずしてお帰り願った。

●痛恨の餌切れ・・・タコに専念も・・・
時間は8時半。ふと気がつくと餌が底を尽きそうだ。トシさんに餌の追加は?と尋ねる。船長に声をかけてくれ、何と予備餌は積んでいないとのこと。うむむ、そうならばもっと節約して使えば良かった、と思う反面、これで堂々とマダコ狙いが出来るとおもむろにタコテンヤと渋糸を取り出す。テンヤにはゴム製のカニを括り付けてある。テンヤは30号を使用。

が、潮がどうにも速くて太い渋糸はどんどん流されてしまい、底立ちが取れないような状況だ。それでも何とか釣り続けるが、どうにも小突いている感覚がなく釣れる気はしない。

と、背中合わせの川口さんの端物竿に異変が。一瞬乗ったかに思われたが合わせの途中で抜けた感じ。上げてみるとキスの首筋と腹に食われた跡が。これはイカに違いないと思い、イカサビキ仕掛けを作り始める。一応、浮スッテを4つ程持ってきてあるのだ。が、この直後にかなり浅場に移動したためこの仕掛けを出すのは諦めた。

●餌追加成功!しかし青イソ
他にも餌切れしそうな人が出てきたため、急遽港に戻って餌を追加することになった。港に戻ると船長の奥さんらしき人がパックの餌を持ってきていた。1つ500円なり。が、これがジャリメでなくて青イソメ。太くて長いし、あまり海中で動いてくれないようが気がしてキス釣りの餌としては嫌いなのだ。

仕方ないのでなるべく細くて元気のあるやつを選んで餌付けする。やはりジャリメより食いが落ちるのか、日が高くなってシロギスの活性が落ちたのかこの後はポツリポツリの食いになる。時折あがるジャンボギスで気合が入るがこの濁りだけは如何ともし難いようだ。

12時終了のはずだったが12時半まで時間を延長して終了となった。

<釣果>
シロギス 15センチ〜25センチ 24尾
メゴチ  15センチ 1尾
トラギス 20センチ 2尾

トップはトシさんで50尾以上の釣果。これからすると今回の結果は不満の残るものであったが、1年ぶりの釣りならこんなもんという気もする。

相模湾や東京湾に比べると全体に型がよい駿河湾のキス。夏の釣りものの少ない時期にまた来てみるのもいいかもしれない。


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