大漁!御前崎沖スルメイカ

35Lクーラー満タンです


  1. 日時:99年7月3日(土)
  2. 場所:御前崎沖
  3. 参加メンバー:上甲、後藤(funeturi-mlメンバー)
  4. 時間:午前6時20分〜午後12時30分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

●御前崎はスルメの巣窟?
スルメと言えば初夏の夜釣り。浅いタナでバンバン釣れるのが魅力だ。が、今シーズンは2度ほど夜スルメに挑戦したが、いずれも爆釣とはいかなかった。イカはお化けだけに昨日良くても今日はだめ、ということはよくあるのだが、何とか今シーズン中に一度爆釣してみたい、という思いは募る一方であった。
そんな中、MLの康さんから御前崎沖のスルメイカが爆発しているという報告が入る。そうか、そっち(駿河湾西部)方面を忘れていたぞ、と情報収集にはいる。
6月10日に御前崎沖のイカ釣りが解禁になって以来、若干のムラはあるものの連日トップは束オーバーなどという釣果が報告されている。これを見逃すわけにはいかない。家族からも「塩辛作れ」という要望もあり、満を持して今回の釣行になった。

●角は何でもOK!
今回お世話になるのは用宗港「ひさご丸」。インターネットのHomepageを開設している船宿で、釣果速報もマメにアップしてあるのが気に入った。水曜日に予約をいれると快くOKの返事をもらい、ついでに仕掛けなどを聞いてみると「角は11センチでも14センチでも落とせばなんでも乗るよ、わはは」とのこと。頼もしい限りである。

今回同行はMLの後藤さん。12時半頃に迎えに来て頂き、東名を西にひた走る。ちょうど梅雨前線の活動が活発化しはじめた時でもあり、途中はかなりの雨。前線が北上していることから南西風の心配もあり、割と沖合いを攻める御前崎沖なのでちょっと不安ではあった。

●以外と近い用宗港
静岡ICを降りて港へ。時間は2時半。私の家から2時間足らずで到着。これなら大原行くのと時間的には変わらない。これからもひいきにするかな。

幸い雨は小降り。船にクーラーを置こうとするが、どうにも岸壁に寄ってこないので諦めて船の前にクーラーを並べて待つ。集合は3時半なのだ。他の船には数名のお客さんが来ているのだが、ひさご丸には誰もいない。やはり天候悪いのでみんな敬遠したのかな。

3時半になった。まだ船長達は現れない。他の釣り人も現れない。もしかして我々2名の仕立て状態になるのでは、と思っていると、船長と助手の人がやってきて船を寄せてくれたので、席取りがてら乗船する。私が右舷トモ、後藤さんが左舷トモを確保した。同時に数名の釣り人も現れる。
結局右舷4名、左舷は助手をいれて5名での釣りとなった。

●金洲へ・・・
挨拶がてら船長と話をすると「イカはいいよ、確実だからね」「今日はどこまで行きますか?御前崎なんですよね?」「御前崎だけどほとんど金州だよ」なんて会話。金洲とはこれまた結構遠いなあ、2時間くらいかかるかな、と後部キャビンの寝られるスペースを確保しておく。
船は大きいが、ちょっと装備などは古い感じ。キャビンは前後にあり、3人ずつはカッパ脱いで枕で寝るスペースがある。その分、釣り座がちょっと狭めになっている。

4時を回って出船。港を出ても海は静か。このまま凪でいてくれれば良いのだが。
しばらく寝入ってしまったが、強い光に目が覚める。沖は晴れており、だんだんとウネリが出てきた。南西風に向かって船は走行しているので、時々バウンドしながら進む。

 イカ釣り船団

2時間ほど走ったところで船はスローダウン。向こうには船団も見える。ここでキャビンから起き出して準備を開始。「ここはどこですか?」と聞くと「ほとんど金洲だね」とのこと。いやいや、遠くまで来たもんだ。
スパンカーを張ったところで助手の人が仕掛けを入れている。潮の流れを見てるようだ。その後、潮周りを慎重に行った後に「いいよ、100〜120mくらい」という合図で6時20分に開始となった。

今回のタックルはいろいろ迷ったが、80-270のワラサ釣りで使うシマノのアルゴスEVを使用。最近、イカ釣りは長竿がお気に入りなのだ。電動リールに錘は120号。14センチ角のブランコ仕掛け7本針とした。枝間は130センチ、幹6号、ハリス4号10センチ程度とした。角はカラフル角を中心に構成した。今回は投入器も持参した。

 今回も活躍。投入器。

●いきなり絶好調!
錘を投げ、指示だなに到達するのを待つ。と、110m付近で仕掛けが止まる。2〜3秒、そのまま糸をふけさせておいて、おもむろにシャクリをいれるとズシーンという手応え。中速でタナの上限まで巻き上げた後に高速巻き上げ開始。竿が長いだけにこの重量感を支えるのは辛い。と、助手の人をみると完全置竿で巻き上げている。これをみて、竿をキーパーにセットし、竿だけを両手で支えてウネリによる船の上下動を吸収するような方法をとることにした。それでも腕にはかなりの力が入る。
仕掛けを見えてきた。1つ、2つ・・・下の角に3つ。いきなり3点掛け。型もまずまずのスルメだ。すかさず再投入。またも仕掛けはイカが受けてくれて指示ダナ下限まで落ちない。竿を立てるとズシーンという手応え。更に引きも半端ではない。今度は4点掛け。通りで竿が満月になるわけだ。
結局1流し目は3、4、4、3、2点掛けであっという間にツ抜けしてしまう。やっぱりイカ釣りはこうでなきゃね。が、何故かその後は1パイづつの拾い釣りになってしまい、空振りは少ないものの今一つ数が伸びない。それでも8時前の段階で25ハイを確保。

●多点掛けで幹糸切れも
後藤さんは1投目で多点掛けの時に幹糸(6号)を切られてしまったそうだ。5点、6点かかると6号でもちょっときついのかもしれない。

●恒例の仕掛け再考タイム
ここで仕掛けの見直し。アタリ角は若草色のヒラヒラ針とケイムラのカラフル針。水色、ピンクもまずまずの乗りだが、青と赤、緑の濃色のカラフルには全く乗りがない。そこで一番上に配置していた赤を茶黄縞のスッテに、赤を若草のサカナ針にチェンジ。すると、若草にはよく乗ってくるようになる。スッテには乗って来ず、この後赤帽虹のダブルカンナに変えてみると、これには乗ってくる。やはり赤帽虹は万能らしい。

「お客さん、どっから来たの?」と助手の人。「川崎の方から遠路来ましたよ」と言うと「その浮スッテはこのへんじゃ売ってないから、地元の人じゃないと思ったよ」だそうだ。アカイカもマルイカも釣りものにない地域ではこの3号サイズ、FN-7の赤帽スッテは手に入り辛いようだ。

●速くて鋭いシャクリが有効。
基本的に落とし込みでの乗りを狙っい、乗らなければ電動シャクリにしていたが、どうやら電動でなく生身のシャクリで鋭くやれば結構乗ってくるようだ。これが分かってからは、ちょっと疲れるが、指示ダナまで落ちたら、コマセを振るかの如く、段をつけてしゃくる。しゃくり上げたところで竿先がガツンと止められる。そこでしばらくはゆっくり竿先を頭上まで上げ、その後、タナの上限まで電動中速で巻き上げ。この釣り方に変えてからは乗りが復調していきて3点、4点掛けも出てくるようになった。

タナは相変わらず深いようで160mという指示の時もあった。ここまで深いと手返しはどうしても悪くなり、数も思ったほど伸びない。1投で多く乗せることが肝要である。
何とか9時までに50パイをキープした。
イカの活性も高いようで結構カラストンビ周りに角が掛かっていることが多い。シングル、ダブルカンナの差もないようだ。4ハイかかるような時はイカとは思えないような引きを見せ、竿を支える腕も次第にパンパンになっていった。

●天気良好、ビールが欲しい
天気予報に反して金洲近辺は晴れ。少しの南西風が心地よい。雨だと思ってビールを持参しなかったのが後悔されるほどだ。そんなわけでカッパの上は着ないで釣っていたのだが、イカの水鉄砲をかなり浴びてTシャツもビシャビシャになってしまった。薄手のカッパがやはり必要だったかもしれない。

途中、沖干しに初挑戦してみる。潮周りの合間の作業なので、手早さが要求される。何とか2ハイを開いて干す。当然肝はお持ち帰り。イカは身も厚くて肝も大きいくて非常に旨そうでよだれが出そうだ。

 沖干しの図。うまく広がってくれず・・・

後藤さんは50パイに達したところで打ち止め。帰りの運転に備えてキャビンで昼寝するそうだ。こんな余裕の釣りは久しぶりだなあ。

途中、18センチのサカナ針水色ダブルカンナも試してみたが、これにも良く乗ってきた。結局今回はケイムラ、若草、水色のようだ。

●イカ釣り最高記録達成!
さて、私もイカは十分な量。11時半の時点で70パイを突破。端物は望みは薄いそうだが、やってみても面白いとのこと。が、手ごろなサイズの元気なイカがいない。次にエササイズのが釣れたら泳がせてみようと思うが、そう思うと不思議なもので良型の連釣が続く。これはこれで嬉しいのだが・・・。

12時をまわった。そろそろ終了かな?と思っているところに「どうする、まだやるかい?前の方の人達はもう十分って言っているけど」と船長。「じゃあ、この流しで上がりましょうか」と答える。実はこの時点で78パイ。もう少しで80パイの大台だ。と、この直後のシャクリで乗り。これが一荷であっさり大台達成。

乗りが遠のいたところで竿上げの合図。上がるかなあと思ったら「もうちょっと群れ探すよ」とアナウンス。次の流しで1パイ追加。が、後続はなく、私はここで片付けに入る。さらに2流し程したが、潮の流れが変わったのか乗りがなくなり12時半で終了となった。

<釣果>
スルメイカ 胴長22〜30センチ 81パイ

船の前部に乗っていたおじさん達は基本は電動シャクリ釣りだったようで、あまり数が伸びず、ひさご丸のHomepageでも30〜50ハイという釣果になっていた。船長の視界にはいる範囲ではそれくらいの数に見えたのだろう。

 バケツのスルメ

それにしてもよく釣ったものだ。35Lのクーラーがほぼ満タンになってしまった。どうしよう、こんなに。とりあえず、最近買ったiモードで友人達に「イカもらってくれ」とメールを打っておく。

道具を片づけて、帰りはキャビンでお昼寝。決して広いキャビンではないが、クーラーも効いて快適。次に起きた時はもう港だった。

帰港後、支払いを済ませて船長達に挨拶して港をあとにすると、雨はポツポツ降り出し、東名に乗る頃には土砂降り。天気の面では今回は非常に恵まれた。

ちなみに、ひさご丸の助手の人は、竿の手元に厚手のロッドベルトを巻いてそこに角を掛けていた。以前に釣り情報でも紹介された角の収容方法だ。この地のイカ釣りのように、合図即投入が必ずしも必要ない釣り場であればこの方法も有効だろう。

さて、持ち帰ったイカは8件ほどの家庭にお裾分け。それでもまだ家には10パイくらいのイカが冷蔵庫で眠っている。どうやら、今シーズンのスルメ釣りはこれで打ち止めかな。


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