何とかリベンジ、土肥沖夜スルメ

大名釣りは初めてでした


  1. 日時:99年6月12日(土)
  2. 場所:土肥沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午後7時00分〜午後11時00分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

さて、御蔵島遠征の後は夜イカ釣り。本当は下船後は宴会の予定であったが私は敢えて夜イカを希望。前回5ハイに終わった雪辱戦に挑むのだ。
戸田・ふじ丸の遠征船は17時過ぎに帰港。荷物を降ろしたりしているうちに時間は17時半を回った。本来なら半夜のイカ釣りは17時出船。既に船は出ていて、沖の船に渡してくれるのかなあ、と思ったら「イカは1号船だよ」とのこと。まだ船は出ていなかった。そのまま荷物を1号船に移動する。船にはクーラーは一つもない。もしかして今日は私一人?

●大名釣り、貸切1名様?
もうすぐ18時。MLの皆さんは船宿に移動をはじめる。「がんばってね〜」と見送られ私はそのまま船へ。既にエンジンに火は入っている。しばらくすると船長が現れて「いいかな、出るよ」とのこと。やっぱり一人だった。ここのところの夜イカの状況を物語ってるようだ。というのも御蔵島の前日にMLのミツさんがやはり半夜のイカをやって9ハイ。でも竿頭だったそうな。今日もどうしようかと思ったがイカは化け物だけに昨日駄目でも今日は良いということは稀にあるものだ。

18時過ぎに船はのんびり沖へ。ちょっと風があったが30分ほど走って土肥の手前まで来ると風裏になるのか、ほぼ無風でべた凪。付近は数隻のイカ釣り船がいる。まだ集魚灯は灯っていない。

船が止まってアンカーが入れられる。アンカーが効くまでしばらくかかるのか、船長からなかなか開始の合図がない。まだ明るいし、本格的になるのは暗くなってからだろうとのんびりと座席に横になったりして待つ。アンカーを入れて15分たっても合図なし。船長は操舵室をアンカーロープの間をいったりきたりしている。潮がおかしいのか、アンカーがおかしいのか?
そうこうしているうちに集魚灯が灯る。時間は19時。ここで「いいよ〜。底から探ってみて。反応出てきたら言うから」とのこと。

今回は電動リールに50号負荷の2.4m竿。シャクリ疲れないように前回の3mより短くする。仕掛けは市販のスルメ仕掛け。ラッキョ型スッテの5本角。ハリス3号幹5号である。錘は一人だったので60号と軽目にした。もちろん集魚ランプを使用する。

●指示ダナは底から海面?
約100mで着底。そこからしゃくり始める。もちろん海面までである。1往復目は全部手巻き。2往復目は電動巻き上げプラスシャクリ。3往復目は電動シャクリ。体力温存釣法である。と、40m付近でアタリ。グングンと時々引くのはスルメ独特。明るいうちに中型のスルメを1ハイゲット。角は上から2番目の赤茶縞のスッテ。なんだイカはいるじゃないか。

水面にはいわゆる「ヨゴレ」が浮遊し極端な潮濁り状態。決して状況は良くないはず。辛抱強くしゃくるしかないのだろう。

●省エネ釣法
この後しばらくは前回と同様にスプールブレーキを絞めての落とし込み、着底したら電動シャクリで底から海面までを探る。楽ちんである。

この方法でポツリポツリとイカが乗る。落し込みでも乗るし、シャクリの途中でも乗る。底付近でも乗れば40m前後でも乗る。なんとも傾向がつかめない。ただ、角は赤茶縞が良いようでこれにしか乗ってこない。

●必殺、10本角に餌巻きスッテ
気が付くとあたりはすっかり暗くなり土肥の街の明かりのイルミネーションがなかな奇麗。夜イカ独特の雰囲気に気合をいれ直し、仕掛けを見直す。まず、赤茶縞角を一番下の角と交換する。更に上から3番目を餌巻スッテに変える。さらに自作5本角仕掛けを連結し10本角とする。上から6本目の角にはナショナルの光るスッテ。その他の下の角は全て11センチプラヅノである。餌巻スッテには持参の冷凍シコイワシを針金で巻き付ける。この餌巻スッテは餌木に姿は良く似ている奴で、背中に身餌を巻き付けるタイプの奴だ。

しばらくすると40m付近でアタリ。交換した餌巻スッテにまずまずの型のスルメ。餌が落ちてしまったので付け直していると「40mくらいにイカかどうか分からないけど、反応があるよ」と船長。今度は底まで落とさず60mまで。そこからしゃくりあげると同じタナで乗り。またも良型スルメ。このへんでかねてから用意の沖漬けのタレを取り出し、大きな奴を選んで放り込んでいく。

しばらくは1ハイずつであるが、このタナで乗せることが出来ていつの間にやらツ抜け達成。もしかしたら、この後フィーバーがあるかしら?とほのかに期待する。

●角1本にダブルも
一度だけ水中ランプが水面から消えたくらいのタナで乗って、ムギ級の一荷がプラヅノに。ちょっと強めの引き、スルメしか掛からないのであまり巻き上げ速度は気にせずリーリング。仕掛けが上がって手繰るといつもと違う白い影、何か足が多い。よく見ると1つ餌巻スッテに2ハイのイカがくっついて来た。こんな感じでボチボチではあるが着実に数は伸びていく。
やはりアタリ角は赤茶縞と餌巻スッテで大きな奴はこれに、ムギ級はプラヅノや透明オレンジのラッキョでも乗ってきた。

 2つ乗ってます。分かるかな〜。

●潮止まりで沈黙
時間は21時過ぎ。数えてみるとムギ級交じりで19ハイ。しかしこのあたりから潮止まり。錘が真下に落ちるようになると乗りは全くなくなった。
22時前に宴会が終わったビンさんから携帯に電話をもらう。今は潮が止まってだめだよ〜とか客一人で大名釣りだよ〜とかそんな会話をする。更にあと1パイで20だからそこの時点で早上がりしようと思っているなどともほざいていたする。実は結構疲れて眠かったのだ。

この乗り渋りが22時半まで続く。最後の1パイが釣れない。ここのところのイカ釣りはきりの良い数字のところで沖上がりというのが続いているが、今回はそうもいかないのか・・・。

●終了間際にまた乗り出す
と、道糸が斜めに入るようになった。潮が流れ始めたのだ。これは、と思った瞬間、底付近のシャクリでアタリ。待望の20パイ目をゲット。さあて、そろそろ上がろうかなあと思っていたが、直後にアタリ。しかしこれはバラシ。乗りが活発になってきたぞ、しめしめ。
と、船に向かって小船が向かってくる。どうやら23時便のイカのお客さん(2名)が渡されて来たようだ。親父船長も一緒である。「どうですか?」「今20パイで、ここ数分でまたアタリが出始めましたよ」「タナは?」「90mくらい」「え〜電動持ってこなかったよ〜」とその人が取り出したのは大型のスピニングリール。うむむ。

この後、同じように底付近を餌巻スッテで2ハイゲットしたところで「そろそろ帰りましょうか?」と船長。まずまずの釣果なので「はい」と返事をして竿をたたんだ。

<釣果>
・スルメイカ 同長15センチ〜25センチ 22ハイ

後片付けをしながら見ていると、この23時便のおじさん達もポツポツとスルメを上げている。もう1時間あったら30パイ超えられたかも。

帰りはさっきやってきた小型の渡し船に乗って帰るそうだ。この船、足で舵を操作するタイプの奴で夜の海ではなかなかスリルを感じてしまう。帰夜光虫も海に浮かんでいたようで幻想的な光が海面に見えた。

40分ほどかけて帰港。12時過ぎに宿に戻ると宴会組は全員爆睡。お風呂を頂いて布団に入ると1分もたず寝てしまったようだ。

角を選んで乗ってくるという昼イカと変わらない状況の中、なんとか前回のリベンジは出来たのではないかというギリギリの釣果は上げることが出来たので今回は満足としよう。次回は常陸沖の夜スルメかな?


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