爆釣はならず、布良沖ヤリイカ

良型が揃いました


  1. 日時:99年3月13日(土)
  2. 場所:布良沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前6時30分〜午前11時45分頃
  5. 潮時:若潮


釣行記

●房総半島1周釣りの旅1回戦
南房総のヤリイカが好調である。ここのところ洲崎沖のヤリイカも好調であったが、一服状態。が、布良や白浜沖を攻めることが出来る千葉県の船は平日で軒並みトップ50〜70ハイという好成績をあげている。船の数が少ない、また交通の便などの理由でお客さんも少ないことが起因しているのだと思われる。これを見逃すわけにはいかない私である。
そこで、14日に臼井丸でヒラメをやる予定があったので前日に南房でイカ釣ってから夜に大原入りし前泊するというプランを考えた。乙浜や勝山の船宿も考えたが、午後イサキも出来るということで布良港・仁平丸に予約の電話を入れる。イカ、午後イサキとも予約OKで6時までに港集合とのこと。

●布良港発見!
当日は布良まで3時間半を見込んで1時過ぎに自宅を出発。5時には港に到着するプランだ。首都高から館山自動車道を経由して、下道をひたすら南下する。途中、夜食を食べたり釣具店で道草をしたりしながら何とか5時には布良へ。布良へ着いたのはいいが、港がどこだがよく分からない。ここは釣り人の勘を信じて車を進める、と数台の車が止っている場所を発見。そこに車を止め防波堤の方に行くと「布良港」と書かれた船を発見。さらに探して仁平丸の船も発見。とりあえずクーラーを置こうとするが、風のためか船がなかなか寄ってこない。数回の綱引きで疲れ果て、結局諦め船の前に荷物を置いて待つことにした。人間は船に乗り移れるが、クーラー担いでというのはちょっと難しそうなのだ。それでも船には3個ほどのクーラーが置かれていたが、どうやって置いたのであろうか。

●左舷トモをキープ
しばらく車中で仮眠していると、一部の船に灯が灯る。それに合わせて釣り人達も動き出したので、私も着替えて港に向う。船の前で待っていると、おじさんが来て「船寄せるから手伝ってくれ」というのでまたまた綱引き。どうも船の逆側(海側)にもロープが入っており、これをゆるめないと船は寄ってこなかったようだ。このおじさん、船長かと思ったらただの常連さんだった。で、この常連さんが船を寄せてくれたので席を確保する。最初右舷のミヨシ2番をキープしたが、良く見ると左舷トモが空いてようだ。右舷トモのさっきの常連さんが「左後ろもあいてるよ」というのでここに席を確保する。ラッキー。
船は大きくはないが、予約定員は12名、当日は10名乗船だったのでオマツリが多発するほどではないだろう。キャビンもトイレも奇麗にされており、なかなか好感が持てる。

船長に女将さん、それに息子さん(まだ中学生くらいかな)がテキパキと出船準備をしている。私も今回初めて使う持参の投入器(マリンスナイパー)をセット。さらにキーパー下にはイカ角を引っかけるシートを敷いておく。電動電源は延長コードを引っ張って来れば船から取れるみたいだが、ちょっと距離があるので今回は持参のバッテリーを使用した。投入器は船宿にはなく、持参するか、船宿で貸してくれる角掛け(発泡スチロール製)を船縁に取り付けるしかない。南房は比較的大流しが多いはずなので投入器なしでもいけるはずだが、乗り渋りのときなどはやっぱり最初に仕掛けを落とした人に軍配があがるはず。出来れば投入器を用意したいものだ。

6時を少し過ぎたところで船は河岸払い。見送りには娘さんも見えて家族総出と言った感じだ。港を出ると海はややうねり気味。昨日は北東の強風だったからその名残か。
船は真沖に40分程走ったところでスローダウン。「すぐ出来るように支度して」という船長の指示が飛ぶ。程なく「やって、140m」という合図で開始となった。

●いきなり入れ乗りだが・・・
今回は新調したダイワの電動リールX500-CPを使用。道糸はPE6号、幹糸6号、ハリス3号10センチ程度の6本角、錘は120号。角はケイムラ、淡いブルーを中心に構成した。
着底する直前には竿先にやや違和感。?と思いつつもそのまま着底。船長の指示では15mくらいまで誘い上げろということなので、その通りにやってみる。すると10mほど誘ったところでアタリ。しばらく待ってからゆっくりとリーリングする。追い乗りはなかったのでそのまま電動巻上げ開始。無事取り込んだのはまずまずの型のヤリイカ。次の投入でも同じタナでヤリイカ。ややタナがうわずっているようなので3投目からは落とし込みで多点掛けを狙ってみる。

125mで一度錘の落下を止めて、3m毎にサミングしながら仕掛けを落としてみる。すると狙いは的中しアタリが出る。しかしこの方法でも多点掛けは達成できず思ったほどに数は伸びない。角はケイムラや淡いブルーがあたりのようだ。このまま空振り無しが続き、8ハイを上げたところで乗りの一段落し、潮回り。ところが、その後の3流し程は乗らず。その後は厳しい時間が続く。
イカの場所くらいの沖であると北風もややつよく、ウネリも高い。巻上げには相当な気を使わざるを得ない。

●3点掛け!
10時前の流し、着底と同時に明確なアタリ、今度はグングンと引く。重量感もかなりのものだ。ドラグを緩めつつ慎重に巻き上げるとこれが本日最初で最後の3点掛け。1つはスルメであった。が、これも乗りは続かず、船はあちらこちらに移動を繰り返す。
右舷トモの常連さんも「今日はダメだなあ」とぼやきモード。船長の話では、なんとまだ船中3ハイしか釣っていない船もあるそうだ。

乗りも悪いので、潮回りの間に上から2番目の角を7センチウキスッテのレッドヘッド虹色に変えてみる。すると、この角だけにはよく乗ってくるようになった。他の人の様子を見てみるとやはりレッドヘッドのスッテには乗っているようだ。また若草色のプラ角も良いようだ。このままこの虹色レッドヘッドで1ハイづつ数を伸ばしていくが、やはりウネリのせいかバラシも多い。

 乗りが良かったレッドヘッド虹

ミヨシの人は端物狙いで竿をもう1本だしていたようだが、途中でカサゴらしき魚が食っただけで不発だった模様。

●数は今ひとつ・・・
結局このまま11時45分に終了。ヤリイカ中大型を中心に15ハイ、中型スルメ1ハイと南房にしてはちょっと物足りない成果に終わった。船長によれば、潮が流れたのは朝の一時だけで、あとはほとんど流れなかったそうだ。オマツリが少なかったのもそのせいか。まあ、そんな厳しい条件でも16ハイ釣れるのが南房のヤリイカなのだろう。トップは左舷胴の間の人で30ハイ程度。これは朝の時合に多点掛けを多発させたおかげらしい。

隣りに座ったおじさんも思ったより釣れず、私が午後イサキにも乗ると言ったら「帰るに帰れないから俺も乗る!」と言って船長に申し出ていた。
一時ではあったが入れ乗りも堪能できたし、初挑戦の南房ヤリイカ釣りはまずまずということで総括したいと思う。


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