スミイカ狙い的中、平塚沖シロギス

数は今ひとつでした


  1. 日時:99年2月24日(水)
  2. 場所:平塚沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前7時30分〜午後2時30分頃
  5. 潮時:小潮


釣行記

●端物でスミイカ!
シロギス釣りの端物と言えばヒラメやマゴチが一般的である。ところが、今年はスミイカの湧きが非常によいようで、東京湾だけでなく相模湾でも乗合船が出るほど。スミイカとシロギスの生息域は重なっているようで、シロギスが釣れる場所にはスミイカがいる、ということは今年の相模湾シロギスの端物交じり状況や、庄治郎丸からのスミイカ乗合でキスを狙ってそこそこ釣れたことから容易に推測できる。
キスはこれから7月一杯のロングラン。釣るチャンスは水温が上がるこれからの方が多いが、スミイカそろそろ終盤。スミイカ好きの私としては、テンヤやスッテで釣るのもよいが、キスを泳がせてイカリ針で掛けてみる釣り方にも非常に興味があった。そこで、前回今一つであったシロギスのリベンジと端物スミイカ狙いで平塚・庄三郎丸から出船することにした。

当日は5時半に船宿到着。天気予報は午後は雨で寒いということ、客の出足は悪いと判断。端物をやるため4角の席が欲しかったのだがこの時間で十分と思った。が、船宿に到着してみるとキスだけが両トモが埋まっている。しかたなく右舷ミヨシに席を取り、出船まで庄三郎丸の後藤船長と釣り&契機談義。どうもここのところはどの釣りもあまり芳しくなく、Homepageのコメントも書きづらいところなのだそうだ。
スミイカ狙うならタモ網は手元に置いておくのがよいとのアドバイスを受ける。これをきちんと
守っておけば良かった・・・。

7時を回ったので準備開始。定刻の7時半に両弦5名づつでの出船となった。鯛船が8名、アジ船が5名ほどであるから、今日はキス人気が何故か高いようだ。

船は10分ほど走って、平塚真沖の30mダチで開始となった。最初はキス狙い2本竿を準備。共にスピニングリールにPE2〜3号。竿は2.1mと1.5mの長短を用意し、短竿を持ち竿とし、天秤も普通の片天秤。長竿の方は中通し天秤とした。天秤の使い分けは特に意味はない。錘は15号で船宿市販のハリス1号の仕掛け(長さ80センチ、キス競技用7号)を使用した。

●風強く、食いも渋い
まずは手持ち竿で軽くキャストしてサビいてみる。が、アタリ無し。餌もそのまま。1流し目はキスは1尾もあがらず。2流し目も同じ。3流し目でようやく小気味良いアタリに軽く送り込んでやり、やっと1尾ゲット。が、この後もほとんどキスのアタリ無し。メゴチも釣れず。相当状況は悪いようだ。
空は曇りで今にも泣き出しそう。北風が強く、キャストすると軽いPEラインは風に乗ってトモの方まで弧を描いてふけてしまうので糸の送り出し調整が必要なくらい。また、潮が相当早い逆潮。右舷は潮下になり、放って置くとどんどん糸が向こうに出ていってしまう。これは潮先の左舷側はかなり釣りづらいはずだ。

●いよいよキス泳がせスミイカ仕掛けをセット
9時半を過ぎた時点でまだキスは6尾。やっとピンギスが釣れたので、これを餌に市販のバショウイカ仕掛けでスミイカを狙う。これはヒラメ仕掛けの孫針を大型のイカ掛針を2つつけたものである。親針をキスの鼻に掛けて投入する。錘はとりあえず25号を付けてみた。ロッドキーパーを張り出し付近に装着し、一応ヒラメが食ったことを想定して錘負荷20号の柔らか目のインナーロッドに両軸リールというタックルだ。

●無念のバラシ
しばらくはスミイカ竿は音沙汰無し。ポツリポツリ釣れるキスのうち、ピンギス級は別バケツで弱らないように泳がせておく。と、スミイカ竿の先が「クインクイン」と不自然な動き、そう、イカが仕掛けを引っ張る様子を伝えている。すかさず竿を手にして、そ〜っと巻き上げ開始。確かな重さが伝わる。仕掛けが見えてきた。その先には白い物体が・・・。おお、スミイカだ。しかも結構型もいい。が、ここでふと気が付いた。タモ網が手元にない。後ろを振り返るとタモ網が立てかけてあったので、これを取って左手に竿、右手にタモ網という格好で取り込みを試みる。スミイカを水面に浮かせる。針はエンペラの部分に掛っているようだ。タモ網を差し出す・・・が、張り出しに近い部分でやり取りしていたせいで、なんとタモ網の柄が短くてギリギリ届かない。海に落ちそうな程に身を乗り出して取り込みを試みているうちに針が外れてしまった。それでもイカはゆっくり沈んでいくので何とかタモに入れようと手を伸ばすが、無情にもイカはそのまま去っていってしまった。何たる準備不足!社長からアドバイスを受けていながらタモの用意をしていなかったなんて・・・。あるいは大声で船長を呼べばよかったかもしれない・・・。しばらくは悔しくて呆然としてしまうくらいであった。

●オマツリしまくり
気をとりなおして別のピンギスを付けてまた置き竿に。しかしこの置き竿、左舷のミヨシ2番目の人とよくマツる。基本的には右舷は潮下なのだが、風が強く時々船が流される影響で道糸が時々船下に入っていくのが気にはなっていたので、試しに錘を50号にしてみる。それでもオマツリする。仕方なく、しばらくはスミイカ竿は上げておくことにした。
11時近くなると風も幾分弱まり、右舷は終始潮下で、道糸は前へ出て行くようになった。そこで、スミイカ再開。それでもまつる。よく見てみると左舷ミヨシから2人連れのこのおじさん達、置き竿がかなり船下に入ってしまっている。おそらくスミイカ竿の底立ちを取り直したり、再投入したときに祭ってしまうのだろう。そこで、タックルと仕掛けを、キス竿に錘は15号で捨て糸を1ヒロと長めにとり、投入も沖目に投げて、やや錘を引きずり気味にして、なるべく仕掛けが船から遠ざかるようにしてみる。これで幾分はオマツリは防げるようになった。

●無惨なキスの姿・・・
底立ちを取り直そうと、キーパーに竿をセットしたまま巻き上がる。ちょっと重いかな?と思った矢先、竿先が戻る。しまった、イカが付いていたのだ。上げると案の定、無残な姿のキスが・・・。

 かじられたシロギス達
12時ごろ、キスの方はやっとツ抜け。回りはもっと釣れていない。ここでスミイカ竿を聞き上げると確かな重さが。糸のテンションをキープしたまま胴の間寄りに移動し、ゆっくりとリーリング。水面にスミイカが見えてきた。今度は無事にタモに収まる、と同時に針も外れる。これは350gの中型スミイカ。やっと本懐達成である。

 やっと掛かったスミイカ

●弱ったキスでもOK
更に次、しかしちょうど良いピンギスがいない。しかたなく17センチのまあまあのサイズのキスを泳がせる。程なくピンギスが釣れたので餌交換。すると今度は今までにない重さでにゅーっと竿先を絞る。が、これは水深の半分くらい巻いたことでばらし。キスごとさらわれてしまった。
餌のキスはやはり弱りやすく、元気なうちに泳がせてもすぐに腹を上にして力なく泳ぐようになってしまう。が、それでもスミイカは抱き着いてくるようで、キスの活きの善し悪しはあまり関係ないようだ。

●午後はキスも好調
昼を過ぎて船は相模川河口沖へ移動。ここは水深20m前後。北風は止んだが今度は雨が降ってきた。が、この場所はキスのアタリが活発。順調に数が伸ばせるようになった。浅場のせいかスミイカ竿にはこれ以降アタリが来ることはなかった。

一際大きなアタリに強い引き。これは本日最大級23センチの良型キス。既にお昼を回ったが、スミイカや渋いキスに夢中になっていたせいか、まったくの飲まず食わずで釣りつづけてしまった。カップラーメンとお湯は持参したが、雨の中では食いづらく、キャビンに入ってしまおうかと思ったが、こうキスの食いが立ってしまってはそうもいかない。

このまま14時までは好調を維持。1〜2回一荷もあり14時15分終了となった。
・シロギス 12センチ〜22センチ 24尾
・スミイカ 350g 1ハイ
という釣果。キス2本竿で集中して狙っていたらもっと数は伸びたと思う。不思議とメゴチが交じらなかったが、これは水温が上昇したせいか?

どんな釣りでも「泳がせ」は面白いようである。オマツリ時に無駄にしてしまった分1尾を含めてスミイカに5尾もキスを献上してしまった。でもそれくらい夢中になってしまうのだ。
スミイカシーズンもそろそろ終わりであろう。来シーズンも冬のキス釣りにはイカ釣り仕掛けを持っていくことにしよう。


釣行記集へ