連続バラシに疑心暗鬼、平塚沖タイ五目

クーラーは賑やかだけど・・・


  1. 日時:98年12月23日(祝)
  2. 場所:平塚沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前7時00分〜午後2時00分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

人が一時期に使える「運」の量には限りがあると私は思っている。つまり「運」が良くて起こる事はそう続いて起こることはないということだ。釣りでもそうである。釣りに行くたびに大物ゲット!大漁!などという人はそういないと思う。

●無性にシャクリたくなる
さて、ここのところ2週連続してスミイカ釣りにいったわけだが、この釣りはシャクリ釣りである。2週も連続してスミイカシャクリばっかりやっていたせいか、無性にウイリーにシャクリがやりたくなった。で、ちょうどよいところに予定のない祝日が。ということで急に思い立っての釣行となった。

今回は庄三郎丸HPに書いてあるとおり、あわよくばコアジで端物釣りもやろうと思っていたのでちょっと早めに船宿に到着し、四隅の席を取って端物竿を出すことも考えた。
船宿への途中、自動販売機でジュースを購入。ボタンを押して、ジュースを取り出そうと取り出し口をのぞき込む。すると、「ピピピピピ、ピ〜」なんと「もう1本」が当たってしまった。ああ、余計なところで「運」を使ってしまった、これで鯛は釣れないかもしれないなあ。この時はそう感じていた。

5時半前、まだ暗い中を船宿に到着。タイ五目は既に両ドモと右舷ミヨシが埋まっている。トモがベストだが仕方がない、左舷ミヨシを選ぶ。

タイ五目の第17庄三郎丸は定刻の7時に17名を乗せて出船。片弦8名だが大型船なので釣り座には余裕がある。釣り場は航程5分の平塚沖。通称「うちの下」。船長からのアナウンスではハリスは2号が無難とのこと。これは最近クロダイも出ているからだそうだ。

●連続バラシの失態を演じる
釣り場に到着し潮回りして開始となった。まずはハリス2号のウイリー3本針でやってみる。竿はいつもシャクリで使用している2.1mのシャクリ竿と両軸リール。サニービシL60号に2mmクッション50センチを使用した。水深は40m程度で「底から3〜10mをシャクって」と船長の指示。
コマセを詰めて第1投。2往復目で微かなアタリ。しかしこれはリリースサイズのシマダイ。丁寧にリリースする。第2投目、再びアタリ。すかさず合わせると乗った!しかしこれはすぐにバラシ。直後にもまたアタリ。しかし何か引きの様子が違う。案の定35センチ程度のサバ。太っていて旨そうなのでキープする。さらにシャクリ続けると今度は鋭いタイ独特の引き。慎重にやりとりする。あと10mくらいのところで船長が横にやってきて「タイみたいだな〜」と言った瞬間に痛恨のバラシ。「ああ、いっちゃったか〜」と船長も残念そう。
しかしこの後同じようなバラシを2度演じてしまった。ミヨシにいるので船長は一部始終見ていたらしく、たまらず寄ってきて「竿堅すぎない?タメが効かないからばれるんじゃない?」。確かに先調子の竿だが、魚が乗れば程良く胴に乗る良い竿なのだ。だが、確かにこの寒い時期のシャクリはやったことはなかった。ここで竿をチェンジ。柔らかめのシャクリ竿にする。

●タックルチェンジにペース乱れる
しかし最近のタイシャクリはこの竿ではやっていなかったため、どうも勝手が違う。竿先も跳ねがちでちょっとやり辛い。そんな状態ではアタリも来ないものだ。
どうもウイリーシャクリに禁物の「回りにペースを乱された」状態に陥っていたようだ。30分ほどこの竿で続けるもアタリないので元のタックルに戻す。そういえば、昨年も同じようにこの時期に連続バラシを演じたことがあった。結局自分のタックルに疑心暗鬼になり、さらにバラシが多くなるという悪循環なのであろう。

●タックルは元に戻す
あの連続バラシの原因を考えてみる。全て針はずれによるバラシであることから、アワセが効いていないと判断。また船長の言うように、魚の引きに対してタメが効いていないことも考えられる。
そういえば、今回は天秤を庄三郎丸特製の天秤を使っていた。これは腕の部分がやや堅くまっすぐに伸びている。普段使っているのは腕が曲がっていて弾力があるものだ。このせいかどうかは分からないがとりあえず天秤を普段使っているものにチェンジ。さらにクッションも30センチと短くし、アワセが入れやすいようにした。つまりタックルバランスをちょっと見直したということになる。

胴の間の慣れた感じのおじさんがヒラメを上げる。ウイリーに食いついたネンブツダイに食ってきたらしい、2kg弱くらいであろうか。ラッキーな獲物だ。羨ましい。

 相模湾サイズのハナダイは20センチ級

●なんとか赤い魚の顔見る
竿を変えてしばらくしてから船は大磯寄りに移動。ここで久しぶりのクンというアタリ。すかさず合わせる。引きは弱いが感じからしてタイだ。予想通り上がってきたのは20センチのハナダイ。エラ付近にスレだった。この場所はこの後サバ混じりで2尾のハナダイを追加する。やはりタックルを見直したのがよかったのか。最初からこのタックルでやっていれば・・・と悔やまれる。
隣のおじさんが30センチ級のマダイを上げる。このおじさん、大きな電動リールでシャクッていてなかなか疲れそうな感じだ。

朝は寒かったが、日が高くなると気温も高くなりポカポカ陽気。一時期北風が強く吹いたがすぐに収まり海はベタ凪。ただ、暖かくなると同時に魚の食いも落ちてきた。
途中居眠りなどしながらしばし中だるみ。

●大型マルアジも
12時を回り、再び気合いを入れてしゃくり始める。ポツポツとサバが掛かる。左舷では小型ハナダイも上がったようだ。水深が70m弱と深いためどうしても手返しが悪くなるし、暴れるサバを上げるのも一苦労だ。60mまでしゃくったところでクンというアタリ。サバのような横走りはないが、タイでもなさそうな引き。水面まで上げるとサバとは異なる様相。「あ、アジだ」とすかさず左手でタモを持って取り込み。35センチの丸々としたマルアジだ。直後同級のマルアジを追加。両方ともオキアミ餌に食ってきた。

●泳がせは不発
1時半、水深35mの場所で小型のマルアジが釣れた。残り時間30分ではあるが、すかさずヒラメ仕掛けを用意し泳がせてみる。朝方ヒラメが釣れた水深とほぼ一緒なので期待が出来る。竿は30号負荷のマダイ竿を使用。仕掛けは臼井丸特製のヒラメ仕掛けだ。
が、30分程アタリを待つも音沙汰無く14時終了となった。途中からアジの泳いでいる気配が感じられなくなったので、もしかしたら針からはずれてしまったか?と思っていたが仕掛けを上げると案の定餌はなかった。これでは釣れるわけがない。
<釣果>
・ハナダイ 15〜22センチ 3尾
・マルアジ 35センチ 2尾
・サバ 35センチ前後 20尾程度(キープは7尾)
釣果はやや不満足である。今回は久しぶりのシャクリ釣り、かつここ2週間はスミイカシャクリに慣れてしまっていたせいか、シャクリの竿の角度がいつもより上に向いていたようだ。そのせいでアワセが不十分になっていたと思われる。これからの留意点だ。

この釣りの帰り、上州屋によって週末のマダイ釣りの小物等を購入する。上州屋では年末セールの福引きをやっているのだが、なんと3等(500円分の金券)があたってしまった。なんだ、まだ運は残っていたのか・・・どうも今日は運を使うところを間違えてしまっているようだ。


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