今回もすいていました
12月27日(土)、97年度の釣り納めとして平塚・庄三郎丸よりタイ五目乗合に行って来ました。正月用の赤い魚を釣るのも、もう一つの目的でありました。
当日の天気予報は雨、ただし気温はそう低いものではないようだ。この予報のため釣り人が少ないであろうことを期待してこの日にしたという経緯もある。
5時半過ぎに船宿に到着。両トモとミヨシはすでに埋まっている。寒さを考慮し日の当たる右舷のトモ2〜3番目を確保。6時前に杉本さんが到着し受付を済ませる。その後船宿内で朝食を取っていると庄三郎丸の後藤社長(いつも受付をしている)が寄ってきて「タイ五目の釣り方」の講義をしてくれた。
・釣れ盛っているときは全部ウイリー針の仕掛けの方が手返しの点でよい。オキアミをつけているとどうしても時間がかかってしまう。
・多く釣るコツは、入れ食いの時にいかに手返しよく釣るか、である。誘い方などの釣りの「うまさ=腕」はあまり関係がない。
・とはいうものの、うまい人というのはだいたい手返しが良い人である。
・釣れていない時に釣れている時のことをイメージして竿の置き方やコマセかごの取り込み方などを自分のやりやすいように整えておくことが大事だ。
といった感じのアドバイスを頂いた。「釣れていない時の動作が大事なんだ」ということは自然に心がけていたかもしれないけど、実際言葉にしてもらうと感慨深いものになるものだ。
海はナギ
6時半になると第17庄三郎丸が桟橋につけられ乗船開始。結局タイ五目は総勢15名となったようだ。天気は薄曇りで雲の切れ間から日差しがさしている。風も弱く寒くないので完全防寒装備ではちょっと暑いくらいだ。
いつもの通り航程5分ちょっとの平塚真沖で開始になる。水深は40m前後で、そこから3〜10m程度をシャクる指示はいつもと同じ。
いつもならこの辺の場所でハナダイやアジが顔を出し、10時頃までは釣れ続くはずである。が、今回は誰の竿にも魚が上がらない。船は小移動を繰りかえすが忘れた頃にサバやハナダイが誰かに掛かる程度。結局9時半頃まではこの状態。
船は東に大きく移動し、相模川河口沖の定置網回りに到着。ここではタナの指示が底ではなく上から60〜70mになった。こんな深いタナでこの釣りをやるのは初めてだ。だいたい1〜2回程度の手返しで移動になることが多い。どうやらアジの群を追いかけているようだ。ということであれば、先ほどの社長のアドバイスを基に仕掛けを全針ウイリーのものにチェンジ。
久しぶりの杉本さん
65mのタナで竿先を小気味よく絞るアタリ。水深があるだけに巻き上げはしんどいが、水面に姿を見せたのは30センチを越すアジだ。しかしこれを抜き上げようとしたのが失敗。魚が肩の高さまで上がったところで針からはずれ海へ戻って行ってしまった。これを合図に全中あちらこちらで同型のアジがサバ混じりで釣れ始めた。置いてあったタモアミを竿立てに立てて、いつでも取り込みが出来るように臨戦態勢を整える。ほぼ入れ食い状態だが、水温が上がったのか時々マルソーダが落とし込みの最中に食いついたりして逆弦を巻き込んでのオマツリも頻発するためあまり手返しがよくならない。それでも指示ダナまで辿り着けばアジか脂の乗った大サバがかかってくる。どうやらアジはピンク(ほとんどショッキングピンク)のウイリーに食ってくることが多いようだ、ということに気が付いたころには食いも落ち、一段落を迎える。各自お土産は確保したところで船は再び西に走りハナダイを狙う。
再び40m前後の魚礁か根回りを攻めているようだが、朝と状況は変わらない。そんな中杉本さんが手のひら大ながらハナダイを上げる。
25mダチの浅場に移動。ここでは前日にイシダイが出たそうだ。ここで仕掛けをオキアミ用の先針の付いたものにチェンジする。すると2投目でアタリがあり、タイ独特の底への鋭い引きが伝わるがそんなに強いものではない。上がったのは25センチのイシダイ。前回に引き続きイシダイを手にすることが出来たのは幸いだ。
小さいながらイシダイも
結局このまま大きな盛り上がりを見せることもなく納竿の14時を迎えた。
釣果はアジ30〜36センチ5匹、サバ30〜38センチ3匹、イシダイ25センチ1匹、マルソーダ35センチ2匹で、目的の赤い魚は手にすることは出来なかったが更に脂の乗ったアジは刺身や酢締め、照り焼きにして最高の味だったし、サバもみそ煮でおいしく頂きました。
今回の成果
今回は釣ったアジを手にすると異常に暖かく感じるほど水温が上昇したようで、そのせいか浅場での食いが悪くなったものと思われる。
今年はエルニーニョの影響か水温も全体に高めのため、年を越してもこのタイ五目は楽しめるようだ。