イナダ雪辱、相模湾ハナダイ五目

朝日を眺めながらの出船


  1. 日時:97年12月13日(土)
  2. 場所:平塚〜大磯沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前7時分〜午後2時00分頃


釣行記

「上甲・村田が一緒に釣りに行くと、結果に恵まれない」

今年の釣りの結果を並べていくとこのようなジンクスが成り立つことに気が付く。残り少ない97年中の釣行でこのジンクスを覆すことができるであろうか。

12月13日土曜日、平塚・庄三郎丸からハナダイ五目に行って来ました。ここのところ低気圧通過の影響で南西の強風が吹き荒れることが多かったが、この日は冬型の気圧配置も緩み、好天が期待されたため、急に思い立ってのことなので単独釣行となった。前回のタイ五目の時にイナダと思わしきアタリを5回キャッチしながらもその全てをバラしてしまった、あの悔しさを吹き飛ばすべく、第一目標がイナダ、第二目標がマダイと決め、この釣りに臨む。

4時半前に起床し、夜が明けぬ東名を飛ばして5時40分頃に船宿に到着。天気予報は良いが駐車場の車の数は以前に比べるとめっきり少なくなっている。やはり寒さの影響だろう、船の座席も人はまばらで目当てのハナダイ五目乗合も両弦のトモに2名ずつと右舷ミヨシに1名のみ。前回のアマダイ乗合で釣り座選択に失敗していることからやや慎重に釣り座を決める。今回はコマセ釣りなので、潮下になるであろう左舷のトモ3番目に席を確保。仕立ても1隻だけのようで船宿内の人もいつもよりかなり少ない。

 波間に浮かぶ富士山

東の空が明るくなり始めた6時半頃に桟橋に第17庄三郎丸が付けられ乗船する。この船は去年就航したばかりの大型新造船。結局両弦に7名ずつの計14名でも出船、この人数なら相当なスペースが1人1人に与えられるので快適に釣りが出来る。

定刻の6時45分に出船し、江ノ島の横に上る太陽を眺めながら仕掛けの準備も完了、すると船はスローダウン。お決まりの平塚沖の潮位計測塔近辺でまずは開始となった。

ハリス2号の3本針で、上2本がウイリー、下針にオキアミを付ける。船長の指示は底から3〜10mの間をシャクリ感覚1秒程度でやれ、とのこと。あと、手の平サイズのシマダイが掛かってくるけど、これは資源保護のためリリースするように、という指示もあった。

 寒さの為か、すいていました

水深は50m前後。着底後、糸ふけをとりシャクリ始める。5〜6mシャクったところでアタリがある。幸先良いスタートかと思われたがこれは手の平にやや欠ける程度のシマダイ。船長の指示通り、なるべく魚体に傷をつけぬように丁寧にリリース。しかしこれ以降しばらくは回りの人を含めてアタリ無し。10m幅を2往復すると仕掛けを上げてコマセを打ち直す、という作業を数回繰り返した7時半頃、今回から使用している全長1.8mの短めのシャクリ竿の竿先を大きく絞り込むアタリ。ドラグを効かせて慎重にやりとりをする。頭をよぎるのは前回の連続バラしの記憶。しかし今回はがっちり針掛かりしたようだ。数回の強い引き込みをかわし、コマセかごを手に取ったところで船長がタモを持って操舵室から出てきて取り込んでくれたのは43センチとこの時期にしてはやや小振りのイナダ。しかし丸々と太っていてなかなか旨そうである。いきなり第一目標をクリア。前回の連続バラしの悔しさもこれで吹き飛び、晴れ晴れとした気持ちになる。

 前回の仇のイナダ

この後もシャクリ続けるが、上の方のタナでウルメイワシがかかる程度になった。船は移動し、今度は水深40mダチを攻める。すると、ややもぞもぞしたアタリがあり上がって来た魚体は赤。20センチのハナダイであった。ここではしばらく続けているとマルアジの群が寄ってきたようで、みんなに良型のマルアジが掛かりだした。私の竿にもアジ独特のククッというアタリがあり、33センチの太ったマルアジを抜き上げる。しかし次の1匹は水面でバラし。すると「アジだったらこれですくってね」と船長がタモを隣の竿立てに立ててくれた。手前まつりしていた仕掛けをほどき、気を取り直して投入。しかし20m落としたところで軽くなった。サバか、と思ったがこれは隣人のマルアジの掛かった仕掛けとオマツリ。ほどいている間にアジの群は去ってしまったようだ。

この後は船は大磯沖に移動したり潮回りを繰り返すが上目のタナでマイワシ混じりでウルメイワシが釣れる程度になる。

日が高くなったが北西の風のために、陣取った左舷は日陰になってしまい結構寒い。移動で船の向きが変わるとつかの間のひなたぼっこが出来るが、本格的に寒中釣りのシーズンになったなあ、と実感する。

潮止まりの11時頃に食事を済ませ、気合いを入れ直して釣り続ける。「根があるからすぐに底を切って」と指示があった場所で今までのと感触の異なるアタリ。これは23センチのまあまあの型のメバル。さらにここではイワシに混じって小型ながらムロアジやマルアジも混じった。スレでウマヅラも結構上がっている。

  メバルにウマヅラ

12時過ぎに26mダチの浅場移動。ここはかけあがりのようで、徐々に水深が深くなっていく場所のようだ。ここで隣の人の竿が大きく絞られる。横目で見ながらシャクると私の竿にもアタリ。アワセをくれてやると底へ底への引き込み。ただ、そんなに大物ではなさそうだ。まず隣の人のが30センチ程度のイシダイを上げる。私の仕掛けもまもなく上がり、水面を覗く。なんとこれも同型のイシダイだ。タモで取り込んだところで今度は左側の隣人のも同型のイシダイを上げた。ダブルヒットならぬトリプルヒットだ。いつの間にか北風も止み、海はほぼナギとなった。

この後は20センチ程度のハナダイを2匹追加し、2時に終了となった。

 今回の成果

釣果はイナダ43センチ1匹、イシダイ27センチ1匹、ハナダイ20センチ前後3匹、マルアジ33センチ1匹、メバル23センチ1匹、ウマヅラ23センチ2匹、マイワシ20センチ前後4匹、ウルメイワシ20センチ前後20匹であった。イワシは後半は出来るだけリリースした結果だ。

今回は第二目標のマダイは手にすることは出来なかったが、思ったよりも良い釣果であった。まだ水温も高く、年内いっぱいはこの釣りを堪能することが出来そうだ。


釣行記集へ