さて、15日は台風接近のため朝から雨がぱらついていて、16日の予報も
「雨、その確立70%」でした。横浜センタで作業をしながら「これは今日は
中止かな」と思っていましたが夕方帰る頃には雨は止んでいました。
一応雨中の釣りになることを考え星川のポイントで安い雨合羽を購入し帰宅
する。非常に微妙な天気のため、さて、どうしたものか、村田さんに電話して
みるかと思っているとタイミング良く村田さんから電話。

「今、会社にいるんだけど、今日はどうしようか?」
「何で村田さん会社にいるんですか?まあそれは置いといて、北東の風が強い
様ですがこんな時はボートは出せますか」
「何か大丈夫なような気がするが、今日は石川が初めてだからなあ。これで
悪天候のなかでやって釣りを嫌いになってもらっては困るし」
「じゃあ、石川次第と言うことにしましょうか。森さんはきっと来ますよ」
「よし、じゃあ石川に相談してみる」

これは中止かな、と思っていると・・・数分後

「行くことに決めたぞ」
「え、石川が行くと言ったんですか」
「最悪、海を見て引き返しても良いと石川も言ってくれたし。ただ風が強いから
森はウインドをやりたがっているかもしれないから確認取っておいてくれ」
「わかりました」

森さんに電話。

「森さん、もしウインドやりたいのであれば無理に来なくてもいいよ、と村田
さんが気を使ってますが・・・」
「わはは、みんなが行くならそんなことは言わないよ」

ということで強行することに決定。ボートを出せる見極めは「白波が立っていな
いこと」だそうです。

予定時刻どおりに森さんを迎えに行く。奥さんがみんなのお弁当を作ってくれて
いるそうだ。その後石川を迎えに。何故か旅行に行くような大荷物を用意してい
て「釣りってこんなに荷物多くて良いのですか?」と石川の奥さん。3人分の荷
物を積んだ段階でトランクが満杯。この時点で私と村田さんの車2台で行くこと
に決定。石川の雨合羽を買うためにコンビニに立ち寄った時に石川が財布を忘れ
たことが判明。すぐに取りに帰る。事前に連絡していたため奥さんが駐車場で待
っていたのでタイムロス約5分で済む。

1時少し前に村田宅着。既に車に荷物を積んでありすぐにでも出発できる状態であ
ったがまずは太郎君と奥さんにあいさつ。さあ出発だ、と思ったら「車のキーが
ない」と村田さん。家中探し回ってタイムロス約5分。定番の1号→西湘バイパス
→箱根新道→136号→戸田峠のルートで行くことに決定。

天気が悪いせいか道もすいていて約1時間で箱根新道入口のパーキング到着。
Tシャツに雨に濡れても大丈夫な海パン姿の私と村田さんには箱根は寒すぎる。
休憩もそこそこにれいのえさ屋にさらに1時間で到着。今日は午前中で切り上げ
る予定のためいつもの半分の量のコマセと氷を購入。不気味な戸田峠を通り4時
半に戸田到着。まだ暗い。海の状態を見ると風はあるがなんとかボートは出せそ
う。とりあえず陸で仕掛けの準備。石川は村田さんの釣り講座をこの間に受ける。
森・上甲組と村田・石川組にわかれ明るくなり始めたところで出船。
さあ、釣果はいかに?

まともな向かい風の中、アジのポイント向かって漕ぎだしていく。やはり
いつもよりボートが揺れる。まずは上甲挺がポイント上にある漁船の真横に
ロープをくくりつける。少し遅れてその漁船の後部に村田挺がつく。
潮の流れからすると上甲挺が上流、村田挺が下流という形になる。この陣形
が釣果を大きく分けました・・・。

私がまずは第一投。着底と同時にあたり。かなり重い。ねんぶつだいと子むつ
2匹とアジの一荷。さいさきがいいなあ、と思っていると森さんもアジを釣り
上げる。村田さんも釣ったよう。私も底周辺で2匹程度立て続け追加したとこ
ろでぱったりと止まる。たなを掴んだらしい村田さんは順調に釣り上げている。
私と森さんも懸命にコマセるがぽつぽつ来る程度。どうやら潮下の村田艇の方に
アジが多くついたみたいだ。これも村田さんの作戦だったのであろうか?

終始北東の風が強く釣りづらい。ボートを出しているのは我々だけみたいだ。
雨はぽつりぽつり程度だったが、8時頃豪雨になる。近くにいた乗合船も帰っ
ていってしまった。ボートに水がたまっていき目を開けているのもつらい。
私がたまらず、
「村田さん、この雨なんでもう上がりませんか?」
「そうしようか?」
「・・・・・」
とみんな沈黙してしまう。この時間は結構釣れていたため結局そのまま続ける。
そんななかでも石川は無言で釣り続けている。この時は楽しいのだか怒ってい
るのだかわからなかったが実は楽しかったらしい。

途中森さんと村田さんは1匹づつソーダガツオを釣る。刺身で食べられるよう
すぐその場でしめる。走り回るソーダに森さんは仕掛けをめちゃくちゃにされ
てしまったが顔はうれしそう。私にも何回か大きな引き込みがあったがハリス
が0.8号であったためかいづれもハリス切れ。村田さんはカイワリを水面まで
上げてばらしたようだ。

9時を過ぎるとスズメ鯛が多く掛かるようになる。これが連れ出すとだいたいアジが
かからなくなるようだ。真鯛の赤ちゃんが連れるが弱らせないように放流。石川にも
来たようだ。こいつらの親はどこにいるのだろう?

あいかわらずカワハギの子供が水面付近でコマセのおこぼれに集まっている。
カワハギをやってみるのも面白いかも。

10時過ぎ、ほとんど釣れなくなったのと風がかなり強くなり白波が立ち始めたので
納竿する。岸へ戻るのは追い風のため楽であったが方向が定まらず村田艇は所定の
場所よりかなり離れたところに接岸してしまい、Gパンの石川まで海にひざまで入
って何とかボートを引っ張ってきた。このころには海はかなり荒れていて、良いと
に戻ったなあ、良かったと実感。

釣果は私と森さんで20センチ程度のアジ20匹位、ソーダ1匹、真鰯1匹。
村田さんが同様のアジを20匹程度、ソーダ1匹。
驚いたのが石川で、村田さんとほぼ同数のアジを釣り上げている。他にキュウセン
ベラ1匹。村田さんの言った通りに釣った「ビギナーズラック」と潮下に陣取ったと
いうことが勝因であろう。
だって私と森さんは大きめのかごでコマセて9時すぎにはコマセがなくなったのに
村田艇の方はまだ一人分のコマセが残っていたから・・・。
まあこれで石川も釣りの魅力に取り付かれた、ということでよしとしましょう。

帰りの支度をしながら森さんの奥さん手製のおにぎりと卵焼きで軽い食事をして
恒例の温泉へ。温泉を出発したのが11時半ごろ。上甲・森の車は東名沼津から
横浜インターへ向かい15時過ぎに森さん宅へ到着。私も自宅(南林間)に16時
過ぎに到着できました。持ち帰ったアジは刺身、たたき、フライ、酢の物、塩焼き
で16、17日の夕食にて一人で食べ尽くしてしまいました。とくに取れたてのアジを
贅沢に使った揚げたてのフライは絶品でした。
包丁が脂で切れなくなるほどアジには脂がのっていました。

というわけで悪天候ながらも釣果はまずまずで、今回の戸田釣行も成功と言えそう
です。