左文字しえによるカネコ漫談。
敬虔なるカネコ教信者ではありませんので、
「買った女をどうしようと俺の勝手だ」
で通しております。


もともと、決して上品な服だとは思わない。
清楚でも、可愛らしくもない。この時代に、
わざわざ浮きまくったフリルとレースを選ぶのは、
もはやおとなしい従順な女ではない。
自分勝手で、傲慢で野蛮で、
「人の目から見たいいセンス」も、「良く思われたい」もけっとばし、
周囲との調和を踏みにじって傲然とその上に立っている、
どうしようもない手に負えない服です。
等身大の夢なぞ見ない。極彩色の、きらびやかなロマネスクか、
泥絵の具で描いた見世物小屋の看板めいた凄惨さか、
お洒落がどうした。オタクで結構。
世間からしたら同じ穴のピンクハウスです(笑)。


このあたくしの逝きッぷりを御覧なさい。何という蛮勇!
何という悪趣味!何という虚しい浪費!…
以上の精神が見え隠れするから、私はカネコの服が好き。

「身を飾る」という行為を美談にしてたまるものか。

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