一番最初に買ったカネコ系。リサイクル市場がなかった
とはいえ、はなから飛ばしすぎました(笑)。
今になってようやっと着方がわかってきたか、という感じ。
大学一年でしたからね。貧相なひよっこだったので。

インゲボルグのワンピースではこの形が一等好みです。
Aラインなら、そしてフレンチ袖ならば、でっかい胸リボンも
過去の記号なりにおさまる気がするので。逆に、これが
今のカネコの細リボン一個とかだったら惹かれません。
ピコフリルも、ポリならば大づかみに大胆に野放図にどう
ぞ!って思えるのだな。これまたフランスレースが儚げに
ついてたりしちゃ駄目です。
要するに、昔のインゲの勢いのあるレトロ、つり込まれそうな
強引さ、いい意味での野暮ったさが好き。鷹揚なんですよね。
「サンセット大通り」の往年の銀幕の女優みたいな、大時代
な、決して軽さや洗練や清新のほうへと向かっていかない。
むしろ時代の遺物たらんと矜持を持って。
その不敵な重さが好きです。だからして、私のミューズは
大楠道代なのだったが、「ツィゴイネルワイゼン」の彼女の
洋装が当時のピンクハウスと知って驚愕。
あんな風に着られるんだ…私がいかれる女優のわけだ(笑)。

独特のオフホワイトで、生成りでないので羽織ものには
たいがい黒で。レースのスカーフ、本当は肩幅がないので
上に留まっていてくれません(笑)でろんと全部前に落ちる…。
足もとは黒のバレエシューズで。ヒールがあっちゃあ台無し
です。


ワンピース:インゲボルグ
スカーフ・コサージュ:カネコイサオ
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