なぜ、今シュツルムディアス? 正直そう思いました(失礼)。劇中ではどう動いてたのかさっぱり覚えてませんでしたから。でも印象が強過ぎる機体って、アレンジしにくいんですよね。例えばフリーダムとか大変です。「あれ、シュツルムディアスってこんな格好良かったっけ?」と言わせたくなり、返って燃えるものもあったのです。ただバインダースクラッチして付ければイイや、って訳にはいかなかった・・・・キットのディアスは好みもありますが、理想とするイメージよりは重心が少し高め。これに長いバインダー付けちゃうと、上に長く安定性の悪そうなシルエットになる可能性が制作前から予想できました。なので、本体も長いバインダーを受け止めるべくドッシリと低重心なディアスを目指したのです。
頭部 バルカンファランクスは当初1/35の機銃を銃身に使おうと思っていたんですが、強度を保つのが難しく、作例のように真鍮パイプの組み合わせとなりました。シュツルムのデザインとしてはカバーのひさしも短いんですが、あまり長すぎる事に意味を感じられなかった(制作においてコレ重要!)ので、控えめにしてます。
胴体 センターブロックの形状を、インストのカトキ氏画稿を参考にボリュームアップ。ここだけボリュームを上げれば、全体的に大きく見えるから不思議。サイドの丸モールドは削り取ってスチールボールに変えてます。
腰回り 今回のプロポーション改修において、スネ周りと共に重要なポイントでした。途中写真を見て頂ければ、何をどうやったのかは一目瞭然ですね。各パーツの隙間やラインの繋がりを意識しながら延長場所と延長量を決めました。フロントアーマーはサイドの角度だけ変えて大きく見せてます。延長などで実際のサイズをおおきくすると、他の部分とのクリアランス調整が大変になります。(アーマーが動かなくなっちゃう)
腕 肘関節のパイプは削り取ってガラスチューブに変更してます。中にハンダ線を通してます。クリアランスがかなり厳しく、けっこう無理矢理付いてます。
股間 実際頭身に影響するサイズの変更はこの股軸の移動のみです。ディアス自体の重量もさることながら、巨大なバインダーの重さまでのしかかる股軸は補強をきっちり行ってます。
足 スネ前面のカバーの角度がポイントです。開口部を大きく見せることでスネが短く見えます。(ジーンズを踝丈で切るのと、ワンクッションさせて切るのとどっちが足が長く見える?って話)
シュツルムバインダー メインですね。バキュームフォームを使用したのは軽量化の為もありますが、バキュームフォームにより生じるエッジの繋がりとか滑らかさが欲しかったので、今回は多用してます。本体も軽量化を考えるとバキュームフォームで作りたいところだったんですが、バキュームフォームって大きな平面は苦手なんですね。なので今回は精度を優先して本体はプラ板の箱組です。大きさが大きさなので、中に何カ所か補強のための梁を入れてます。片側6発のバーニアはプラパイプのエッジを削り込んだもの。(マジで切れます)少しフタをしたようなデザインはトラップマフラーからヒントを得てます。
ディティール ディアス自体が発売されてから少し経っており、模型誌でも何回か登場の場がありました。あとバカに出来ないのがネット内の作品。これらとカブらないようにディティールを入れるのは至難の業。うかつに似たディールをいれると「パクリ」と言われかねない。なるべく個性的かつ赤すぎるボディーのアクセントとなるようなディティールを心がけました。
円の埋め込みモールドを2ピースにし、縁を切り欠いて、更にデカールでも切り欠き位置に記号を配して、「回りそう」な感じを演出してみました。スネ部分もスライドスイッチがイメージソースです。
塗装 赤は難しいと言われますが、発色しづらい点と共にイメージ通りの赤を再現することが難しいのではないでしょうか。今回は「明るめだが、重さのある赤」を目指しました。まず基本の赤に対し、黄色を混ぜて明度を上げます。ついでに彩度が下がってしまい寝ぼけた感じになるので、マホガニーを混ぜて締める。こんな風に考えて調色しました。
今回のオプション オーダーの時点で「オリジナル武器可」って注釈が付くようになりました(W 元々ショートバレルのダブルビームガンってイメージを固めていたので、いつものようにプラ材でのスクラッチの予定でした。ただ毎回「スクラッチです」ってのも面白くないので、最近潤ってきたアーマードコアシリーズの武器シリーズを使ってみました。流用パーツ丸出しにならないようにするために、出来上がりのイメージをしっかり持って取り組みます。
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