薄めすぎた物を塗るときは注意。接着剤ですからプラを溶かします。異素材の接合部分に薄めすぎたやつを塗ると、かえって段差を生む事にもなります。
表面処理に「溶きパテ」を使っている方は多いと思います。とくにプラ板やパテで工作を追加した場合は、その使用頻度が高くなると思います。こういう時には「サフ」では埋まりきらない段差や隙間の処理を兼ねている場合が多いです。

ところで溶きパテってパテを何で溶いてます?薄め液?
ここでオススメは「流し込み系接着剤」です。これで溶くと乾燥が異様に早く、食いつきも断然良くなります。特に乾燥の早さは「塗るそばから乾く」感じです。このお陰で、いままではやりづらかった「溶きパテの重ね塗り」がしやすくなりました。
車用ってことなので、元々溶剤が強めで揮発性の高い物を使ってるんでしょうね。

販売元
Holts
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次はパテ自体のお話。
プラパテは何を使ってますか?やはり田宮製が圧倒的大多数でしょうね。今回のオススメは「Holtsの薄付けパテ」です。これは車の傷埋め目的で、カーショップなどで販売されています。いわゆる「車用補修グッズ」です。裏面の説明書きをみますと、「1mm以下の盛りつけなら、硬化まで1時間」とあります。田宮パテと比べてかなりのハイスピード硬化です。これはイイかも!?と言うことで試してみました。硬化時間はやはり早いです。これは文句なし。粒子の細かさも良好です、良く伸びてキメも細かいです。硬化後に削った感じもサラサラとして、ペーパーの目詰まりも少ないです。これは使えます。
ブルーはかなり濃いめのダークブルーといった色味。シルバーはクレオスのシルバーの瓶の底に溜まってるヤツみたいな色です。
パテには「白」の他に「ブルー」と「シルバー」があります(まだ他にもあるようですが、店頭では未確認)。シルバーは金属粉が入っているため、削り心地がザラザラするので模型にはオススメしません。(色はグレーっぽくっていいんですが。)白だとペーパーがけの時にわかりづらかったりするんで、白のパテにブルーを少し混ぜて使ってます。
何枚か予備を用意しておいて、洗うときは何枚か同時に洗うと楽。適当な受け皿に溶剤をはって、筆でじゃぶじゃぶ洗います。
溶きパテを作るときに便利なのが「梅皿」。陶器製の小さなお皿です。画材を扱っているところなら手にはいると思います。塗料を筆塗り用に少し使ったり、スミイレの塗料を薄めたりと、パテや塗料を少量使う時には塗料皿よりも使いやすいです。
粘度や色味は懐かしの「Mr.パテ」といった感じ。ひょっとして同じ物だったりして!?
同じく「Holtsのナイフィングストッパー」です。これも薄付けパテと同様に使えますが、若干粘りがあります。粒子はより細かいかと思いますが、ペーパーがけ時の切削性は少し劣ります。
ツールクリーナーとは、塗装用具の洗浄に使う強めの溶剤です。
ご注意
流し込み系接着剤でプラパテを薄めた場合、流動性を高める為に薄めすぎると、正に接着剤を塗っている状態になりかねません。この場合、プラ部分に塗るとプラが侵され過ぎて段差や隙間がかえって目立つようになる場合があります。
特にプラとその他の異素材(ボリパテやエポパテ、SSP-HG等)の境目に使用する際は注意が必要です。

で、色々と溶剤を試してみました。プラと異素材との境界に溶きパテを使うときには、ツールクリーナーなどのちょっと強めの溶剤を使うと、程よく乾燥しプラにも丁度良い溶きパテになるようです。ベースグレー用シンナーもなかなかの使い心地でした。