歴史が好きになったきっかけの書

素人意見を言わせていただくと武功夜話は偽書であると思います。 書いてあることは微視的ですが、私には全体を覆う巨視的な視点が感ぜられ、“全てを知った上で書いている”という疑念をもってしまうのです。 知った上で書くのは歴史的記述であって資料的事実ではありませんし、武功夜話は資料であって歴史書ではありません。 ゆえに偽書です。 …と、お堅い話はさておき、私は理を好む性質で、歴史に関する興味が一切なかった人間なのですが、たまたま武功夜話を読んだのがきっかけで歴史が好きになり、いろいろな歴史書を読むようになりました。 実像は正立方体でも視点が一点のみでは正方形にしか見えません。 私は歴史というのは、多数意見によって編すのではなく、幾多の意見の中道を創り上げるが望ましいと考えています。 武功夜話は間違いなく素晴らしい書であると思います。(ガリンシャ)

墨俣へのこだわりがアヤシイ

私は「ニュートンプレス社の原本現代訳シリーズの信長公記」を読んだのですが、素人的にみて、「木下藤吉郎」が永禄11年(?)九月十二日の箕作山の城を攻撃の項まで出てこなかったような気がします。なんで、墨俣がないのか?と思いました、前田利家が森部合戦で、首2つとり、そのうち1人が足立六兵衛。なんて細かいこと(私的には)まで書いてあり、美濃攻略の転機になった墨俣がないのは一夜城がなかった、と思ってしまう。素人なので世間の意見を聞くしかないのですが、「信長公記」が一級資料というのが間違いないのなら、墨俣にこだわる武功夜話は信用できないし、武功夜話が一級なら「信長公記」が一級ではなく二級なのかと思う。あと、私が読んだ本の中で「偽書『武功夜話』の研究」というお約束な本があるのですが、研究というよりハナから否定してる本ですが、93ページの図4、馬柵図(永禄墨俣記より模写)って書いてある図の「テッポウハザマ」って書いてあるのには、素人の私でも変だと思ったのですが、周りの方々は、どう思うのだろうかな、と思います。(石田治部)


文中、敬称略させていただきました。ご了承願います。