家光公の足跡

文永４年（１２６７年）の創建と伝えられています。社伝によると，紀州の熊野三社を勧請したのにはじまり，現在の社殿は文久３年（１８６３）の造営で，明治４年に修復されています。家光公が鷹狩りの途中で休息したときに御手植えしたと伝えられている松の大木もあります。

杉並区和泉 ３−２１−２９】

浄光寺(木下川薬師) 嘉承２年（８４９）伝教大師作の薬師如来像を本尊とし慈覚大師が創建の天台宗の古刹。徳川家の祈祷所・御膳所として庇護され、江戸名所として賑わった。境内には家光公の御手植えの松がある。

【葛飾区東四つ木１−５−９】

方丈庭園に家光公お手植えの松がある。

【京都】

家光公お手植えの松がある。

【足立区島根４−４−１】

�T、教会邸内には家光公お手植えの梅（樹齢約３８０年）がある。
�U、妙雲寺本堂前に一本の梅の古木がある。この梅は、現在のめぐみ幼稚園のある場所が妙雲寺の梅園であった頃、家光公によって植えられたと伝えられている。梅園は城南有数の名園といわれていた。

【大田区池上１−１９−３５】

寛永１８年（１６４１）創建。戦後に再建され、境内には家光公御手植えの銀杏があります。

【港区芝公園】

本堂の前にある大銀杏は家光公の御手植えの銀杏です。

【練馬区錦２−４】

高さが１７ｍ 幹周りは３．７ｍあり、 家光公が御手植えのクスノキです。

【練馬区豊玉南３−１３−１】

参道の大鳥居は昭和２９年に建てられたもので参道の距離は拝殿まで２５０ｍ幅１８ｍあり、両側にはつつじが植えられています。家光公の時代に植えられた１０００本つつじの名残りで、江戸時代にはつつじの花で境内が紅に輝き山を照らすような美しさから「山照らし」とよばれました。

【杉並区大宮】

東京名所図会で、寺伝として「慶安３年寅年（１６５０）閏１０月２７日、家光公は、牛込高田田辺御放鷹（鷹狩のこと）御成の時、帰りの道筋、この寺に立ち寄り、庭一面に藤のあるのを見て、これこそ藤寺なりと上意があり」との記事があり、藤寺と呼ぶようになった。

【文京区小日向４】

天正１８年（１５９０） 徳川家康の江戸入府の折、十七世住職・証高が境内の紅梅に古歌を添えて献上する。家康は大いに喜び、「開運梅」と称せよ、と命じる。その後、家康から粟田口国吉作の太刀を下賜される。 慶長９年（１６０４）江戸城を造営するため、寺領を元々の霞ヶ関の地より、現在の西ノ久保に移す。 正保２年（１６４５） 家光公が光明寺を訪問した折、祖父の家康が光明寺の梅を喜んだという故事にちなみ、山号を、真色山から「梅上山」に改めるよう命じられる。

【港区虎ノ門３−２５−１】

寛永元年（１６２４）家光の命で寺号を国土安穏寺と改め、徳川家祈願所、位牌安置所となった。将軍が使用した膳、椀、洗足盥（たらい）などが多数残されている。

【足立区島根４−４−１】

上野動物園地は大名藤堂家の屋敷でした。寛永３年（１６２２）伊勢国安濃津藩主藤堂高虎は、上野下屋敷内に東照宮を建立し、隣には寒松院と言う寺を建立し菩提寺にしました。寛永４年に徳川秀忠公、家光公が参拝しました。高虎は１６３０（寛永７）年江戸で没し、上野寛永寺山内の寒松院に葬られたが、２代藩主高次のとき、津城下に改葬しました。今でも上野動物園の中に整然とした藤堂家の大名墓地が残っています。閑々亭の由来は家光公「武士も風流をたしなほど世の中が閑になったもので、閑々亭と名付けると好かろう。」 言ったことから閑々亭という名前になった。１８６８年（慶応４年）に焼失しましたが、１８７４年（明治１１年）に再建されました。

【台東区上野公園】

家光公が鷹狩の途中立ち寄り、「姿見ずの橋」と呼ばれ不吉な名前だったので、この川の風景が京都の淀川に似ていることから、「よどばし」と命名したからと言われます。

【青梅街道の神田川にかかる橋】

家光公が命名したからと言われます。

【神田川の橋】

家光公が鷹狩の折、専心寺を訪れ境内にあった松を三鈷の松と命名した、寺前の坂も三鈷坂と言われたが、やがて三光坂と言われるようになりました。

【港区白金２−１−４３】

鷹狩の途中に立ち寄り、目黒に対して目白と命名した。その後、この周辺を目白と呼ぶようになりました。

【豊島区高田２−１２−３９】

鷹狩りの途中に、動坂の不動尊に立ち寄った家光公から現在の土地を賜り、目赤不動尊と命名された。

【文京区本駒込１−２０−２０】

雉子神社は家光公が鷹狩りの折りに命名したもので、神紋は三葉葵です。

【品川区東五反田】

寛永年間（１６２４〜１６４４）、鷹狩りに来た家光公は急な腹痛に襲われ、この寺で休息をとることになります。そして境内にある井戸水で服用したところ、あっという間に回復。喜んだ家光公は、その井戸を長命水と名付け、寺の名前も改めさせたというのが弁財天をまつる長命寺の名前の由来です。
「長命寺石文」は、天保３年（１８３２）に建立。 「そもそも寛永年中御鷹狩に出させ給ひ、このあたりにてに、悩ませ玉ひし折から、中根壱岐守、当時の井の水を汲みてまいらす。」と故事を伝える。

【墨田区向島】

笹寺の名称は家光公が鷹狩の際に立ち寄り、周辺に笹が生い茂っていたため命名したと伝えられる。

【新宿区四谷４−４】

誕生八幡神社の急な石段を登ると、社殿のテラスの左側に、小さなお宮が祀られている。これは、「重箱稲荷」と呼ばれる稲荷社で江戸時代は、徳蔵寺（西五反田）が別当を兼ねていた、「重箱稲荷」は、延宝（１６７３〜８０）の古図によると六軒茶屋町（上大崎交差点付近）に位置しています。「稲荷社　境内８８坪総べて除地なり、神体は十一面観世音にして木製立像長八寸、社殿は間口一間奥行九尺−」。
　寛永元年（１６２４）、家光公が荏原郡品川村周辺に放鷹に訪れたおり、家光最愛の鷹が飛び去ってしまい、道端に小さな稲荷社を見付け、持ってきた弁当の入った重箱をこのお宮に供えて、「鷹がもどってきますように。」と一心に祈ったという。すると、不思議なことに、どこからともなく鷹がもどり、家光公は大いに喜んで狩りを続けた。家光公が供えたこの重箱はそのまま稲荷社の宝となり、のちに重箱稲荷とよばれ、霊験顕かな ことで人びとの厚い信仰が寄せられた稲荷社で、家光の供えた重箱は寺宝として別当�ｺ藏寺に所属されていましたが 、嘉永３年（１８５０）の火災によって焼失し、現存していません。

【品川区上大崎】

家光公鷹狩りの折この地にご休息され、切株に腰を掛けられ、傍の小祠を拝して立ち去られた。後年、里人集まり、この伝来を世に伝えんと社殿を建立し、鳥居を築き、腰掛稲荷と称し、さらに篤く崇敬してきました。

【文京区目白台３−２６−１】

家光公が鷹狩に訪れたときに、遠からず人家が出来るであろうと指差したところから指ケ谷と呼ばれるようになった。

【文京区旧地名】

承応年間(1652〜1655)家光公が鷹狩りにきたときここに馬をとめ、「ここはどこぞ」と訪ねた。共の者は、かしこまって、「小石川村の中程にございます」と申し上げると、家光公は「ああそうか、仲町じゃな」と。これから小石川仲町となった。

【文京区旧地名】

ここに一軒あった茶屋は家光公のお気に入りで、鷹狩の度に立ち寄り、老主人に「じいじい」と声を掛けたそうです、以来爺ケ茶屋と呼ばれるようになった。

【目黒区三田】

文禄２年（１８９３）、勅特賜（ちょくとくし）円明宝鑑（えんみょうほうがん）禅師により創建。禅師は武田信玄の従弟といわれる。家光公が牛込酒井邸にあそびし折り、保善寺に立ち寄り獅子に似た犬を下賜する、以来、獅子寺と称する。明治３９年（１９０６）牛込通寺町より移る。

【牛込→中野区上高田１−３１−２】

常盤橋門は、江戸城外郭の正門で、この橋は日光・奥州街道への出口でした。橋の名前は、家光公が金葉集にある古歌「色かえぬ松によそへてあづま路の常盤の橋にかかる藤浪」にちなんでつけました。

家光公が将軍家の菩提寺である芝の増上寺にご参詣のお帰りに、ここ愛宕神社の下を通りました。愛宕山には源平の梅が咲き誇っておりました。家光公は、その梅を目にされ、「誰か、馬にてあの梅を取って参れ！」、曲垣平九郎が男坂を馬で上り下りして成功した事に由来します。

【港区愛宕 １−５−３】

家光公が鷹狩でこの地を訪れた時、紅葉の美しさを蜀江の錦のようだと称賛したからだという。

【新宿区北新宿２−１】

寛永３年（１６２６）家光公が高田馬場へ狩猟の途中、ここで急に午がいななき落馬した。幸い怪我はなかったが、調べてみると、近くに流れるかに川の橋の下から一体の地蔵が発見された。小さな橋の下に石の地蔵が落ちていた。家光は、これを落馬地蔵と名づけてました。村の人々は，川底から地蔵を上げてお堂を造り，安置して，将軍の無事を喜び，この地蔵を供養しました。地蔵尊は、戦災で破損し、新しくつくられた。

【新宿区早稲田１５】

家光公が東金からの帰りに大日山で鷹狩りをしたところ、この地で愛馬が傷ついて死んでしまったので、この愛馬を供養するために建立したのがこの堂であるという。この堂は馬が家光の身代わりになったということから”身替観音”とも呼ばれている。

【千葉市稲毛区】

東海寺を訪れた家光公が、船に乗ろうとして見送りの沢庵和尚に、問答河岸跡で禅問答を交わしたとされます。 『海近くして如何か是東海寺（遠海寺）』、沢庵答えて『大軍を指揮して将軍（小軍）というが如し』
【新宿区北新宿２−１】

薬師寺如来坐像を本尊とし､当初は観音堂の北にあって、北薬師と呼ばれた。慶安２年（１６４９）、家光公が観音堂の北西に再建し、塀にかかる橋にあったので､家光自身が橋本薬師堂と名付けた｡
【浅草寺境内】

江戸府内から五里以内に将軍家の鷹場が設けられていて、吉祥寺周辺も鷹場に含まれていました。鷹狩り好きだった家光公は、井の頭池の西側に鷹狩りのための御殿を設けさせ、これが御殿山の地名として残っています。御殿廃止された後は官林となり樹木が繁生していた。また、周辺には将軍家の御膳所として使われた寺社が多く残っています。

【武蔵野市】

（寛永１３年）１６３６年 小菅の伊奈家屋敷で休息し忠治に褒美を与える。翌日、獲物の鶴を朝廷に献上する。

勝願寺の裏手には、家康を始め、秀忠が７回、家光が６回鷹狩を行い宿泊した「鴻巣御殿跡」があした、江戸図屏風には鴻巣御殿が描かれています。御殿は明暦の大火で江戸城本丸仮御殿として移築され、跡地に東照宮が建立されたが、明治４０年に鴻神社に合祀され、宮跡には小祠が建てられ、祭典は御成町の行事として行われているということです。

【鴻巣市本町８丁目】

家光公はたびたび井の頭に鷹狩に訪れ、「井の頭」の地名をつけ、井の頭池中の島に鎮座する社殿を再建した。

【武蔵野市】

宿鳳山高円寺には、家光公も鷹狩りの時に御膳所として立ち寄っていました。現本堂裏の高台が「御殿跡」と呼ばれ、境内には家光公寄進の茶室跡を残しています。

【杉並区高円寺南】

慶安２年（１６４９）家光公が鷹狩のおりに葵の紋幕と朱印五石を寄進した。

【杉並区清水３−５−１０】

家光公が鷹狩りの途中、寺で休息していたところ、江戸城より愛鷹「遊女」が飛来し、境内前庭の松に止まったり、家光公はこれを大いに喜び、この松を「遊女の松」と名付けた。後に「御鷹の松」、また地名から「霞の松」と称されるようになりました。
【渋谷区神宮外苑】

寛永２年の春、放鷹の日に円通寺の松に止まる、家光公は松を鷹見の松と名け、観音原を限りて円通寺に寄進する。

【荒川区南千住１−５９】

家光公が寛永の頃（１６３０頃）不動尊近くで狩猟中に、可愛がっていた鷹が行方不明となりました。その時、不動堂別当の実栄という僧に祈祷させたところ、鷹はたちまちのうちにここに有った大きな松の枝に戻ってきました。家光公は大いに喜び、この松を「鷹居の松」と命名すると共に、不動尊を深く尊敬し、堂塔を寄進して、寛永１１年に諸堂末寺５０余に及ぶ壮大な堂塔伽藍が完成したと言います。歴代の将軍も参拝するものが多く、江戸庶民もその風に習い、不動信仰は隆盛を極め江戸随一の名所になりました。

【目黒区下目黒】

目白の号は寛永年中（１６２４〜４４）に家光公の命によるといわれる｡

【豊島区高田２−１２−３９】

寛永年間（１６２４〜４４, 鷹狩りの途中, 動坂の赤目不動尊に立ち寄った家光公から, 現在の地を賜り, 目赤不動尊とせよとの命を受け, この地に移った｡ それから目赤不動尊として, いっそう庶民の信仰を集めたと伝えられている｡

【文京区本駒込１−２０−２０】

門が朱色なので古くから赤門寺と呼ばれていました。家光公が父秀忠の追福のために寄進したもの。
【墨田区東駒形３−２１−３】

浅草寺本堂の北にある浅草寺の鎮守で江戸時代は三者権現と言われていました。祭神は檜前浜成、竹成兄弟、土師直中知で後に東照宮を合祀した。本殿、弊殿、拝殿は共に慶安２年（１６４９）家光公によって再建されたものです。この神社の祭礼が三社祭りで、江戸時代から江戸三大祭りとして盛んに行われています。

豪華絢爛な社殿は、寛永１１年の家光公による大工事によって完成されたものです。

徳川家康を祀る神社で、伊賀上野藩主藤堂高虎が敷地内に造営したものを、家光公が慶安４年（１６５１）に再築したもの。本殿、弊殿、拝殿、唐門、透塀が重要文化財に指定されている。御三家奉納の青銅燈籠、諸大名奉納の唐銅燈籠が有る。寛永１０年（１６３３）、酒井雅楽頭忠世寄進の石鳥居等が国の重要文化財になっています。

寛永１９（１６４２）、家光公が国家の安泰と市民の安全祈願ならびに武道の練成のために、江戸浅草のこの地に三十三間堂を建立しました。

元享年間、この地の領主、豊島氏が熊野権現を勧請した事に始まる。寛永１１年（１６３４）家光公が権現造りの壮麗な社殿を造営したところから「王子権現」として有名になった。

天台宗の古刹、大同３年（８０８）慈覚大師の開山。元和元年（１６１５）火災で焼失したが、寛永元年（１６２４）家光公が再建し、鷹狩りの本陣をこの寺に置いて以来、歴代将軍の保護を受け、寺運も栄えた。寺は台地の突端にあり景勝に恵まれ、江戸時代より庶民の信仰と行楽地として人気があった。

家光公は家康・秀忠の供養のために寛永１３年(１６３６1)に銅鐘を寄進しています。銅鐘には、家康の号「大相国一品徳蓮社崇誉道和大居士」と秀忠の号「台徳院殿一品大相国公」が刻まれています。また、「淳和奨学両院別当氏長者正二位内大臣征夷大将軍源家光公」と家光公の名前が見えます。鋳造者は椎名勝十郎藤原義定です。

浄土宗の開祖法然上人が初めて浄土の教えを広めた布教の地で、浄土宗総本山。堂宇の多くが家光公の寄進になる。日本現存の木造建築の門の中で最大の規模をもつ三門をはじめ、経蔵、御影堂、大方丈、小方丈、勅使門、大鐘楼、集会堂、大庫裡・小庫裡などはいずれも重要文化財となっている。

天守閣は家康公、秀忠公、家光公と三度建設されましたが、明暦の大火（１６５７）で焼失、以後造営されなかった。内部の石垣が家光公時代、外部は四代家綱が加賀の前田藩に命じて再建させた。

天台宗の古刹、１５４７年天海僧正が来往し、中興の開祖となり、徳川氏の後援を得て栄えた。 江戸城紅葉山の別殿を移築して、客殿、書院等に当てました。客殿に「徳川家光誕生の間」、書院に家光公の乳母とて名高い春日局が過ごした「春日の局化粧の間」があるのはそのためでありまります。

沢庵和尚が家光公から土地を賜り、開かれた寺院。かつては寛永寺、増上寺と並ぶ大寺院であった。境内には、元禄５年（１６９２）に作られたという梵鐘がある。
品川区北品川３−１１−９

牛込見附は、家光公の時代，寛永１３年（１６３６）阿波徳島藩主蜂須賀忠英（松平阿波守）によって枡形石垣と土橋が普請され、翌年に櫓・門が作られ門番が置かれました。

新宿区内の外堀は江戸城最後の工事として家光公が寛永１３年（１６３９）から行われ、神田川につなげられました。長延寺谷が利用され掘った土は、九段、麹町、番町に積まれ土塁としました。牛込門は寛永１３年に徳島藩主蜂須賀忠英、市ヶ谷門は寛永13年津山藩主森長継によって築かれました。

幕府が開かれるれ、市街が整備されると飲料用水の確保のために、井の頭池の水を引いて神田上水が整備されました。家光公の時代に人口が増加し、新しい上水の確保のために、老中松平信綱を総奉行に町奉行神尾元勝等をして多摩川の引水を計画させました。承応２年（１６５３）に羽村の生縁の兄弟が羽村村に堰を設けて、水路を江戸四谷まで引き入れました。この成功により、幕府より玉川の姓を与えられ、士分に列し、明治政府から従五位を追贈されました。今日でも、東京都の水道源として活用されています。

川口（昼食）→岩槻城（宿泊）→幸手（昼食）→古河城（宿泊）→宇都宮城→日光

元和８年（１６２２年）２代将軍秀忠、日光社参の折、御休息所となる。慶安元年（１６４８年）３代将軍家光より金、材木を拝領し御成門を建立、更に御朱印２０石を賜る。安政２年（１８５５年）家定より江戸城の別館、品川御殿を賜り、本堂、庫裡として使用する。現在の本堂は昭和５０年に新築された。

１８回の日光参拝に使用された御善所