東海道書遊五十三次

朝日新聞社
2001年12月1日発行
装丁：菊地信義
カバー図版：菱川師宣「東海道分間図絵」（菱川師宣記念館提供）
B6版ハードカバー装、帯
2000円（税抜）
ISBN4-02-257610-3
【ｂｋ１で本書を購入】
【amazonで本書を購入】
目次
東海道書遊五十三次
一　大泉黒石『野次郎兵衛喜多八』【江戸】
二　岡本かの子『東海道五十三次』【東海道】
三　岡本一平『手製の人間』【東海道】
四　岡本綺堂『半七捕物帖』【小田原】
五　牧野信一『熱海線私語』【小田原】
六　坂口安吾『明治開化・安吾捕物帖』【小田原】
七　竹原春泉画『絵本百物語―桃山人夜話』【真鶴】
八　三遊亭円朝『名人長二』【湯河原】
九　三遊亭円朝「熱海土産温泉利書』【熱海】
十　泉鏡花『わか紫』【熱海】
十一　川田剛『熱海鑛泉記』【熱海】
十二　都賀庭鐘『古今奇談英草紙』【熱海】
十三　作者不明『天明水滸伝』【東海道】
十四　川路聖護『長崎日記・下田日記』【東海道・下田】
十五　山本鐡眉『東海遊侠傳』【清水】
十六　野沢広行『黒船陣中日記』【清水】
十七　森枳園『遊相医話』【大磯】
十八　森末新『将軍と町医』【相州】
　　　補遺：医者と役者
十九　金関丈夫『木馬と石牛』【富士山】
二十　小山一成『富士の人穴草子』【富士山】
二十一　武田百合子『富士日記』【富士山】
二十二　深沢七郎『妖木犬山椒』【富士山】
二十三　神沢杜口『翁草』【富士山】
二十四　藤野順『偽勅使事件』【伊豆松崎】
二十五　子母沢寛『遊侠奇談』【甲州黒駒村】
二十六　長谷川伸『相良総三とその同志』【東海道】
二十七　内田百�閨w第三阿房列車【興津】
二十八　内田百�閨w東海道刈谷駅』【刈谷】
二十九　森島中良『拍掌奇談凩草紙』【鳴海】
三十　森島中良『琉球談』【興津】
　　　補遺：富士の砂のこと
三十一　在原業平『伊勢物語』【八橋】
三十二　貝原益軒『壬申紀行』【東海道】
三十三　勝小吉『夢酔独言』【東海道】
三十四　古今亭志ん生『びんぼう自慢』【東海道】
三十五　柳田國男『東国古道記』【東海道】
三十六　松崎天眠『汽車乗りお玉』【東海道】
三十七　雨雪軒谷水『駿州府中　阿倍川の流』【静岡】
三十八　三田村鳶魚『泥坊づくし』【金谷】
三十九　滝沢馬琴『羇旅漫録』【静岡】
　　　　補遺：奴の小万考
四十　河村北溟『断食絶食実験譚』【東海道】
四十一　土御門泰邦『東行話説』【東海道】
四十二　太田南畝『改元紀行』【東海道】
四十三　鶯亭金升『明治のおもかげ』【東海道】
四十四　川原崎次郎『平賀源内と相良凧』【相良】
四十五　小宮水心『古今名家随筆大観』【東海道】
四十六　佐藤健一『和算家の旅日記』【東海道】
四十七　堀田六林『蓬左狂者伝』【熱田宮】
四十八　松井柱陰『実話　近世神仙物語』【名古屋】
四十九　西沢一風『女大名丹前能』【東海道】
五十　司馬江漢『江漢西遊日記』【東海道】
五十一　司馬江漢『無言道人筆記』【金川】
五十二　富山道治『竹斎』【東海道】
五十三　浅井了意『東海道名所記』【東海道】

東は東、西は西
田村隆一
田村隆一　未完詩集について
織田作之助、またはいくつもの戦後
野坂昭如、あるいは敗者の話体
東回りで来た老子
ユーモリストの本
怖くない怪談
器怪としての東京
ワープロ外人体験記
明るい図書館・暗い書斎

東海道を舞台にした書物を、東海道にちなんで53冊とりあげ、紹介する。あまりに有名な十返舎一九『東海道中膝栗毛』を外し、誰でも用意に入手できるものという制約を設けつつも、種村好みの一癖も二癖もある人物たちが跳梁跋扈する、表通りではない裏路地の東海道ともいうべき世界を垣間見せる。

また、近年の書評やエッセイ、追悼文もいくつか収めている。

初出
大泉黒石『野次郎兵衛喜多八』（「静岡新聞」2000年7月2日）
岡本かの子『東海道五十三次』（「静岡新聞」2000年7月9日）
岡本一平『手製の人間』（「静岡新聞」2000年7月16日）
岡本綺堂『半七捕物帖』（「静岡新聞」2000年7月30日）
牧野信一『熱海線私語』（「静岡新聞」2000年10月15日）
坂口安吾『明治開化・安吾捕物帖』（「静岡新聞」2000年11月12日）
竹原春泉画『絵本百物語―桃山人夜話』（「静岡新聞」2000年7月23日）
三遊亭円朝『名人長二』（「静岡新聞」2000年9月24日）
三遊亭円朝「熱海土産温泉利書』（「静岡新聞」2000年10月1日）
泉鏡花『わか紫』（「静岡新聞」2000年10月8日）
川田剛『熱海鑛泉記』（「静岡新聞」2000年10月29日）
都賀庭鐘『古今奇談英草紙』（「静岡新聞」2000年10月22日）
作者不明『天明水滸伝』（「静岡新聞」2000年8月20日）
川路聖護『長崎日記・下田日記』（「静岡新聞」2000年8月6日）
山本鐡眉『東海遊侠傳』（「静岡新聞」2001年6月3日）
野沢広行『黒船陣中日記』（「静岡新聞」2000年6月10日）
森枳園『遊相医話』（「静岡新聞」2001年4月22日）
森末新『将軍と町医』（「静岡新聞」2001年4月29日）
補遺：医者と役者（「EYES」11号、2001年8月、丸善）
金関丈夫『木馬と石牛』（「静岡新聞」2001年1月7日）
小山一成『富士の人穴草子』（「静岡新聞」2001年1月14日）
武田百合子『富士日記』（「静岡新聞」2001年1月21日）
深沢七郎『妖木犬山椒』（「静岡新聞」2001年1月28日）
神沢杜口『翁草』（「静岡新聞」2001年3月11日）
藤野順『偽勅使事件』（「静岡新聞」2000年9月10日）
子母沢寛『遊侠奇談』（「静岡新聞」2000年9月17日）
長谷川伸『相良総三とその同志』（「静岡新聞」2000年9月3日）
内田百�閨w第三阿房列車（「静岡新聞」2000年12月17日）
内田百�閨w東海道刈谷駅』（「静岡新聞」2000年12月31日）
森島中良『拍掌奇談凩草紙』（「静岡新聞」2000年12月10日）
森島中良『琉球談』（「静岡新聞」2001年2月18日）
補遺：富士の砂のこと（書き下ろし）
在原業平『伊勢物語』（「静岡新聞」2001年2月25日）
貝原益軒『壬申紀行』（「静岡新聞」2001年3月18日）
勝小吉『夢酔独言』（「静岡新聞」2000年11月5日）
古今亭志ん生『びんぼう自慢』（「静岡新聞」2000年11月19日）
柳田國男『東国古道記』（「静岡新聞」2001年3月4日）
松崎天眠『汽車乗りお玉』（「静岡新聞」2000年11月26日）
雨雪軒谷水『駿州府中　阿倍川の流』（「静岡新聞」2001年5月6日）
三田村鳶魚『泥坊づくし』（「静岡新聞」2000年8月27日）
滝沢馬琴『羇旅漫録』（「静岡新聞」2001年3月25日）
補遺：奴の小万考（書き下ろし）
河村北溟『断食絶食実験譚』（「静岡新聞」2000年8月13日）
土御門泰邦『東行話説』（「静岡新聞」2001年2月4日）
太田南畝『改元紀行』（「静岡新聞」2001年5月27日）
鶯亭金升『明治のおもかげ』（「静岡新聞」2000年12月24日）
川原崎次郎『平賀源内と相良凧』（「静岡新聞」2001年4月8日）
小宮水心『古今名家随筆大観』（「静岡新聞」2000年12月3日）
佐藤健一『和算家の旅日記』（「静岡新聞」2001年4月1日）
堀田六林『蓬左狂者伝』（「静岡新聞」2001年2月11日）
松井柱陰『実話　近世神仙物語』（「静岡新聞」2001年4月15日）
西沢一風『女大名丹前能』（「静岡新聞」2001年6月17日）
司馬江漢『江漢西遊日記』（「静岡新聞」2001年5月13日）
司馬江漢『無言道人筆記』（「静岡新聞」2001年5月20日）
富山道治『竹斎』（「静岡新聞」2001年6月24日）
浅井了意『東海道名所記』（書き下ろし）
田村隆一（「まるごとの人――田村隆一さんを悼む」改題、「一冊の本」1998年10月号、朝日新聞社）
田村隆一　未完詩集について（田村隆一『帰ってきた旅人』、1998年12月、朝日新聞社）
織田作之助、またはいくつもの戦後（「いくつもの戦後」改題、織田作之助『夫婦善哉』解説、1999年5月、講談社文芸文庫）
野坂昭如、あるいは敗者の話体（「これからの戦後作家――野坂昭如、あるいは敗者の話体」改題、『野坂昭如コレクション1』栞、2000年9月、国書刊行会）
東回りで来た老子（「i feel　読書風景」2000年夏号（No.13）、紀伊国屋書店）
ユーモリストの本（筑摩書房編集部編『二十一世紀に希望を持つための読書案内』、2000年12月、筑摩書房ちくまプリマ―ブックス141）
怖くない怪談（「Poetica」1992年7-8月号（vol.2-4）、小沢書店）
器怪としての東京（『鬼海弘雄写真集　東京迷路』1999年12月、小学館）
ワープロ外人体験記（「本とコンピュータ」2000年冬号、トランスアート）
明るい図書館・暗い書斎（図書館の学校」2000年9月号、図書館流通センター）